5.JOB

今作のジョブチェンジシステムについて

田中.

オリジナル(FC版)は、最終的に忍者と賢者に収束していくシステムでした。最初のクリスタルからはじまって、全部で3段階あるジョブのクラスチェンジに、プラスしてエリートジョブという感じだったんですが、最後どうしても忍者と賢者だけがゲームをクリアできるジョブになってしまっていて、反省したんです。

私自身FFXIを制作していく上で、いろんなジョブのバランスを常に気にして見ていかなくてはなりませんでした。その影響もあって、もっと自由にジョブチェンジさせてあげたいと思ったんです。お気に入りのジョブって、ジョブチェンジを繰り返していくなかでできていくものですが、オリジナル(FC版)には、そのままやりたいという人を強制的にジョブチェンジさせるようなところがありました。その垣根をとっぱらってあげたいという気持ちがありましたね。それにあたって、ジョブのメリハリをつけるためにどうしたらいいか考えて、オリジナル(FC版)には無かったアビリティ*12を追加しました。

*12.
そのジョブ特有の能力のこと。文中にも登場した吟遊詩人の「うたう」、風水師の「ちけい」などがこれにあたる。
浅野. オリジナル(FC版)では使いづらかった、あるいは一部の場所でしか使えなかった、学者、風水師、狩人などのジョブキャラも、最後のクリスタルタワーまでつれていける、というのをコンセプトに調整を入れています。

FFXIの表現に近い世界観

浅野. 最初に言われていたのは、FFIIIはFFXIに近い世界観を持っているってことでしたね。
田中. つまり、逆なんですね。FFXIがFFIIIに近いんじゃないでしょうか。FFXIに参加していた石井*13は、FFIからFFIIIまでを一緒にやってきた仲間で、剣と魔法の世界や、クリスタルをバックボーンにした世界観を、ずっと作ってきたわけです。私も石井もそれ以降はあまりFFシリーズに深く関わってこなかったですが、もう1度、当時作りたかったFFってなんだろうって考えて作りだしたのがFFXIなんですね。だから世界観が似てくるのでしょう。
*13.
石井浩一(いしい・こういち)。スクウェア・エニックス所属のゲームクリエーター。FFシリーズ初期から開発に携わり、FFXIではディレクターを務めた。『聖剣伝説』シリーズを手がけている。
浅野. FFXIにはFFIIIと同じモンスターが結構出てくるんです。なので、FFXIのポリゴンデータが使えれば、という話もあったんです。
田中. FFIIIをリメイクするにあたって、3DにするならFFXIのモデルが結構流用できるんじゃないかと思っていたんですが、結局全部作り直しました

2人のお気に入りのジョブ

田中. オリジナルでは全ジョブのデータを自分でデザインしたこともあり、どれもこれも捨てがたいんです。オリジナル(FC版)なら当然、忍者と賢者なんですが、じゃあ今回は、魔剣士ということで(笑)。
浅野. 僕は、今回ニンテンドーDS版になるにあたって、悪い言い方かもしれませんが、救済したジョブ、強化したジョブが好きですね。ちゃんと強くなったかどうか、かなり入念にチェックしたので、思い入れもひとしおですね。 たとえば吟遊詩人は「うたう」の効果が強くなりました。あと、風水師の「ちけい」とかも、「強すぎます」なんて意見が出てくるほどチューンナップを入れました。そういうオリジナル(FC版)であまり日の目を見なかったジョブに注目してもらえるとうれしいですね。
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