1997年日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞に、コンテンツとしての『もののけ姫』 1月6日付日本経済新聞朝刊一面で報じられた通り、1997年の「日経優秀製品・サービス賞」で日本経済新聞賞最優秀賞のひとつに『もののけ姫』が選ばれた。 この賞は本来、年に一回、特に優れた新製品・サービスを表彰するもので、独自にたくさんの賞を持つ映画や音楽などは、原則として対象にはならない。一年間に日経紙上を賑わせた新製品・サービスから250点あまりがまず選考され、それが日経社内で50数点に絞り込まれる。この段階でノミネートされるだけでも、それぞれの業種のメーカーにとっては非常に栄誉なことなのである。 今回、『もののけ姫』が、なぜさらに上位の栄誉に浴したかというと、日本経済新聞は、このアニメを単なる劇場映画として扱わなかったということに尽きる。暗い話題ばかりが相次いだ昨年の日本社会に彗星のごとく現れ大きな社会現象を巻き起こしたこと。興行成績のみならず、4巻で計180万部以上を売った「フィルムコミック・もののけ姫」や2900円の高額商品ながら、10万近い部数を数えた「ジ・アート・オブ・もののけ姫」など計8点の出版物、主題歌シングル、サントラアルバムなどで110万枚以上を売り、今もなお伸び続けている音楽CD、また、コダマやタタリ神などのキャラクターグッズやテレホンカード、ネクタイなど多種にわたる関連商品の売り上げによる経済効果を総合的に評価して、受賞対象とされたのである。 昨年12月4日、パレスホテルで開かれた最終審査会では向坊隆東京大学名誉教授を委員長に11名の審査委員が50社あまりの出展ブースを回って厳正な審査を行っていた。 表彰式・受賞記念パーティーは2月9日(月)、ホテルオークラ本館「平安の間」で行われる。
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