コラム 「スピーチ界を斬る」

第1章 ジャッジ???

今まで、大隈杯や福沢杯などのメジャースピーチコンテスト入賞作を展示するページは数多く あった。 帰国子女でも英検1級でもない多くのE.S.S.のスピーカーにとってはこれらの ホームページに 載せられているような名スピーチを書くことなど夢のまた夢である。 しかし筆者を含むそんなスピーカー達は、名スピーチ集に載っているようなスピーチを分析して、 そこで使われている 技法を学び、「プライズの取れるスピーチ」を書く為の方法論・黄金律を学び プライズをバンバンとれればと願っている。

しかし、一方ではこんな疑問も湧く。「はたして、プライズの取れるスピーチが 本当にいいスピーチなのだろうか?」E.S.S.のスピーチは聴衆と、その代表であるジャッジ の心をうつことが目的である。しかし本来なら観衆の一部であるジャッジの各スピーチに対する 評価方法はかなり主観的で、某M星君は、ある大会で一人のジャッジに1位の、そしてもう一 人のジャッジには最下位の得点をつけられたという。筆者も何回かジャッジケアとして ジャッジングルームの裏側を覗いたことがあるが、はっきりいってその採点方法はかなり 適当であった。つまり「1stがN大で2ndが明J大かー。3rdは本来ならN大のもう一人の子だけど 主催者のS大がノンプラ(プライズが取れないこと)じゃあ、悪いからS大の子にプライズあげよう」とか、結構いい加減なの である。そのジャッジは、先のホームページに自分の作品がいくつも載っているスピーカーである。 はたして、メジャコンのプライズ受賞作が本当にいいスピーチといえるのか。 「そんなことプライズとってからいえよ」って感じだけど、やっぱり疑問だな。