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優勝するのも楽じゃない。(アーカイブ改訂版)

 

このコーナー『優勝するのも楽じゃない』は、その都度大きな大会のチャンプのデッキを考察、また、カードゲーム関連のイベント(オフ会)をネタちっくに書き綴るコンテンツです。アーカイブに過去数年の日本チャンピオンシップのデータを載せていたんですが、もはやそれも環境の変化により、データとして機能しているとはいえなくなりました。
なので、気持ち「データの圧縮」的に、ここにそのデータをまとめさせて頂きます。ちなみに、余談ですが、この「優勝するのも〜」というタイトルは、『SideDeck』コンテンツの元ネタ、MtG大型コラムサイト『SideBoard』の一角コラム「強迫するのも楽じゃない」から拝借しました(^^;

 

1.「優勝するため」の綺麗言
「確実に勝つ」のに必要な要素は何個か有ります。デッキプレイング・構築力・集中力・場慣れ・時の運・自信。
これだけの能力が高い次元で纏まっている人が勝利の栄光を掴んでいるのは皆様御存知の通りですよね。

まず、プレイング。やはり、これが勝負を分かちます。予選突破(本大会)レベルとなると、
失敗=死、そのレベルまで行き着いてしまいます。手札を落としてしまった、手違いで晒してしまった。
違う伏せを間違えてオープンしてしまった。結構こんなミス多いんじゃないでしょうか?
そりゃ、私たちも人間ですからミスるのは承知の上です。しかし、そこで「しまった」の類の表情を見せない事。
失敗してもポーカーフェイス、むしろ睨み返す位の気持ちでも十分でしょう。
どうせ、と言ったら汚いですけど、初対面の相手です。内面がもし内気であったって表情からは掴み取れません。

デッキ構築もかなりのレベルを要求します。事故らない構成、時の運も混じりますが、殆どは構築段階で賄えます。
あとの考察でご紹介する過去のチャンピオンシップの優勝者のデッキ…。
これは見ているだけでバランスが取れた構成、というのが見て取れます。
幾千(大ゲサ)にも渡るテストプレイと、裏づけされたプレイングが齎した栄光でしょう。

集中力、この高さはプレイングにもつながります。勿論大会なのですから、外野も見学してます。
店内レベルならともかく、全国まで行ってみたい、となると、相当な見学者が予想できます。
そのザワメき、そしてソレをそのままパワーに変える気持ち、集中力を要します。勿論後に疲れはどっと回ってきますけどね。

場慣れですけど、これも集中力の話につながります。初めての大会など、ハッキリ言って成功はしないでしょう。
友人とは全く違うデッキ・プレイング・スピード。デュエリストは周りだけではない、というのを自覚できる一瞬なはずです。
自分の周りだけに慣れてはダメです。出来る限り他人と接し、客観的に弱点を見つけ、どんなデッキが来ても落ち着いて、正確なプレイングができるよう心がけたい物です。簡単な大会でも良いです。ドンドン出る事でとにかく場慣れは鍛えられます。裏切りません。

時の運は、自覚できない物の代表格。同じレベルになると後は時の差。いかにドローエンジンを回せるか、
いかにタイミング良くマジックブロックできるか、いかにピンチ時に抑え、《サンダー・ボルト/Raigeki》を撃てるか。
プレイングにカバーを任せるのも有りですけど、やはり運に頼る部分が大きいです。この辺りは、
自分で「…今日のオレは運無ぇなぁ。」とか危惧すると、ホントにそうなってしまいます。1セット目を取られても諦めずに。
なんのために2・3セット目が用意されていますか?一回一回、悪い運を断ち切れるように、気持ちを改めていきたいですね。その為には、多少の精神力も必要でしょう。

……と、こんなことを書きましたが「何を当たり前な」と思う方は合格点でしょう。このような考えをはじめて理解した方は実戦に持ち込み、既に悟りを開いた方はこの気持ちを忘れないようにしたら、カードゲーム面だけでない、人間的な力も上がると思いますよ。

 

