みんなが大好き富井副部長

 

オッチョコチョイでお調子者、趣味は部下イビリの文化部の困ったちゃん富井副部長。
でもやっぱりにくめない、そんな彼のコミックスでわかるだけの情報を集めてみました。
アニメ版ではその高い声で皆を魅了した富井副部長の究極のデータベース、ここに登場!!

 

 富井 富雄

 中国生まれ。
 父の仕事の都合で昭和二十年七月末に 
 日本に引き揚げる。
 家は貧しかったらしいが、大卒。
 弟は富井土建興業の社長で、修という。

 現在の家族構成は六人で、
 判明しているのは妻と小学生の息子のみ。
 子供はヒトシといい、親に似て性格はイヤミ。
 藤子・F・不二雄の描くキャラクターのような
 わかりやすい外見をしている。
 富井副部長はよく「子供達」という表現を
 使うから、他にも子供がいるのだろう。
 妻は残念ながら外見は不明。
 富井副部長の口から語られる
 逸話のみにしか出てこない。
 家事全般は全て夫の仕事のようだが、
 いやいやという訳ではなく、
 愛する妻のためにむしろ喜んでやっている模様。
 「毎朝私が食事を作って出勤するときには、
 布団の中からいってらっしゃいと
 言ってくれるし、週末に一週間分の
 家族の汚れ物を私一人で洗濯するのは
 大変だろうと、今度のボーナスで
 全自動洗濯機を買ってもいいと言って
 くれてる」らしい。

 外見も性格も初期から現在まで
 全く変化がないのも富井副部長ならでは。
 しかし歯に関してだけは違い、77巻
 「日本全県味巡り大阪編<2>」で
 長年続いた図のような前歯だけの口から
 何の前触れもなくいきなり他の歯も生え揃い、
 それは現在も続いている。

  

 谷村部長は50巻で局次長に昇進したが、富井副部長は富井副部長のまま……。
 実は52巻で一度昇進のチャンスがあったのだが、自らの失態でやっぱり出世を逃してしまう。
 でもうっかり出世して「富井部長」なんて呼ばれるようになってしまったら、
 今までの美味しんぼ世界が崩れてしまったかのような違和感を覚えることだろう。

 やっぱり富井副部長はいつまでもみんなの富井副部長だよネ!

 

富井副部長が主役の話

巻数

タイトル

内容

「旅先の知恵」 学生の頃からよく来ていた伊豆の白川温泉の民宿の話。

「黒い刺身」 中国生まれなことが発覚。場合によっては
中国残留孤児になるところだった。

10
「キムチの精神」 韓国の出版社の社長を怒らせてしまう。

10
「牛乳ぎらい」 息子のヒトシ、初登場。

14
「レモンと健康」 女子社員達に嫌われたと思いこむ話。

17
「代用ガム」 仲の悪い弟が登場。

19
「舌禍事件!」 ゴルフ大会で優勝し、調子にのって
同席した帝都新聞社側を怒らせてしまう。

19
「大切なミント」 ベトナム人のコックを、酔ってスリと
間違えて怒らせてしまう。

21
「穏やかな御馳走」 おせち料理の食べすぎで胃をこわす。

23
「もやしっ子」 ヒトシのクラスの同級生がいじめにあう話。

26
「江戸の味」 人事局長を怒らせてしまう。

27
「本当のご馳走」 東西新聞の日曜版の表紙絵を描く画家を怒らせかける。

29
「東西うどん合戦」 大阪出身の社会部の副部長とうどんのことでもめる。

31
「良いナス、悪いナス」 ヒトシの好き嫌いを直す話。

35
「低塩の害!?」 副部長手作りの弁当の梅干しにカビが生え、
奥さんを怒らせてしまう。

36
「キノコの真実」 小泉局長を怒らせ、クビを宣告される。

37
「本物志向子供編」 ヒトシが、子供のためのコンビニの
食品作りに協力。

37
「アルカリ性食品の真実」 アルカリ性食品の迷信にはまり、栄養失調になる。

50
「部長昇進!」 谷村部長が局次長に昇進したので、
自分が部長になれると勘違い。

52
「副部長解任!?」 部長待遇の副部長になれるところを、
小泉局長に乱暴を働いて昇進を撤回され、
おまけにクビを宣告される。

57
「餃子人生」 宝くじ一等3000万円が当たったと勘違い。

60
「居酒屋、新メニュー!?」 入院した親友のかわりに無償で居酒屋の店長をやる。

63
「女子高生のお願い」 友人の娘の女子高生達に、
アフリカ難民救援運動のため
新巻き鮭を500本売るよう頼まれてしまう。

64
「テレビ評論家誕生!?」 究極のメニューの責任者として部長の代理で
テレビに出演し、その気になってしまう。
ちなみにこの話で富井副部長の下の名前が判明した。

