
製作も佳境に入り毎晩のように徹夜が続いたある日のこと、 メインプログラマーの私はコンピュータデスクの下に敷いた寝袋の 中で 妙に早口でまくしたててる聞き慣れぬ英会話 の声で目が醒めた。 「これがウワサに聞いた日本で作られているというオレ達のゲーム らしい」「じゃまずわたしがやってみるわ」 朝日が差し込んできて開発ルームをまぶしく 照らしているその中で、 おもしろがってゲームを見ているそいつらが 紛れもないパワー レンジャー本人達であるとハッキリ認識するのに、 約3秒はかかったと思う。 驚いて飛び起きた私は、 受話器をとるのももどかしく なかば無意識のうちに下の部屋にいる他の メンバー達に内線をかけていた。
連中が部屋に入ってくると別段驚くでもなく何年来かの既知の友のように、 レンジャー達 と笑み語らいながら しかもいつの間に勉強していたのか流暢な英語で楽しくやりはじめ たではないか。 私は買ったばかりのコダックデジタルカメラのシャッターを夢中で押し まくったのだった。 それから暫くして私もその輪の中に入り様々な話をはじめた。 英 会話なぞからきしダメな私だったが、 なぜかその時はネイティブのように話し、 聞けた。
?ネんでもキングモンドー達は日本のバイオ系先端技術を、 自分達の機械帝国に取り込むた め近々大挙して日本に攻撃をしかけてくるそうで そのことを関係各方面に知らせに来た そのついでにKAZeに寄ったそうだ。
しこたま話しをして盛り上がった後、 ゲームが完成したらサンプルを送ってくれとセコい 言葉を残すと、彼等は研究所にある屋上の窓から眩い光の束となりともに消えて行った。 私はそのあまりにはげしい閃光にすっかり目をやられてしまい、 しばらくの間目をかたく 閉じたままその場でうずくまってしまった。
それからどれくらい時が過ぎただろう 気が付くと私は寝ている傍らでいつものように唸 りをあげているハードディスクのアクセスノイズで目が醒めた。 「やっぱ夢だったんだ よな」と自分に言い聞かせるようにして 私はとりあえず自分のコダックデジタルカメラ の出力を Power Mac 7100 に接続していた。