◇即興スピーチはこうつくる!◇
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Extemporaneous Speechって何でしょう?

即興弁論、短時間でアウトラインだけを考えてから発表するスピーチです。E.S.S.界では、15〜20分のPreparation Timeのあとで3〜4分のPresentationを行うものをExtemporaneous Speechと呼んでいます。

 

Extemporaneous Speechの意義

?     短時間集中の論理的思考

当然のことですが、Extemporaneous Speechでは準備時間がかぎられています。普通の人なら相当の緊張に襲われ、頭の中は真っ白になり、手足はガタガタ震えるはず。そんな中で、いかに論理的な説得力のあるスピーチをつくることができるか、これが一番のポイントです。もちろんそうするために、普段から豊富に情報を集め、筋道の通った考え方をするよう心がけることも必要です。

?     自然に自分を表現

 Prepared Speechの場合、普通何ヶ月もかけてバッチリ準備をするため、Deliveryがどうしても不自然になりがちです。それに対してExtemporaneous Speechでは、普段の話し方に近い形で、ありのままの自分の考え方を素直に表現して聴衆にわかってもらおうとするため、自分の個性やスピーチに対する誠実さがよくあらわれます。

タイトル選び

 タイトルは次の3つに大きく分類されます。

* Social (時事的、社会的なもの)・・・The Aging Society, Pollution Problems

* Personal (個人的はもの)・・・My Hometown, Why I Study English

* Abstract (抽象的なもの)・・・Girl, Blue, Love

準備の時間を有効につかうために、タイトルは出来るだけ速く決めましょう。また、いったんタイトルをきめたなら、それを途中で変えない方がよいでしょう。

 

・ 十分な知識、自分の経験のあるものを選ぶ

 例えば臓器移植の是非について語ろうと思えばそれについての正確で豊富な知識が必要です。また、自分の実際に経験したことをとりあげたほうが思い入れの深いスピーチになるでしょう。いくらスピーチでカッコいいことを言っても、Sincerityがこもっていなければ何も聴衆には伝わりません。

         辞書をひく

 Blueといってもいろいろ意味があります。1つの単語をあまり知られていない意味に解釈するとおもしろいスピーチへの道が開けるかもしれません。

         Originalityを追求する

 自分にしか作れないものを目指しましょう。

 

Organization

Prepared Speechと同じく、Extemporaneous Speechの構成も次のようになります。

1.   Introduction (序論)

2.   Body (本論)

3.   Conclusion (結論)

<1>Introduction

Introductionの役割には次のようなものがあります。

?     聴衆の注意を引きつける。

?     本論部分の内容を簡単に紹介する。

では、以下にいくつかの例を挙げてみましょう。

 

         トピックをズバリ紹介する

My fellow Americans, let us talk about the budget, the one subject that directly affects your pocketbooks.

(1982.5.22. レーガン大統領が全米向けラジオで行った演説の出だし)

         はっとするような事実で始める

Three years ago, my grandmother was born.

         疑問文で始める

Do you think you are a cat-type person, or a dog-type person?

         会話で始める

Help me!  Someone is tying to kill me!”

 

その他、物語風に始める、聴衆が知っている最近の事件で始める、引用で始める、仮定文で始める、など、いろいろな方法が考えられます。

 

<2>Body

Prepared Speechとの大きな違いはありませんが、ここでは、トピックの特徴に合わせたスピーチの展開の仕方をいくつか挙げてみましょう。

?     Chorological Pattern

ある事柄を、発生順に古いものから新しいものへと並べる。Personal、Socialを問わず意外と多くのトピックに当てはまる。

? Spatial Pattern

例えば、「各国の死刑制度について」というトピックのとき、アメリカ→ヨーロッパ→日本というような空間的配置にそって説明してゆきます。説得を目的とするスピーチには向いていないかもしれません。

? Topical Pattern

一つの大きな話題をいくつかに分類し、その順にまとめて述べる方法。例えば、“How I Try to Improve My English”という題では、「話す、聞く、読む、書く」の4技能に分けて話すと、Topical Patternのまとまったスピーチになります。

? Pattern of Comparison and Contrast

その名の通り、2つあるいは3つ以上のものを比較・対照する構成法です。電話と手紙、布団とベッドなど、共通点や相違点を挙げながら話を進めてゆきます。

? Pattern of Problem Solution

みなさんおなじみのPro-Sol型です。 (※問題点と解決法?)