66
「真心に応える食品」 ニセの黒酢をだまされて本物とうたって
販売してしまい、客に返金をせまられ人間不信に。

70
「スコッチウイスキーの
真価<1>」
大学の後輩達とウイスキーを
飲みに行った際、スコッチと国産の
値段が大差ないことを知り、がく然とする。

72
「酒と甘さと相性と」 随筆を書いてもらう予定の評論家にケンカを売り、
責任を取ろうと辞職願いを出す。

72
「トロロの深み」 体調をくずし、ヤマイモで力をつける。

78
「夏バテに喝!!」 地雷撤去と被害者の援助のために
カンボジアに向かう夫婦を見て、自分を恥じる。

78
「副部長、受難…!?」 慢性膵炎の疑いでアルコールと脂肪分の
摂取を控えるハメに。

 
ほとんどがドジがメインの富井副部長の話。
他にも随所で副部長が目立っている話はたくさんあったのですが、
特に「主役!」と思われる話を独断でピックアップしてみました。
まだコミックスを揃えていない方は、参考にしてください。

 

富井副部長語録

 富井副部長の大きな口から語られる、人生の真実をついた金言集。
彼のようになりたいそこのあなた、まずは口グセから真似してみては?

 

「くけけーっ!」
富井副部長の口グセその一、特徴的な笑い声。
発音しづらいことこの上ないが、これさえマスターすればもう君も富井副部長の仲間入り!
他にも「くけーっ!」や「けけーっ!」などがある。


「ボーナスの査定はゼロだー!」

富井副部長の口グセその二、上役の権限を生かした脅し文句。
普通の上司が言えば確実に嫌われるセリフだけど、富井副部長なら大丈夫!(え?)


「ま、いわばインフレ麻雀で初心者が、ドラと裏ドラだけで
満貫を達成したようなもんですよ。ハッハッハ」
7巻「天然の魚」より
麻雀をたしなむ副部長らしい知的な比喩的表現。
「ただのまぐれ」と言いたかったらしいが、栗田さんには通じなかった。
「どういう意味ですか今の?」


「まさに、ほうとうおばあちゃんだね。ワハハッうまい!
うどんのほうとうと放蕩息子の放蕩をかけたシャレ!」
10巻「ペンションの名物」より
ううっ、こうして文章にしてみると辛くなる………。
当然誰も笑わなかった(でも本人は気にしてない)。


「キイイーッ!!どうせ私は前後の見境もつかないアホですよ!!」
11巻「真夏の氷」より
………わかってはいるんですね。


「ワン」「タン」「メ…ブッ」
19巻「舌禍事件!」より
ゴルフでバンカーから抜けるための、富井副部長なりのカウントダウン。
みんなも使おう、「ワン」「タン」「メン」。
(最後の「ブッ」は勢い余って砂をかぶったから)。


「うーちーのラバさあんチャーシューが大好きーとね」
19巻「大切なミント」より
酔っぱらってご機嫌の富井副部長、街角で美声を披露。
ところでこの歌、何か元ネタあるんですか?
(と書いたところ、掲示板に情報が寄せられました。
「♪私のラバさん、酋長の娘〜」が正しいそうです。
>題名は『酋長の娘』で、新橋喜代三の曲。1926年のヒット曲だそうデス。
>本歌では、「うちの」ではなく「私の」である様デス。
>ちなみに「ラバ」とは、「ラバー」で、つまり「恋人」の意味であるそうナ。
情報提供はたか@ヒゲ眼鏡さん。ありがとうございました!
「酋長」と「チャーシュー」をかけているんですね。←説明すんな)


「うむ、勉強ができてハンサムなのは私の家系だよ。」
31巻「良いナス、悪いナス」より
自分をよく知っている富井副部長の自信に満ちたお言葉。
後退しはじめた頭髪も、油ぎってそうな鼻も、ネズミのような前歯も、全てが魅力的です。


「僕も今年の忘年会は、ドジョウすくいはやめて、港さんみたいに、
黒のタイツでピッタシ決めて、踊ってやろうかと思ってるんです。」
37巻「生きた宝石」より
会社に一人は欲しい、なくてはならない宴会の盛り上げ役富井副部長。
とりあえず盛り上がることは間違いない、間違いないが………。


「今年も粉骨砕身命を投げ出して、社主のため、局長のため、
働く所存でございますので、よろしくお願いします。」
52巻「鮭の教訓<前編>」より
サラリーマンの出世の秘訣はゴマスリと言い切る副部長らしいおべんちゃら。
いいフレーズを見つけたら、メモをとるのを忘れない勉強家でもある。


「健全なる精神は、健全なる胃袋に宿る!今日も食え食え、明日も食え!
食うに追いつく病気はない!皆さん、それじゃごちそうさま!」
64巻「テレビ評論家誕生!?」より
まるで宗教家の演説のようだが、そうではない。
テレビで富井副部長が酒の力を借りておこなった講釈のシメ。
富井副部長の弁舌の才がうかがえる。


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