2.過去チャンピオン・デッキ
ということで、一つずつ過去の栄光を考察していこうと思います。
今と制限カードなどが違うので、正直「現環境で通じるものはありません」です。
ただ、アーカイブを纏める意味で、お目を通しいただければ、と思います。

 

■第3回アジアチャンピオンシップ優勝デッキ

Main Board (計43枚)




























《人造人間−サイコ・ショッカー/Jinzo》
《ブラッド・ヴォルス》
《黒き森のウィッチ/Witch of The Black Forest》
《クリッター/Sangan》
《ゴブリン突撃部隊/Goblin Attack Force》
《キャノン・ソルジャー/Cannon Soldier》
《聖なる魔術師/Magician of Faith》
《サイバーポッド/Cyber Jar》
《異次元の戦士》
《クリボー/Kuriboh》

《サンダー・ボルト/Raigeki》
《ハーピィの羽根帚/Harpie's Feather Duster》
《心変わり/Change of Heart》
《死者蘇生/Monster Reborn》
《強奪/Snatch Steal》
《ブラック・ホール/Dark Hole》
《抹殺の使徒/Nobleman of Crossout》
《強欲な壺/Pot of Greed》
《サイクロン/Mystical Space Typhoon》
《スケープゴート/Scapegoat》
《天使の施し/Graceful Charity》
《大嵐/Heavy Storm》
《早すぎた埋葬/Premature Burial》
《光の護封剣/Swords of Revealing Light》

《破壊輪/Ring of Destruction》
《聖なるバリア-ミラーフォース-/Mirror Force》
《王宮の勅命/Imperial Order》
《リビングデッドの呼び声/Call of The Hunted》
《魔法の筒/Magic Cylinder》
《万能地雷グレイモヤ》

◆モンスター◆
高レベルはこの時期のメタを純粋に守った「オンリーサイコ」のシフトです。
モンスターも極力無駄な物は入れてらっしゃいません。やはり4体居る墓地誘発で全てに合わせていく形でしょう。
《クリッター/Sangan》では《ヴォルス》《人造人間-サイコ・ショッカー-/Jinzo》を除くモンスターがサーチ可能。
《黒き森のウィッチ/Witch of The Black Forest》嬢に至っては全モンスターのサーチが可能です。
でも、上手く使わないとモンスター切れも起こしやすそうです。そこら辺はやはりプレイングの差なのでしょう。

◆魔法◆
安定性がありすぎて困っちゃいます。コメントがしにくいです。モンスター不足は2枚の《早すぎた埋葬/Premature Burial》でカバー、別に手札破壊的な形では無いのでライフを圧迫する恐れも無いのでしょう。
防御は《光の護封剣/Swords of Revealing Light》2枚、《スケープゴート》2枚の割と防御よりなシフト。
《サイクロン/Mystical Space Typhoon》1枚が今の形とやはり若干違う程度でしょうか?あれよあれよの制限構成。

◆罠◆
《破壊輪/Ring of Destruction》2枚という結構スーサイドな構成。これはこの頃の主流のハンデスだとまずできない行為。あえて手札破壊カードをブチ込まないのはコッチにライフ負担を回す為と予想できますね。実際交渉的には1:1+αですので損にはならなさそうですし、使い所さえ間違えなければOKでしょうね。
《聖なるバリア-ミラーフォース-/Mirror Force》《王宮の勅命/Imperial Order》《リビングデッドの呼び声/Call of The Hunted》の現在も残る3トップ。
そして、意外とハマる《魔法の筒/Magic Cylinder》。そして《万能地雷グレイモヤ》ですね、問題は(苦笑)
このカードは次の大会の優勝者にも投入されています。長所としてはやはりノーコストでの破壊。
それだけ?とも結構思われがちですけど、《聖なるバリア-ミラーフォース-/Mirror Force》等の基本ディストラップが入っていれば、結構補助になってくれます。

 

■第4回アジアチャンピオンシップ優勝デッキ

Main Board (計43枚)

































