2006年1月28日 「法医学教室の事件ファイル 指紋は二度嘘をつく!?」
[脚本]
坂田義和
[監督]
山本邦彦
[プロデューサー]
高橋浩太郎(テレビ朝日)
稲垣健司(テレビ朝日)
浦井孝行(国際放映)
伊藤由彦(国際放映)
[制作]
テレビ朝日
国際放映
[出演]
二宮早紀 ・・・ 名取裕子
二宮一馬 ・・・ 宅麻 伸
二宮芙佐江 ・・・ 岸田今日子
村中葉子 ・・・ 五十嵐めぐみ
庄司隆一郎 ・・・ 前田 吟
森島和美 ・・・ 須藤理彩
久門慎一 ・・・ 黒田アーサー
久門奈緒子 ・・・ 吉野公佳
森島 登 ・・・ デビット伊藤
大石刑事 ・・・ 浜 博文
二宮愛介 ・・・ 佐野和真
  二宮早紀(名取裕子)は、港南医大の法医学教室助教授で、神奈川県警から監察医を委託されている。夫の一馬(宅麻伸)は、横浜東署の警部で、二人の間には愛介(佐野和真)という高校生の息子がいる。
 ある日、早紀は一馬、愛介、そして一馬の母・芙佐江(岸田今日子)と浜名湖に家族旅行に出かけた。お互いに忙しい早紀と一馬にとって家族旅行は5年ぶりのことだった。
 舘山寺温泉郷のホテルに到着したところで、早速、チップを渡すか否かで早紀と芙佐江はケンカになるが、担当の仲居の和美(須藤理彩)の協力で事なきを得る。
 早紀と一馬は浜名湖畔に散歩に出かける。ところが、枝道で白骨死体を発見したのだ。その白骨死体は、左手の小指が欠落していた。早紀の急報で所轄署の刑事と鑑識が到着、二人は簡単に事情を聞かれただけで部外者としてそれ以上立ち入ることはできなかった。
 その夜、一馬のもとに横浜東署から、横浜埠頭の倉庫内で猟奇死体が発見されたという連絡が入り、一馬と早紀は、愛介と芙佐江をホテルに残したまま横浜に引き返す。被害者は、内藤由香利(時任歩)という横浜市内に住む事務機器会社のOLで、絞殺された上、鋭利な刃物で左腕を切断されていた。そして、所持品の中から早紀たちが泊まるはずだった舘山寺のホテルの紙マッチが見つかったのだった。
 早紀の検視の結果、殺害されたのは前日の午後4時から6時の間と判明、さらに、胃の内容物から舘山寺のホテルに泊まっていた可能性が高いことがわかる。さっそくホテルに問い合せたところ、由香利は前々日に一人で宿泊し、前日の朝チェックアウトしていたことがわかる。由香利の部屋の担当だった仲居によると、由香利は男としばしばこのホテルに宿泊していたという。だが、この日は2名で予約をしていたのにもかかわらず、男は現れなかったというのだ。
 仲居が拾っていた名刺から、男は由香利の上司の久門(黒田アーサー)と判明、久門は由香利との関係を認めた。だが、殺人に関しては、前日は体調を崩して家で寝ていたと主張、彼の妻の奈緒子(吉野公佳)もそれを裏付ける証言を行ったのだった。
 警察は、物証は得られないものの久門の犯行ではないかと疑い、監視の目を光らせ始めた。ところが数日後、久門は警察の目を掻い潜り、由香利の墓前で自らナイフを腹に突きたてて自殺してしまったのだ。
 やがて由香利の左腕が発見され、横浜東署で“指紋の鬼”と謳われた庄司鑑識管理官(前田吟)が、特殊な技法によってその腕から久門の指紋を採取、久門が痴情のもつれで由香利を殺して自殺したと結論づけられた。だが、早紀だけは久門は自殺ではなく何者かに殺されたのではないかとの疑いを持っていたのだった。