アートおどろく絵が描けマウス

 
7月登場「びっくりマウス」
   ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)はプレイステーション(PS)2用の新作ソフト「びっくりマウス」(7月発売・4800円)を発表した。PS2初のマウス対応作品で、内容はなんとお絵かき!?ゲームの未来を切り開くため登場したPS2が、とっぴなニュージャンルを生み出した。(木村泰二)
 
 
らくがきソフト「びっくりマウス」のゲーム画面 2000 Sony Computer Entertainment Inc./<br>(C)うるまでるび
らくがきソフト「びっくりマウス」のゲーム画面
2000 Sony Computer Entertainment Inc./
(C)うるまでるび

 プレーヤーが握るのはコントローラーではない。「びっくりマウス」はパソコン用のUSBマウスを使って遊ぶゲームだ。筆を手にしたキャラクターはマウスの操作通りに動き、画面上に線を描く。しかし単なるお絵かきソフトと思ったら大間違い。そこに展開するのはPS2が作り出す不思議な世界だ。

 横棒を引くと、その線上にニョキニョキ植物が育ち花開く。丸を描くとギラギラ輝く太陽が、だ円を描くとネッシーが出現する。画面上には、ちょっとした筆遣い(マウス操作)でロケットが発射されたり、雁(かり)が鳴きながら飛んできたり…。あっと言う間に個性的な絵が出来上がる。

 クリエイターの自由な発想が異色作品を生み出した。坂本龍一とのライブパフォーマンスや子供向けテレビ番組「ウゴウゴルーガ」のCG(コンピューター・グラフィックス)制作で知られるアーティスト、岩井俊雄さんがゲームデザインを担当。絵を描く過程を観客に見せる“お絵かきライブ”をしている2人組のアーティスト「うるまでるび」の世界をPS2のゲームに持ち込んだ。「描いた線が動き出したら、描く行為自体が楽しくなる。その過程を人に見せるのも面白い。新しいエンターテインメントが作り出せる」と岩井さん。

【上】キャンバスに絵を描いてみる。このようなゆがんだ円でも…【下】太陽に早変わり! 描く線によってさまざまなパターンがある

 確かにこのソフト、既存のジャンルには当てはめようがない。絵を描くステージは、描いた絵をジャンプ台から飛ばすものやら、描写の形にリンクしてバックミュージックが形成されていくものなど奇想天外なものばかり。そして各ステージには必ず観客キャラが存在し、プレーヤーの芸術行為(?)を楽しんでくれる。SCEによれば「らくがきパフォーマンス」というニュージャンルなのだそうだ。

 ビデオのように最長3分間の描画手順をメモリーカードに保存、ビジュアルメッセージを作ることもできる。それを友達に渡せば、自分のアートパフォーマンスを見せることが可能なのだ。

 こうした多様な遊び方はPS2だからできることだ。「データの転送速度が速いからできるリアルタイム処理。PSではこんなに動き回る絵は出せません」と話したディレクターの大平俊充さん。PS2がネットワークにつながる将来は、絵を使った新しいコミュニケーション手段に発展する可能性もあるという。

  体験webサイト開始
  〇…SCEは1日から、このソフトの世界を体験してもらおうとWebサイト「びっくりさせます.com」を開始した。
URLは【びっくりさせます.com】www.bikkuri—sasemasu.com