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   実力満開!あがり症克服大作戦

2003年4月9日

 今回の番組について

新スタートでの第一印象が大切なのはわかっていますが、現実には緊張のあまりガチガチになってしまい失敗した経験は誰でも持っていることでしょう。そこで、脳細胞の性質をふまえた「あがり症克服の技」を徹底研究。スピーチ、プレゼン、試合を成功に導く技を伝授します。

 有名人のあがり対策

各界で活躍する有名人のあがり対策をご紹介しました。

  • 木の実ナナさん(女優)
    声の録音できる人形に友人たちの声を吹き込んでもらい聞く
  • 恩田美栄さん(ソルトレイクシティオリンピックのスケート選手)
    手に「人」と3回書いて飲み込む。
  • 具志堅幸司さん(1984年ロサンゼルスオリンピックの体操金メダリスト)
    「放尿暗示」不安や緊張が流れていくと言いながら放尿する

それぞれとてもユニークな方法ですが、これらの「おまじない」が効く理由はあとでわかります。

 あがり克服の秘密道具

ドキドキスピーチコンテスト

中学校の卒業式で発表をおこなう人をスピーチでのドキドキ具合で決めました。たくさんのマイク、カメラ、大型テレビ、ライト、そして審査員のおじさん達に囲まれた状況でのスピーチでした。生徒達は心拍計を付けながらスピーチしました。

「あがり」症状…心臓ドキドキ、呼吸はやい、手のひらに汗、筋肉こわばる

これらは、脳からでる「何とかしなきゃ」の命令で起こります。反対に「何もしなくていいよ」の命令では、起きる症状も反対になります。重要なのはどちらの命令になるかを決めるスイッチが、意識ではコントロールできないことです。

あがりへの招待

あがりの正体をとらえるため、あがりの特徴を詳しく分析しました。その結果…

  1. 突然自分の番が来るより、あらかじめ予告され待ち時間があるときによりあがる。
  2. 一度あがるとそれをきっかけに加速度的にあがりが激しくなる。

体には、ドキドキ具合をはかるセンサーがあります。心臓がドキドキし始めたことはこのセンサーを通じて脳が感知します。するとそのあがり状態を何とかしなくては…と思い、さらに「何とかしなきゃ」スイッチが入るわけです。これがあがりの悪循環です。

つまり、頭であがりを何とかしようとしても、悪循環に陥るだけなのです。そこで、身体の方の状況を変えて、悪循環から抜け出すきっかけを見つけることが大切です。

あがりの症状の中で、自分の意志によってコントロールできるのは呼吸と筋肉です。

 「あがり克服 希望のあかり」

  • 呼吸法:
    心拍数は呼吸によって変化します。呼吸を深くし、ゆっくり吐くことで心拍数は下がります。そこでリラックスする呼吸法としては、力を入れエネルギーを取り込むつもりで吸い込み、吐くときは充分に力が抜けていくことを感じるようにすることが大切です。
  • 筋肉弛緩法:
    身体がリラックスしていることを感じるためには筋肉の力を抜くことが大切。しかし、緊張しているときにはなかなか力を抜ききることは難しいものです。そこで、いったん思い切り力を入れてから一気に抜くことが重要です。その差を大きくすることで力が抜けたことを感じやすくするのです。

特製の「あがりメーター」で上の2つの効果を確認しながら進めました。

深呼吸や筋肉リラックスならこれまでもやっている!と思う人も多いかも知れません。大切なのは「あがりメーター」で効果を確認することです。呼吸法で緊張度が下がることを確認した経験を持つことで、「呼吸法なら私も落ち着ける」という条件反射を作ることが大切なのです。これにより、あがりの「悪い条件反射」が置き換えられるのです。

「呼吸法」と「筋肉弛緩法」を1週間続けてもらったところ、卒業式は2人とも大成功。感動的な卒業式になりました。

あがり克服には悪い条件反射を置き換える必要があります。呼吸法はその良いきっかけになります。冒頭のおまじないも、過去に効き目があったという経験が、頭のスイッチを「何もしなくていいよ」の方に傾ける効果があるのです。

 一流選手に学ぶイメージトレーニング

イメージトレーニングで成果をあげている体操の水鳥寿思選手の方法を見せてもらいました。頭の中のイメージは、色もあり、音も聞こえるほど克明なものです。そのとき身体では、運動に適した心拍に変化し、目の動きも見られ、競技時間まで正確に再現できるのです。

ここまで正確なイメージをすると、脳がだまされます。初めてではないと思いこむことで、不安を感じる扁桃体(へんとうたい)の過剰な反応が抑えられると考えられるのです。

 知っ得メモ

イメージトレーニングを結婚式のスピーチに応用します。

  1. 本番の衣装を一度は着て練習
    普段着ない服をいきなり着ることで脳が緊張してしまうのを抑えます。
  2. 家族の前で立って練習
    本番と近い目線で見渡すことで、立ち上がったとたん緊張するのを防ぎます。
  3. 会場の下見をする
    事前に場所を知っておくことで、初めてだという感覚を軽減させます。

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