にんげんゆうゆう   番組表 これまでの放送より 郭・言 お便り
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● シリーズ ●
「自分を責めないで」
脳にごくわずかな障害があるため、外見からはうかがい知れないいろいろな生きづらさを抱えている人たち。
その一つである高機能自閉症を取り上げました。

【ようこそ自閉の世界へ】
出演:内山登紀夫さん(大妻女子大学助教授)

自閉症という障害をきちんと理解する
一見普通ですから、ほとんどの場合、正確にハンディキャップが認識されていない。
一番大事なのは、自閉症という障害をきちんと理解すること。
自閉症だとわかれば、苦手なところを直すよりも得意なところを伸ばしてあげるとか、変わった行動をしても反抗しているわけではなくて自閉症のためだと理解できる。それだけでもずいぶん違うと思います。(内山さん)

高機能自閉症者は、知的な障害はなく言葉によるコミュニケーションも可能ですが、自閉症特有の障害を持っています。彼らの多くは視覚や聴覚など基本的な感覚に独特なものを持っています。
「人間は感覚の情報を脳で処理しています。先天的な脳の障害である自閉症の場合は、その情報処理の部分が歪むことがある。
例えば視覚ですと、本来は3本の木なのに1枚の葉だけ強調されて見える。そういったことが起こりうるんです」(内山さん)

他人の感情がわからない、表情が読み取れないという悩みも、多くの自閉症者に共通しています。
「他人の視点に立って考えることが苦手です。他人が感情を持っていることや、相手がどういう感情であるか認識できない場合もあります。
彼らは、普通の子が自然に学ぶことを、意識して論理的に学んでいく。自然に覚えるわけではないので、学び間違いもあるわけです」(内山さん)

森口奈緒美さんは、知らないうちに相手の気持ちや友達同志のルールを無視してしまい、学校でいじめられました。自分が変であるなら直そうと、他人の行動と同じようにふるまおうと頑張りました。
「対人関係という舞台の本番を毎日やっているようなもので、少しでもしくじると野次が飛ぶ。
演技の全部が悪いと言いませんが、あまりしたくない演技もあるわけですよね」(森口さん)

4年前に高機能自閉症と診断された森口さんは、自閉症者が協調性を求められることの辛さを、自伝に書き続けています。
自分が乗り越えてきた様々な体験を通して、多くの人に高機能自閉症を理解してほしいと考えています。
「自閉症の人は普通の人と頭の規格、フォーマットが違うから、あまり人間世界の常識を押しつけないでほしいと思っています」(森口さん)

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