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『伝説巨神 イデオン』

このページの読解難易度 ★★☆☆☆



最後の最後まで視聴者をもじもじさせたイデの力とは一体!?
真っ赤な全長100mの、肩が変にでっぱったロボットは印象深い存在ではあった


思えば、ユウキ・コスモはいつも船の周囲の人々
のことを真剣に考えていた珍しい主人公だった。

<基本データ>
番組放映年月 :1980.5.8〜1981.1.30
アニメ総監督  :富野由悠季
主人公の名前 :ユウキ・コスモ
性格 :冒険心溢れるアフロ
ロボットの総称 :イデの機械
<番組の方向性>
シリアス ☆☆☆☆ ギャグ
 リアル ☆☆☆☆ ヒーロー
 低年齢 ☆☆☆★★ 高年齢
 人間味 ☆☆☆☆ 残酷性
格好いい ☆☆☆☆ ダサイ
<ファン年齢層=当時>
 1〜10歳 ☆☆☆☆☆
11〜20歳 ★★★☆☆
21〜30歳 ★★☆☆☆
31〜40歳 ☆☆☆☆
41〜50歳 ☆☆☆☆☆
<ファン年齢層=現在>
 1〜10歳 ☆☆☆☆☆
11〜20歳 ☆☆☆☆☆
21〜30歳 ☆☆☆☆
31〜40歳 ☆☆☆☆
41〜50歳 ☆☆☆☆☆
<アニメの評価>
物語性と演出 ☆☆☆☆
作画のレベル ☆☆☆☆
ロボの世界観 ☆☆☆☆
現在の人気度 ☆☆☆☆
玩具等の展開 ☆☆☆☆
<主役ロボットspec>
正式名称:イデオン
全  高:105m
重  量:5,650t
原動力 :イデの力

装甲材質:イデオナイト
主要武器:全方位ミサイル、イデオンソード、イデオンガン
備考:第6文明人の遺跡ロボット
<オタクKの刮目点>
・360°ミサイル総射シーン
・イデオンの変形合体
・骨格がわかる湖川キャラ
・イデオンソードの威力
・敵の三本足メカ



        (注 ネタバレを気にされる方は作品をご覧になってから、以下を読んで下さい)



ニャハハハハ 半リアルタイム視聴者・Kの独白

 「皆殺しの富野」という言葉は、コアなアニメファンの方ならご存じかと思います。
 この贖罪めいたコピーは「無敵超人 ザンボット3」でクライマックスに登場人物のほとんどを皆殺しにしてしまう脚本を、富野由悠季監督が実行したことによる形容だったりします…。

 「戦い」がロボットアニメにとって必須の要素であるが故、また作品をリアルに演出すればするほど、そうした非情な部分も必要となってくるため、致し方のないことなのかもしれません。
 そういえば、小説版「機動戦士ガンダム」では、アムロはセイラとエッチしちゃったり、渋いロービジカラーのG-3ガンダムに搭乗するアムロは、ア・バオア・クーの激戦で敵モビルスーツのビームにガンダムごと打ち抜かれて戦死しちゃうし。
 マイナーなところでは、同氏執筆の傑作小説「リーンの翼」の主人公、迫水真次郎は、最後の最後に味方に咽を剣で刺しねじ回され絶命してしまう…。本当に富野監督の作品は、どれもインパクトがお強ようございます。

 さて、この『伝説巨神イデオン』というこの作品も例に漏れず、「皆殺しの富野」の本領発揮の作品として、30代前後のアニメファンには語り草になっております。同氏にしてみれば、リアルロボット路線の第二弾として、テレビ版ガンダムでできなかった部分まで挑戦した意欲が感じられます。
 さて、ガンダムを知っていても、イデオンを知らない人は多いようなので、簡単に世界設定を説明しておく必要がありますね。


地球人と異星人の接触
 実はKはこの「イデオン」をリアルタイムの放映で観ていません。放映終了の数年後、ガンダムブームにつられて、「モスピーダ」とか「ボトムズ」とか放映していた頃に京都テレビがやってくれていた再放送で観たのです。ありがたや、ありがたや。

 物語の設定は、おそらく遠い未来の話。地球人類は外宇宙に進出しており、「イデオン」のストーリーは、ソロ星(別名 ロゴ・ダウ)に移民した地球人が、この惑星の調査をしているところから始まります。
 地球人はここで、変形・合体することで全高100m以上の巨大ロボット「イデオン」となる3つのメカと「ソロ・シップ」を発掘する。
 一方、同時期にイデオンの原動力とされる「イデ」の無限の力の探索に、別ルートでそのソロ星に来ていたのが異星人「バッフ・クラン」である。地球人とバッフ・クランはイデオンの発見を機会に接触してしまう。やがて異民族間の衝突、戦争へと発展していく筋書きとなる。
 イデオンとソロシップを手に入れた地球人の主人公達は宇宙へ飛び出し、バッフ・クランの追っ手から逃走を続ける。「♪スペース ランナウェイ イデオン」。