 

どんな構成にするにしても、内容が選んだタイトルから離れすぎないように、気をつけてください。

 

<3>Conclusion

 Conclusionの役割には以下のようなものがあります。

?     自分の主張

今まで言ってきたことの中で、これだけは忘れてほしくないという点を言い直すことによって強調。

?     スピーチ全体のまとめ

?     印象づけ

自分のスピーチをより印象的に終わらせるため、このような方法を用いてみてはいかかでしょう。

    ・Introductionの話に戻る

   ・疑問文、引用文、比喩、タイトル等を用いる

 

メモの作成

たった15分の間に原稿をすべて書き上げてしまうのは不可能です。たとえそれができたとしても、プレパ用紙をぎっちり埋めた英文をただ読み上げたのでは、Extemporaneous Speechの長所を生かすことはできません。そこで、だいたいのアウトラインだけを紙に書きます。

☆メモ作成上のコツ☆

?     英語で書く

「そんなん難しいわ」とおっしゃる方、日本語でメモしたものをステージの上で翻訳するのはもっと難しいですよ。

?     あとから見てわかるように書く

本番の緊張した時にでも一目見ればすぐにわかるように、大きめの字で、うまく整理して書きましょう。番号をうったり、記号を使ったりと、いろいろ工夫してみてください。

?     結論から書く

素直に上から書いたらええやんかと思われるでしょうが、スピーチで一番大切なのは結論ですから、そこをしっかりさせるためにも、初めに結論を書いたほうがよいでしょう。

?     Bodyは簡単に書く

Bodyでは、日頃から蓄えてある具体例や体験などをいれます。スラスラと書けることは、ステージに出ても簡単に言えるはずなので、Key Word, Key Sentenceのみを簡単に書くのにとどめておきましょう。

 

                   プレパ用紙


Intro. 聞く人を引きつけるような始まり。

       例:ジョーク、セリフ等

(0.  5〜1分)

 


Body 体験談、データ、具体例、分析等

                   (1〜1.5分)

 


Conclu. このスピーチで一番言いたいこと。

      Conclusionは、できたら文章化

                   (1分)

 

 

☆時間配分の目安 (15分プレパの場合)☆

タイトル決定、Conclusio   5分

Introduction          3分

Body               4分

Memorizatio          3分

 

Presentation

基本的にはPrepared Speechとほとんど変わりはありませんが、ここでは、Extemporaneous Speechの場合に特に気をつけるべきことを見てみましょう。

?     大きな声で

Prepared Speechで堂々としたスピーチができる人でも、Extemporaneous Speechとなると、とかく声が小さくなりがちです。せっかくの素晴らしいスピーチも、声が小さくて聞こえないのでは、話になりません。

?     Eye Contactに気をつける

スピーチは、聴衆との“1.5−way communication”です。聴衆に語りかけ、聴衆の反応を確かめながら話を進めてゆきましょう。メモは読むのではなく、Key Wordを頭に入れるつもりで、チラリ、チラリと目をやるだけにとどめておくべきです。また、どんなに頭の中がパニック状態になっても、決して天井や窓の外を見て考え込んだりしないように。

?     時間を気にする

時間は限られています。ですから、タイムカードを見ながら、余計なことは言わず、論理だて話すことが大切です。

?     同じ表現の繰り返しは避ける

普段から語彙を増やすよう心がけましょう。それと、“アー、ウー”の連発や“In Japanese・・・”はやめたほうがよいですね。

 

Extemporaneous Speechのトレーニング

   ==Practice makes perfect==

「即興やねんから、練習なんかせんでええやん」というわけにはいきません。即興だからこそ、日頃の努力の積み重ねの差がもろのあらわれてきます。

?     とにかく、やってみる。

Extemporaneous Speechの経験の少ない方。または全く初めてだという方。確かに英語でスピーチをするのは難しいものですが、まずは習うより慣れてしまいましょう。実際にコンテストで行われる15分プレパ→3〜4分のデリバの形で、時間を計りながらやってみます。タイトルは過去のコンテストで出たものを使うのもよいですし、友達に考えてもらうのもよいでしょう。題材は身の回りにいくらでもころがっています。

?     Half-prepared Speechを作ってみる。

より内容の濃いスピーチを作るための練習です。まず、プレパ時間を例えば1時間と決めておきます。その時間内に、あるタイトルについて図書館などで集中的にリサーチを行い、集めた情報をもとにスピーチのアウトラインを作ります。この長いプレパ時間は、原稿の全文を書くためではなく、あくまでもしっかりとしたアウトラインを作るためのものです。この間に英語のTechnical Termなども必要に応じて調べておきましょう。

?     友達、テープを活用する。

せっかくE.S.S.に入っているのですから、どんどん友達を使ってください。お互いの良いところはほめ合いながら、また悪いところは注意し合いながら、お互いにスピーチの技術を高めることができます。友情もさらに深まることでしょう。家で練習するときは、テープに録音して後で聞き返します。

?     Extemporaneous Speech専用のノートを作る。

練習するときはいつもフローを専用ノートに書き、実際にスピーチをした後で、言い足りなかった事や友達からのアドバイス、そのスピーチに関する資料などを加えておきます。このノートを時々見直すと、練習の効果も抜群。

?     問題意識を持つ。

Social Topicの場合、それに関する知識と自分なりのしっかりとした意見を持っていなければなりません。日頃から、本、新聞、雑誌、ラジオ、テレビ等で新しい情報を収穫しておくことが必要です。

また、日常生活の中で普段は何気なく見過ごしているものも、いざとなったらいつでもスピーチの題材として使えるよう、常に頭を働かせているように心がけましょう。出てきたアイデアは、まえにメモして蓄えておき、すぐに引き出せるようにしておいてはいかが?