《人造人間-サイコ・ショッカー/Jinzo》
《ヂェミナイ・エルフ/Gemini Elf》
《黒き森のウィッチ/Witch of The Black Forest》
《聖なる魔術師/Magician of Faith》
《クリボー/Kuriboh》
《ゴブリン突撃部隊/Goblin Attack Force》
《ブラッド・ヴォルス》
《異次元の戦士》
《ペンギン・ソルジャー/Penguin Solider》
《白い泥棒/White Magical Hat》
《仮面魔導師/Masked Sorcerer》
《キャノン・ソルジャー/Cannon Soldier》
《岩石の巨兵/Giant Solider of Stone》
《クリッター/Sangan》

《サンダー・ボルト/Raigeki》
《ハーピィの羽根帚/Harpie's Feather Duster》
《心変わり/Change of Heart》
《死者蘇生/Monster Reborn》
《ブラック・ホール/Dark Hole》
《強奪/Snatch Steal》
《強欲な壺/Pot of Greed》
《強引な番兵/The Forceful Sentry》
《サイクロン/Mystical Space Typhoon》
《押収/Confiscation》
《死者への手向け/Tribute to The Doomed》
《抹殺の使徒/Nobleman of Crossout》
《いたずら好きな双子悪魔/Delinquent Duo》
《大嵐/Heavy Storm》
《天使の施し/Graceful Charity》

《マジック・ドレイン/Magic Drain》
《リビングデッドの呼び声/Call of The Hunted》
《王宮の勅命/Imperial Order》
《聖なるバリア-ミラーフォース-/Mirror Force》
《破壊輪/Ring of Destruction》
《魔法の筒/Magic Cylinder》

◆モンスター◆
やはり、というべきの「オンリーサイコ」態勢です。
アタッカーとしては「ヂェミ*2・ヴォルス・ゴブリン」の4トップを採用。
あえて「ヴォルス>ヂェミナイ」にしなかったのは、
闇属性に対する何らかの抵抗心か、プレッシャーとか深読みの利用か、それとも単に財力不足だったのか。
どれにしても滅多にこの手のモンスターを守備表示にしてしまう、なんていう事態は無いんですけど(^^;)
単純ブロッカーの《岩石の巨兵/Giant Solider of Stone》はどうなのか?いざとなれば《クリッター/Sangan》から展開できますけど、繰り返しますが、深読み狙いなのか。
《白い泥棒/White Magical Hat》《仮面魔導師/Masked Sorcerer》の二大手札操作モンスターを守る手段は、事前に手札破壊魔法で断ち切る、という所でしょうか。

◆魔法◆
結構バクチ的な構成が光ります。2枚の《いたずら好きな双子悪魔/Delinquent Duo》に《押収/Confiscation》。それだけで3000ものダメージ。あと、《死者への手向け/Tribute to The Doomed》の存在も悩ませ所です。
でも、これで勝ち抜けるとなると、結構なプレイングの持ち主なのでしょう。
勿論ハンデス3トップは上手く使えれば絶大です。ただ、失敗すれば痛い事になってしまいます。全体的な構成を見る限り、非常に「濃い」と取れます。

◆罠◆
《マジック・ドレイン/Magic Drain》2枚を見る限りの極力ハンデス。あとはツッコミ所の無い五大構成。
これこそまさに私達が追い求めていた「スタン構成」でしょうか?

この2回の大会の制覇者のデッキの傾向、似通っているんです。それを挙げると、
「上級モンスターは《人造人間−サイコ・ショッカー/Jinzo》のみ」、「モンスター:魔法:罠=17:19:7(なので双方デッキは43枚)」、「フル投入主流の《サイクロン/Mystical Space Typhoon》は1枚のみ投入」、「《抹殺の使徒/Nobleman of Crossout》を恐れず《聖なる魔術師/Magician of Faith》2枚投入」と、特徴が出る点があまりに似通っていました。ですが、頂上を行くものは何らかの形で同じ感性を持っている…ということでしょうね。

 

■第5回アジアチャンピオンシップ優勝デッキ

Main Board (計40枚)































