歳末特別警戒スペシャル

あらすじ
 '97年12月。歳末特別警戒期間で、湾岸署内は戦場だ。強盗、空き巣、喧嘩に家出・・・。年末になると事件が増えるものなのだ。すみれ(深津絵里)は新しい彼氏からの電話にまとも出ることもできず、係長に昇進した真下(ユースケ・サンタマリア)も張りみ、聞き込み、取り調べで右往左往。交通課の雪乃(水野美紀)も息つく暇もない。人出が足りなくて、退職後警察学校に務める和久(いかりや長介)まで呼び出される始末。

 そんな中、魚住は自分の妻の浮気調査にかかりっきりで、あの3人、神田署長(北村総一朗)、秋山副署長(斉藤暁)、袴田課長(小野武彦)は、「忘年会対策本部」で忘年会の準備に忙しい。呆れるすみれは「青島くんがいてくれたら」と嘆く。

 そのころ、杉並区内の派出所勤務の青島(織田裕二)は、区内の病院をオ−ストリアの大統領夫人が訪れているために集まっている野次馬の波を整理していた。人々にもみくちゃにされながら、どこにいても何をしていても元気いっぱい、全力投球の青島だった。大統領夫人後ろの車には室井(柳葉敏郎)が乗っていた。警察庁警備局警備課に配属になり要人警護を担当しているのだ。室井はまだ青島が湾岸署に戻されていないことに驚き、至急確認を取る。通達の書類が年末のどさくさで紛れてしまっていたらしい。室井は直接指示をだし、青島を湾岸署に戻した。「あの問題児がまた・・・。」と署長らは頭を抱える。湾岸署の各課長は青島を押しつけ合い、結果、青島は交通課に配属になった。

 事件発生。小学校で若い男が卒業制作の作品を壊して、注意した教師(原沙知絵)の腕にナイフで切りつけたという。和久と真下が現場に赴くが、途中、違法駐車の取締りをしていた青島とすれ違い、青島は思わずミニパトで2人を追跡、現場に無理矢理同行してしまう。すると同時に管轄内で殺人事件発生の緊急連絡が。

 湾岸署に特別捜査本部が設置され、捜査一課の新しい管理官、新城(筧利夫)がやってきた。所轄やノンキャリを徹底的に差別する新城の厳しい態度に湾岸署の面々はうんざり。

 青島はミニパトを勝手に使ったことで交通課を追い出され、警務課にまわされることになった。殺人事件の捜査本部の資料のコピーなど雑務をやらされることになるが、合間をみて、青島は単独で小学校の事件を追う。派出所勤務の時に地道に整理していた変質者の前歴リストを使って捜査を開始するが、それを警務課長にとがめられ、今度は生活安全課に回されてしまう。

 生活安全課には家出やクスリで捕まった少年少女が溢れている。青島も順に調書をとるように言われ、クラブで喧嘩をして連行されてきた青年・鏡(稲垣吾郎)を取り調べる。と、ひょんなことからこの鏡が小学校の事件の犯人であることに気付き、緊急逮捕した。

 青島はまたしても勝手な捜査をしたとして生活安全課をクビになり、今度は地域課に回された。ピ−ポ−くんの着ぐるみを着て「雑踏警戒」に出ていた青島を室井が見付け、2人は久しぶりに話をする。刑事課に戻りたい青島、捜査一課に戻りたい室井。「捜査したいなぁ」2人は本音をこぼし合う。

 署に戻った青島が刑事課をのぞいてみると、取り調べ室に鏡の姿がない!気付いたときには鏡は別の事件で押収されていた散弾銃を手に袴田課長を人質に取っていた。湾岸署が占拠された!パニックになる刑事課!署長の説得はまったく説得力がなく、副署長は口ばっかり、真下はチャンスとばかり、噂の特殊部隊が見たいと内緒で室井に連絡。そんなことをしている間に結局そこにいた全員が人質になってしまった。鏡の要求は車とクスリ。キレかかっているらしく、目が飛んでいて危険だ。

 そのころ警察庁では室井がSAT出動の要請をしていたが、上司、警視庁への根回し、手続きと役所仕事でどうにも話が前に進まない。いらつく室井。
 「青島くんといるといつもこう。」「きみがこんな小物捕まえてくるから。」「僕のせいじゃないよ」と固まったままこそこそ話す一同。とそのとき偶然、青島は雪乃からあの殺人事件の凶器の登山ナイフが持ち主から盗まれていたことを聞く。と、ナイフが入っていたバッグの特徴を聞いた和久が、「俺が取り調べてた車上狙いが持ってた。」とぽつり。すると犯人は車上狙いか?一緒に人質になっていた車上狙いの容疑者は慌てて「ナイフはあいつに売った!」と、すみれに連行されてたフィリピン人のスリグル−プの一人を指さした。なら犯人はフィリピン人?するとそのフィリピン人は自分もあいつに売ったと、鏡を、指さした!

 「おまえ・・・殺しまでやってたのか」と驚く青島に、鏡は歪んだほほ笑みで「クスリ欲しくてさ・・・切れるとダダこねちゃうんだ」と答え、青島に銃口を向けた!そのとき新城が部屋に入ってきて鏡に拳銃を向けた。「撃つな。逮捕するのが刑事の仕事だ。」という青島を「おまえは刑事じゃないだろ。」と制する新城。それを聞いた袴田課長は震えながらも憤然と「青島君は刑事課です。」と言い放った。

 鏡の銃口がそれた瞬間青島が飛び掛かった!もみ合いになる2人。鏡が青島をつきとばし銃を向けた瞬間、あたりは突然閃光と煙に包まれた!!SATがやっと到着したのだ。鏡はあっという間に確保された。

 青島と和久野歓迎会をしようと言った途端、また別の事件発生の通報が。「正月も有給なしか・・・」とつぶやきながら、でもちょっとうれしそうに降りだした雪の中を走っていく青島だった。
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