曽我町子さんほど「女王」の名にふさわしい方はいなかった。
ブラッディ・マリーに名を残すような、血塗られたいかめしい為政者としてのそれではなく、卑弥呼的というか、シャーマンとしての女王。「ええじゃないか」「踊らにゃソンソン」『ヤマタイカ』的な踊狂的ハレの化身としての女王。 細い体にアジアン・エスニックとヨーロピアンな香りを同時にただよわせ、周囲を惹きつけてやまない笑顔を振りまく、まさに太陽のような人だった。 少しは冷静になり、あらためてウィキペディアの項を見た。 『恐竜戦隊ジュウレンジャー』では、台本に納得せずに降板を申し付けた事もあった。 そうだったのか! 少し前、ウィキペディアに自分の項が設けられているのを知った。
本人だけに、事実誤認がわかるので少々興味深い。たとえば、ここで私は仏文科卒という設定になっている。 但し本人の弁によれば「映画ばかり撮ってて単位が足りなくなり、仏文科の籍を借りて卒業させてもらった」との事。 と、エスクキューズまでしているそうだ。 私自身は仏文科を卒業してないし、「籍を借りて卒業」なんてことが可能なのかどうか知らない。しかし、平凡きわまりない事実はさておき、こうした記述のほうがドラマチックだ。そんな面白げな事実の持ち合わせがないのは、寂しくも恥ずかしくもある。 曽我さんが「降板を申し付けた」という記述は、5月8日の版で発生したようだ。 そうした事実が、実際に起こったのかどうか心当たりはないけれども、起こっていたほうがドラマチックだし、曽我さんの伝説性は高まる。 それも供養のひとつなのだろうとは思う。
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Total entries in this category: Published On: May 12, 2006 04:41 AM |