猫の手の山紫水明「ワン考」2004年01月01日(木)更新

ウナ うちの向かいに犬がいる。借家なのだが、動物は飼える。うちにはハムスターしかいないが、犬、猫を飼っている家も多い。向かいの家は、ゴールデンリトリバーとラブラドルレトリバーのf1を飼っている。それも、ペットとしてではなく、パピーウォーカとして犬の世話をしているのである。この犬、やがて大きくなれば盲導犬などになり、人間とともに人間のために尽くしてくれる犬になるのだ。その幼い時期の面倒を見るボランティアをパピーウォーカという。

 犬自体は、結構大きい。子犬の頃から、大きい犬は大きい。犬のかわいいところは、小さいときに遊んでやったことを成犬に近くなってもしっかりと覚えていること。向かいの犬、「ウナ」もそういうかわいい犬だ。小さい頃に少し遊んだだけなのに、今でもしっかり覚えていて、朝、会社に出がけに庭に出ていれば、あわててよってきてくれる。その忠実さ、律儀さが犬を人間に近づけているんだろう。

 犬って、全身でかかってくるんだよね。特に子犬。そして、子犬でなくなったことに気が付かない若い犬。これに正面から取り組もうとすると、こっちも相当力がいる。目を見ると、ほんとにうれしそうに輝いている。

 盲導犬になるために育てられているウナ。毎日、のんびりと暮らしているのは子犬の今のうちで、来春からは、盲導犬の訓練に入る。そして、すべての犬が盲導犬になれるわけではないらしい。適正のない犬は、脱落していく。そんな犬を飼う人たちもいるらしい。盲導犬となったとして、過酷な仕事は彼の寿命を短くしてしまうらしい。過酷な運命が待ち受けている彼と、子犬の頃にどう接したらいいんだろうか。本当なら、おやつをあげたりしたいところだが、それが彼の運命にどう影響するかわからない。頭をなでてやるのが今の私に出きることです。


 ウナは飼い主が引っ越してしまいましたので、もうあえなくなっています。ただ、3月末まではパピーウォーカのところにいるようです。その後、訓練を受け、盲導犬になる道を進んでいくのでしょう。


 ウナのところに遊びに行ってきました。覚えていてくれたようで、盛大に歓迎してくれました。そのウナも、2003年3月30日にパピーウォーカのところから訓練所へ戻されたようです。あっという間にトラックに積み込まれて帰っていったウナ。もう会うこともないと思うと本当に寂しいですが、人間にもできないことをやってくれる彼女に、頑張ってという思いと、元気でという思いでいっぱいです。


 2003年12月末日、ウナのパピーウォーカーをしていた方から電話を頂きました。何度か、訓練センターを訪問したりしていたそうですが、先ほど、正式に盲導犬として採用されることになったと通知があったそうです。年明けから、実際に盲導犬として暮らす方との訓練にはいるとか。大変な仕事に就くことになりますが、一生懸命これまで頑張ってきたのだから、実際の場面でもしっかりやって欲しいと思います。そして、元気で、長生きしてもらいたいと思います。


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