asahi.com
天気  辞書  地図  サイト案内  アクセスTop30 
サイト内検索:
ニュース特集 社 会 スポーツ 経 済 政 治 国 際 サイエンス 文化・芸能 ENGLISH 
ニュース特集一覧   
     
 home > ニュース特集 > イラク戦争    

【イラク戦争】
検証:大統領の戦争ロゴ

【ロボット化】

「現実感」喪失の恐れ


「グローバルホーク」
米カリフォルニア州の空軍基地で整備中の無人偵察機「グローバルホーク」=AP

 イラク上空、高度2万メートル。戦争開始から毎日、窓のない奇妙な白い機首の米軍機が、交代で24時間連続飛行を続けてきた。米空軍の無人偵察機グローバルホーク。特殊カメラでとらえた情報を、地上の司令官に送るのが任務だ。

 公式には試験段階だが、今回、戦場に駆り出された。製造元ノースロップ・グラマン社の担当者は「作戦開始を命じるクリックだけで、人手もかけず、23時間以上飛び続ける」と自慢する。

 17日付ニューヨーク・タイムズ紙によると、激しい砂嵐で有人偵察機が離着陸できなかった時も、同機は高空から赤外線特殊カメラによる戦略情報を提供した。

 空軍が持つ別の無人機プレデターは、もっと低く飛ぶ。イラク軍前線の細かな動きを探知し、情報を地上部隊に即座に伝え続けた。敵の奇襲を未然に防ぎ、攻撃までの時間も大幅に短縮した。

 海兵隊はシルバーフォックス機を初めて実戦に投入した。前線に携行可能な大型模型飛行機サイズで、敵情偵察の斥候(せっこう)代わりに使える。陸軍も無人機を使い、すっかり米軍の「流行」になった。

 マイヤーズ統合参謀本部議長は16日、「我々が前線で使っている無人機は10種以上に及ぶ」と明らかにした。ブッシュ大統領自ら「無人機が足りない。あらゆる種類が重要になってきた」(01年12月)と述べたほどだ。

 無人機は、単なる「目」にとどまらない、殺傷能力も備えたロボット兵器に変容しつつある。

 先月22日、イラク南部を飛行中のプレデターが、イラク軍の対空砲へミサイルを発射した。搭載カメラの映像を見ながら、イラク国外とみられる非公開の場所に駐留する部隊が遠隔操作した。

 米軍需産業大手は、次世代無人攻撃機の開発を競っている。攻撃能力の向上や高速化、レーダーに捕捉されないステルス能力も見据える。

 ノースロップ・グラマン社は今年2月、空母搭載型無人攻撃機の試験飛行に成功した。担当者は「無人機は、単調(Dull)で汚く(Dirty)、危険な(Dangerous)作戦から、我が軍の要員を解放できる」と売り込む。

 日本でいえば「3K」任務のロボット化だ。だが、技術、資金の豊富な米軍以外で、要員がこうした任務から解放される事態は当面、ありそうもない。

 軍事研究団体グローバル・セキュリティーのジョン・パイク代表は「今世紀半ば、米軍の戦力の大半はロボット兵器になる可能性がある」と予測し、こう警告する。

 「米国は戦争の現実感を失いつつある。ブッシュ政権は無人機を始めとする軍事力の優位に酔い、外交問題の解決に武力をますます安易に使おうとするだろう。だが、圧倒的に強い米国に直面した敵は、テロや大量破壊兵器で対抗する。解決策にはならない」

(ワシントン=梅原季哉)


(朝日新聞2003年4月22日朝刊紙面)

検証:大統領の戦争 2.戦術トップへ>>





 おすすめ最新情報 一覧>> 
  • 「世界に刺激」と永年功労賞
       ルーカス監督
  • 今年もやります!
       年末年始特集ページ
  • 秋刀魚をフレンチに
       恋する食卓
  • 帳簿をつけていますか
       おまかせ税金相談

  • | 社会 | スポーツ | 経済 | 政治 | 国際 | サイエンス | 文化・芸能 | ENGLISH |
    GoToHome ニュースの詳細は朝日新聞へどうぞ。 購読の申し込みはインターネットでもできます。 GoUpToThisPage
    asahi.comに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
    | 著作権 | リンク | プライバシー | 広告掲載と注意点 | アサヒ・コムから | 朝日新聞社から | 問い合わせ |
    Copyright Asahi Shimbun. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission