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滋賀
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県、釣り人、環境団体に“温度差”
「琵琶湖レジャー条例」きょう施行
外来魚の再放流を禁止し、プレジャーボートなどの航行規制水域を設けるとともにエンジンの種類も制限する「県琵琶湖のレジャー利用の適正化に関する条例」が一日、ついに施行される。県では三十一日にも啓発活動をするなど円滑な運用に意気込むが、釣り人らには再度自分たちの主張をするための組織を結成する動きがあり、一方、環境団体は規制の「緩やかさ」を批判。全国初の試みは、波乱の要素を残しながらスタートする。 (鈴木 智行)
◆「啓発」活動に懸命…県
県は三十一日、大津、彦根など七カ所のJR駅前に職員計約六十人が立ち、啓発活動を展開。のぼり旗や横断幕を掲げ、通勤、通学者らに条例を説明するパンフレットを配った。
一日には、外来魚の再放流や規制水域での航行を見張る「琵琶湖レジャー利用監視員」に六十六人を委嘱する。
さらに、自然公園指導員や鳥獣保護員、環境美化などの監視員計約三百人をまとめて「琵琶湖環境監視員」とし、レジャー条例に関する監視も行わせることを決めた。
外来魚の回収用のいけすは、漁協などの計十三カ所に設置。回収箱も約四十カ所に設けた。「ノーリリースありがとう券」の発行は六月ごろに始まる予定で、協力業者などの調整を進めている。県自然保護課は「回収場所など必ずしも十分でない点もあるが、施行後も運用状況に合わせて変えていきたい」としている。
◆「規制が甘すぎる」…環境団体
プレジャーボートなどの航行規制水域は、二十四日になって県琵琶湖レジャー利用適正化審議会の答申があり、集落や公共、福祉施設がある湖岸から三百五十メートルを上限に確保することにようやく決まった。
環境団体「びわ湖自然環境ネットワーク」の井上哲也事務局次長は「これでは、生活も自然も守れない」と批判する。規制されるのは十八地点、計四七・七キロの湖岸沖のみで「全湖岸の五分の一にすぎない」。
湖岸からの距離は、騒音レベルの限度を、騒音規制法で住宅地の自動車騒音の要請限度である六五デシベルとして算定されたが「琵琶湖を道路と同じに考えているのか」と憤る。
答申には、今後も騒音の状況などを調査して見直しをするという付帯意見も付けられており、こうした団体と県、ボート利用者とのせめぎ合いは続きそうだ。
◆団体作り権利主張…釣り人
「釣り人の権利を奪う条例に対処するため、釣り人全体の意見をまとめたい」。レークビワフィッシャーマンズクラブなど県内八つの釣り人団体は、四月にも全国釣り団体協議会の県支部を発足させることを決めた。
「今も反発が大きいのに、県の準備態勢が十分でなく、施行後にどうなるかが全く見えない」。バスプロで、準備会会長の加藤誠司さん(42)=大津市真野=は語る。
県の協議会は過去に存在したが、バス釣りをする人の参加はなく、現在は休止状態。条例への意見は個々の団体で訴えるケースが多かった。今回の「再結成」で、ヘラブナ釣りや渓流釣りなどを含めた釣り人の意見を一元化し、県や漁協と折衝できるようにする。
釣り船業界は、危機感の中で施行を迎える。県フィッシングボート協会の寺田京二会長は「船のレンタル予約は、昨年の半分ぐらい。毎年、五月の連休まで余裕がなかったのに…」。利用者が釣った魚を持て余す場合に備え、自身の釣り船店では、桟橋の近くにいけすを設けた。「わざわざ(回収場のある)漁協などまで行く人はいない。県にもいけす設置を頼んでみたが、すべての店には無理ということなので、自腹を切りました」
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