イデの巨神
 「伝説巨神イデオン」の魅力は、その不可解なイデの力によるところが大きい。
 無限のパワーをもつエネルギーらしく、発動すれば、イデオンは両腕から伸びるビーム兵器「イデオン・ソード」で惑星さえ真っ二つにしてしまうから、アニメ史上でも比肩し得る対象のない強さとスケールを秘めたロボットということになる。

 人気のバロメーターでもあるメカデザインの方はどうだろう。先述の通り、「ソル・アンバー」(頭部と腕部)、「ソル・バニアー」(胸部と腹部)、「ソル・コンバー」(腰部と脚部)の3つの発掘メカが変形・合体して巨神「イデオン」となる。放映当時のKや周囲の友達の評価は、イデオンはどこかかっこわるい、というものでした。
 というのも、ソル・アンバーである時、イデオンの頭部を収納している「肩の出っ張り」が妙ちくりんだったため。別に個性があっていいと思うのですが。しかし、あの頭部のサングラスをかけただけのようなシンプルさは、主役メカとしてちょっと寂しかったのかもしれない。あれじゃあ、ガンダムの量産型「ジム」とそんなに変わらないじゃないか。表情が見えないから、感情移入もしにくいし。

 もうひとつ、イデオンのプラモデルのことも書いておこう。
 イデオンのキットは模型のアオシマが一手に発売していた。どうしてもバンダイなどと比べると見劣りしてしまうキットの出来映えに、モデラーの食指もわきにくかったようだ。Kもキットを買いましたが、素組みで終わっています。それでも、同社はかなりのイデオンキットのバリエーションを意欲的に商品展開しており、買ったアニメモデラーも多かったはず。
 今の「ガオガイガー」を作ったアオシマ模型の技術力ならいいキットができるはずなのですが…。


劇場版で全キャラが昇天
 イデオンは、テレビ版より、新たに起こされた劇場版の「−接触編−」と「−発動編−」の人気が高い。クライマックスは、イデの真の力が発動し、味方も敵も全部爆発に飲み込まれて死んでしまう。そして、意志だけの存在になったキャラクター達は互いを和解しあうようになって終焉を迎える…。
 ちょっと崇高な終わり方ですね。富野監督らしい。ここらへんは後の作品の「聖戦士ダンバイン」の終わり方も似ている。
 その「−発動編−」では、敵の手によって無惨に殺される主要キャラの描写もかなり多く、残酷なシーンの連発といっていい。手榴弾やミサイルの爆風で少女の首だけ吹っ飛んでいったり、「カララ・アジバ」の美貌に弾痕がいくつも描かれながら絶命させたり、10歳以下の子供には何ともみせにくい内容であることは否めない。

 画面に登場するメカもぶっとんだスケール感の物がいくつかあり、全高105mのイデオンがかわいく思えてしまう。Iの字形をした敵バッフ・クラン軍の旗艦にして巨大戦艦「バイラル・ジン」は全長4.8kmもある設定。
 さらに同軍のイデオンを倒すための最終兵器「ガンド・ロア」に至っては、詳細データは公表されていないが、全長350kmくらいあると予想される巨大メカニックだ。超新星の側に位置し、そのエネルギーを収束、光線エネルギーとして放出するシステムで、40%の出力で地球の10倍の質量をもつ惑星を消滅させる威力をもつという。
 こいつのせいで、この作品は皆殺しになったといっても過言ではないだろう。
 ……と書いていたら、このHPを見て下っている方から、「滅ぼしたのはイデの意思であって、ガンドロア云々は方法でしかありません」とご連絡をいただきました。その通りですので、Kの拙い紹介文で本作品のテーマを誤解なさらないようお願いします。


 そうそう、この番組を語る上で、アニメファンなら注目したい点としては、湖川友謙氏のキャラクターデザインの秀逸さだろう。人物の骨格の作りまでがわかるアニメキャラは同氏の真骨頂でしょう。
 そして、バッフクランの異星メカロボットはどれも三本足デザインで独自性抜群。よく見ると白い「ザンザ・ルブ」を筆頭に、美しいシルエットのものが多数あるのも見過ごしがたい。

=Kがもっている関連書籍など=

アニメージュ増刊「ロマンアルバム」&ビデオ
ロマンアルバム・エクストラ51
伝説巨神イデオン

(徳間書店)
1982年8月発行

劇場版「伝説巨神イデオン」接触編・発動編をまとめたムック。
OVA
劇場版「伝説巨神イデオン」−発動編−

(発売元 SPE・ビジュアルワークス)

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