2004年07月20日

何故「THEガッツ!」の製作を思い立ったか

まず最初に 正直に本当の事を書いておきたい・・・
洗いざらい。
何故「THEガッツ!」の製作を思い立ったのか・・・

結論から書こう。

それは「フラレタカラ」
それも一度や二度で無く、・・・ことごとく・・・・

いろんな会社・メーカーに企画書持って行きました。

皆さんの反応はと言うと・・・・・・
「ははは、なかなか面白そう・・・・・ユニークだし、いいかもね・・・・・・・・・・・・・・・・・・
でも、・・・・・・・うちはこんな企画には金出せないよ。」

「あ〜これは見てみたい・・・でも・・・うちではやりたくないな〜(笑・・・」

「もっと売れてる作品持ってきてよ。ベスト10に毎週入ってるようなやつ」

「・・・それでもって、もっと 普通 なやつ」

だいたい皆さん上のような反応・・・・・

始めのうちは、それでも我慢して営業してました。
・・・・・・・・・・でも、
どこもかしこも本当に判で押したように同じような反応なんです。

その都度私の心の中の声は
「俺はこの行為を何回、繰返せば良いだ・・・・・・・何回、断られ続ければ良いのだ・・・・・・・・・」

・・・もう疲れました。

そして思い出します。
今から3年程前も某作品の企画書を持って各社巡りした事を・・・

その時も、似たような反応でした。(今回ほど笑いは誘わなかったけど・・・(^^;;;)
結局、その時は企画が通るまで1年以上もの長〜〜〜〜〜〜〜い忍耐と努力が必要となったわけです。

幸い、その企画の原作となったゲームのほうは、私の予想通り演歌的売り上げを見せ始め、
世間の注目を浴びるようになり、そのおかげ様でメーカー各社も注目してくれるようになり・・・

私のその企画もやっと日の目を見たのです。

・・・で、出してみたら結局その作品は大ヒット・・2003年のアダルトアニメで売り上げトップ・・・
おかげ様でシリーズ化として長期展望も望めるようになりました。

・・・と、まあ、そんな思い出が またぞろ ぶり返してくるのです。

あの時も、誰からも見向きされずに辛かったなぁ〜〜〜〜〜
あの時、私の企画を断った各社は地団駄踏んで悔しがってるだろうな〜〜〜〜〜〜〜〜〜

悔しかった思い、してやったりという思い・・・
などなどいろいろな思いが交錯します。

でも、やはり辛かったのは
「自分の企画の将来性や隠された大いなる可能性」を誰も理解してくれない・・・という辛さ。

企画が通るまでの忍耐と努力の日々・・・・

企画が通らなければ、「膨大な時間と労力が無駄になる」つまり膨大な只働きになってしまう・・・
という底知れぬ不安・・・・・・・・
こんな仕事してなければ味わえない怖さ

・・・・・・それがプロとしての「企画」の怖さ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でも
まあ、製作会社やメーカーの方々は、皆さん そこの会社に所属される社員であるわけですから・・
彼らの立場もよく解ります。
「冒険より無難」・・・これはこれで立派な考え方ですしね・・・
ですから責めるつもりなど毛頭有りません。

ですが、自分はそんな恵まれた立場では無いし、企画がいつまでも一つも通らなければ・・・
これは大変な問題・・・つまりマジでお飯(オマンマ)の食い挙げ に繋がる。

前回はまだ一人で身軽でしたから我慢できたが、今となっては身近にアシスタントも居るし、手元に弟子も置いてるし・・・
何よりも当時以上に・・・
多くのアニアン会員様がたが、アニメアンテナ委員会の仕事に多くの比重を置かれている・・・・・・・

自分と飼い犬(豆芝のカナン・♀)だけ食えていければそれで良い・・・
なんて 当時 語っていた 悠長な冗談 なんか言っている場合ではない・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・で

思い立ったのですよ。

「ふ〜〜〜ん、皆 馬鹿にして、相手にしてくれないのね・・・・」
「金も出してくれないのね・・・・・・・・・うん、解った・・・・もういい・・・」

「・・・・・・よし・・・・・自分で出すか〜〜〜〜〜〜〜〜」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
言葉では簡単ですが、これは大いなる決断でした。
しかし一度決断した以上は断固やりぬく。
それが私の信念・・・そして行動理念・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
信念 行動理念と言えば アニメアンテナ委員会の会員さんなら皆さん知ってますが・・・・・・
改めて書いておきたい。

アニメアンテナ委員会の基本理念は
スタッフに対する「富の分配」と「アニメ業界への還元」。
読んで字のごとくですね。
アニメ業界で仕事をするものの生活レベルを大きく上げることこそ、今のアニメ業界の危機的状況の打破に
繋がると信じています。


話が少しそれましたので 元に戻しましょう。

「THEガッツ!」
ここまでも大変でしたが・・・これからは今まで以上の試練が待っているでしょう。
でも、くじけずに頑張っていきたいと思う。
そして生の声で日記を続けていきたいと思う。

この時代に 日本のアニメ業界に生きた 
一人のプロデューサー(エロが得意な)として

けしてアニメ業界の将来に希望を失わず、
そのアニメ業界を必ず救えると信じて戦った 
一人の男としても・・・・・・・・・・・・

その記録をいつまでも留めておきたい。

仮に私が達成できずとも・・・・・・・・・・・・・
・・・・・その思いを引き継ぐ「誰か」が
現れるその日までは・・・
Posted by anime_antena at 15:41