《人造人間-サイコ・ショッカー/Jinzo》
《ヴァンパイア・ロード》
《ブラッド・ヴォルス》
《キラー・トマト/Mystic Tomato》
《首領・ザルーグ/Don Zaloog》
《キャノン・ソルジャー/Cannon Soldier》
《異次元の戦士》
《黒き森のウィッチ/Witch of The Black Forest》
《クリッター/Sangan》
《ならず者傭兵部隊/Exiled Force》
《キラー・スネーク/Sinister Serpent》
《八汰烏/Yata-Garasu》

《サンダー・ボルト/Raigeki》
《ブラック・ホール/Dark Hole》
《ハーピィの羽根帚/Harpie's Feather Duster》
《大嵐/Heavy Storm》
《心変わり/Change of Heart》
《強奪/Snatch Steal》
《死者蘇生/Monster Reborn》
《早すぎた埋葬/Premature Burial》
《強欲な壺/Pot of Greed》
《強引な番兵/The Forceful Sentry》
《押収/Confiscation》
《いたずら好きな双子悪魔/Delinquent Duo》
《スケープゴート/Scapegoat》
《天使の施し/Graceful Charity》
《サイクロン/Mystical Space Typhoon》

《聖なるバリア-ミラーフォース-/Mirror Force》
《王宮の勅命/Imperial Order》
《破壊輪/Ring of Destruction》
《リビングデッドの呼び声/Call of The Hunted》
《魔法の筒/Magic Cylinder》
《激流葬/Torrential Tribute》

※優勝した「ふにふに」様のコメントを交えながらの考察になっております。

◆モンスター◆
ACS初では無いでしょうか?それは上級モンスターの「2トップ」の点です。今までは『オンリーサイコ』が頑なに守られて、メタもそれ相応に貼られていました。それが今回の「サイコ・ヴァンパイアロード」の2枚看板に。私も前からは提唱はしていたんですけど、これでその強さが立証されました。
次に……突っ込んではいけないかもしれませんけど「《ヴォルス》*3」、濃いですねー、非常に濃いです。本人曰く(聞いた話ですが)「ヴォルスが好き」との事。理論上にはやっぱりより強い《ニュート》を入れたい所でしょう。しかし、そんな文章論でなく実戦でそのようなこだわりが見せられる点は流石です。
後は《キラー・トマト/Mystic Tomato》からある程度の繋げられる中流の闇に絞った構成、後のモンスターの《異次元》《ならず者傭兵部隊/Exiled Force》《キラー・スネーク/Sinister Serpent》etc…。
これは存分にネットでも強さが立証されている物です。まさに、証明されている「お手本」のような構成です。

◆魔法◆
1枚投入の魔法軍はもはや反論しようの無いメジャー軍団総出です。ハンデスの三神器、及び、基本制限、ですね。2枚投入はシンプルに《天使の施し/Graceful Charity》のみ。単純ですよね。かなりのスリムアップです。あとは「トリプル《サイクロン/Mystical Space Typhoon》」、これがメインからの投入です。
大体「《大嵐/Heavy Storm》《ハーピィの羽根帚/Harpie's Feather Duster》」をメインから突っ込む方はメインの《サイクロン/Mystical Space Typhoon》は2枚で止めがちですが、ここをあえてフルで挑む5枚除去攻勢。新時代のスタンダード、ですね。

◆罠◆
罠に少し技術が見え隠れしています。基本的な四大罠は非の打ち所が御座いません。問題は残る、《魔法の筒/Magic Cylinder》《激流葬/Torrential Tribute》。ネットデュエリストの中では、『非チェーン罠』をあまり好まない方をいらっしゃいます。そこをあえて勇気を出してメイン投入に挑んだ形、この勝ち残りトーナメントの中、あえて《和睦の使者/Waboku》の安定性を捨て、この『ハイリスク・ハイリターン』をチョイスした点にセンスがきらりと光ります。

 

■第6回アジアチャンピオンシップ(冬)優勝デッキ

Main Board (計42枚)































《人造人間-サイコ・ショッカー-/Jinzo》
《天空騎士パーシアス/Airknight Parshath》
《ダーク・ヒーロー ゾンバイア/Zombyra The Dark》
《魔導戦士 ブレイカー/Breaker The Magical Warrior》
《異次元の女戦士》
《お注射天使リリー/Injection Fairy Lily》
《魂を削る死霊/Spirit Reaper》
《黒き森のウイッチ/Witch of The Black Forest》
《クリッター/Sangan》
《ならず者傭兵部隊/Exiled Force》
《キラー・スネーク/Sinister Serpent》
《ファイバーポッド/Fiber Jar》

《早すぎた埋葬/Premature Burial》
《死者蘇生/Monster Reborn》
《スケープゴート/Scapegoat》
《ブラック・ホール/Dark Hole》
《サンダー・ボルト/Raigeki》
《サイクロン/Mystical Space Typhoon》
《大嵐/Heavy Storm》
《ハーピィの羽根帚/Harpie's Feather Duster》
《強奪/Snatch Steal》
《心変わり/Change of Heart》
《強欲な壺/Pot of Greed》
《天使の施し/Graceful Charity》
《押収/Confiscation》
《強引な番兵/The Forceful Sentry》
《いたずら好きな双子悪魔/Delinquent Duo》
《悪夢の蜃気楼/Mirage of Nightmare》
《非常食/Emergency Provisions》

《リビングデッドの呼び声/Call of The Hunted》
《王宮の勅命/Imperial Order》
《破壊輪/Ring of Destruction》
《激流葬/Torrential Tribute》

Side Board (計15枚)














《レッサー・デーモン/Lesser Fiend》
《ゴブリン突撃部隊/Goblin Attack Force》
《ブレイドナイト》
《同族感染ウィルス/Tribe-Infecting Virus》
《首領・ザルーグ/Don Zaloog》
《キラー・トマト/Mystic Tomato》
《異次元の狂獣/Crazy Beast》
《聖なる魔術師/Magician of Faith》
《八汰烏/Yata-Garasu》
《抹殺の使徒/Nobleman of Crossout》
《魔法効果の矢》
《精霊の鏡》
《サンダー・ブレイク/Raigeki Break》
《聖なるバリア-ミラーフォース-/Mirror Force》

※優勝した「PIERROT」様からの詳しいフォローを存分に交えています。

かなり今までと比べて異色で、様々な所にセンスが滲み出た構成です。そのPIERROT様のフォローを含め、今回はお送りします。

まずは上級モンスターのチョイス、《人造人間-サイコ・ショッカー-/Jinzo》はよく見かけるのですが、《天空騎士パーシアス/Airknight Parshath》は今までの傾向からみれば非常に珍しい投入です。PIERROT様(以下「同氏」と表させて頂きます)はこの件に関して、「最近のデッキは《ゴート》《キラスネ》《死霊》と貫通に弱いので選んだ」とコメントなされています。
確かに何かの因果か一番最近のアンケート「ネットデュエリスト第3回調査」で非常に多評を得たカードばかり。《スピア・ドラゴン/Spear Dragon》の低得票で貫通もなりを潜めたか、と思われましたが、これにより一気にまたブームが望める可能性はゆうに考えられます。

《ダーク・ヒーロー ゾンバイア/Zombyra The Dark》。これは今までから見ると、「まず」お目見えしなかったカードです。実力は認められていたのですが、なにせウケなかった。同氏は「2:1交換狙い」とコメント。確かに使い所を選びなかなかアドバンテージを取るのは難しいカードですが、これからの人気復興を望む所です。

そして一つのキーポイント。《魔導戦士 ブレイカー/Breaker The Magical Warrior》のフル投入です。このカードは今まで2枚投入が主流とされていました。しかし、その案を覆してのフル構成。同氏もコレについては「このカードのお陰でデッキ内容がかなり変わった。」と一番大きなコメントを残されています。
「《魔導戦士 ブレイカー/Breaker The Magical Warrior》に伏せ除去を回して《サイクロン/Mystical Space Typhoon》の温存。後は《キャノン・ソルジャー/Cannon Soldier》や《同族感染ウィルス》を倒す。」と言う方針をとられていたみたいです。それにしても《ブレイカー》3枚、《サイクロン/Mystical Space Typhoon》3枚、《大嵐/Heavy Storm》、《羽根箒》の伏せ除去8枚構成は圧巻です。

メインからの《非常食/Emergency Provisions》投入もセンスがキラリと光ります。勿論第一候補としての《悪夢の蜃気楼/Mirage of Nightmare》の破壊。他にも《お注射天使リリー/Injection Fairy Lily》《押収/Confiscation》《いたずら好きな双子悪魔/Delinquent Duo》のダメージ緩和の役割をも果たしています。
2枚投入もテストされたそうですが、《蜃気楼》とのバランスが合わず、1枚に落ち着かれたようです。

《激流葬/Torrential Tribute》は本格的な「’02未制限帝王《ブレイカー》に真っ向からのメタ(=対抗)カード」です。同カード登場の裏側でただのブラフの存在が難しくなった、だからこその元からブットばせ…な、その構成。いざ相手が除去を伏せに定めても残る3枚の罠は全てチェーン可能。構成からそれが見え隠れしています。その為《聖なるバリア-ミラーフォース-/Mirror Force》はメインアウトした模様です。

そしてサイドデッキも非常に練られています。同氏のコメントを抜粋させていただくと、「遊戯王はサイドを軽視してる人が多いですが、マジックと同様に遊戯王もサイドは本当に重要です。自分はサイドチェンジで勝ったといっても良いくらいです。」とのこと。メインにでも十分入る余地が有るカード軍をあえてサイドに我慢させ、その分《ブレイカー》etcを投入する事により2戦目からの広範囲のサイドチェンジが可能になる。その構築術に感嘆させて頂きました。

部分的に抜粋すると《サンダー・ブレイク/Raigeki Break》。自分の場の《蜃気楼》も壊せますし、ミラーデッキと相手をするときの対抗カード。《魔法効果の矢》。これも《蜃気楼》を黙視したチョイス。このサイド構成は私から見ると「面白く」且つ、最適な解答だと思います。ちなみに《魔法効果の矢》は、今大会惜しくも1回戦負けでしたが『ルールマスター』の異名を取る遊戯王OCGエキスパートルールHPのたこぷっぴ〜氏も選択していました。
そのような15枚のスペースを生かせるサイド構成。それがトップの座を牛耳るものに求められるものなのです。

そして、その他にも油断を決してしてない構成。ココには記述しませんでしたが、『融合デッキ』も完全なものに仕上がっています。《サウザンド・アイズ・サクリファイス/Thousand-Eyes Restrict》を初めに、《紅陽鳥》やその他、各レベル最強の融合モンスターも準備されています。同氏は「《魔導サイエンティスト/Magical Scientist》や《エクスチェンジ/Exchange》で《突然変異/Metamorphosis》を奪える可能性があるので入れて置いて損は無い」とコメント。
確かに全く制限を定められていない融合ゾーン。置いておいても全く支障はありませんから是非準備しておきたい所ですが、その☆2・3といった微妙なレベルの最強攻撃力にまでしっかり探りを入れているのは非常にポイントが高いです。

そして弱点。それは《死のデッキ破壊ウィルス》だそうです。「1500以上モンスターはメイン7枚、サイド後8枚になる場合もあります。そして《悪夢の蜃気楼/Mirage of Nightmare》のドロー、《ファイバーポッド/Fiber Jar》も《ウィルス》の餌食になります。しかし大会では《ウィルス》は一度も見かけませんでした。それがこのデッキが優勝できた理由の1つではないでしょうか?」と同氏のコメントから抜粋しました。
確かに総壊滅を食らう恐れがある構成、《ウィルス》がメタ外デッキであったのが、大きく作用した面があると思います。

 

このように、上をいくものは色々と考えているんですよね。世界中で楽しまれているカードゲームなんですから、やっぱりそれ相応の力を尽くしたいですよね。優勝者に頂いた貴重なコメントも参照にして、これからの皆様のデッキ構築の糧を願って、過去の覇者の見直しに幕を下ろします。

 

SideDeck (Index)