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現代の貧困について考える2〜ネットカフェ難民問題から〜

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【PJ 2007年04月28日】− ライブドアのニュースサイトで26日、トイレ生活の若者急増!物議の"難民族、彼等の行き場は何処にある?という記事が掲載された。この記事は、現代の我が国における格差・貧困問題についての論議のいいきっかけになろう。

 この記事でもそうだが、ネットカフェで寝泊まりするいわゆる「ネットカフェ難民」に関する具体的なデータが乏しい。07年3月7日の日本テレビ系列「NEWS ZERO」でもネットカフェ難民の方は「隠れたホームレス」であるとして、その実態が紹介された。

 実際にネットカフェで寝起きしながらアルバイトや日雇いで生計を立てられる、普通の格好をした、しかし実際は「これ以下に落ちないように」と心を閉ざしたまま、その日暮らしの生活をされている方が増えているようである。

 住居がない若い方、日雇い派遣で働く方、長時間労働で帰宅できないため日常的にネットカフェを宿泊場所として利用している方、様々な事情があるようだ。

 なかでも日雇い派遣では深夜手当も無く、雇用保険、社会保険も完備されていない、労働基準法すら適用されていない状態に置かれいるそうだ。ましてや定期昇給やボーナス、定期健康診断も望むべくも無い。不安定かつ過酷な状況下に置かれた方々の早急な調査の徹底、その救済、自立の為の環境整備を
声を大にして叫びたい。

 厚生労働省もようやく実態を把握する為の調査に乗り出した。世代を超えて格差が拡大、固定化が危惧される社会で、その日その日を懸命に生きるしかない、人間として扱われていない、将来に希望が見出せない、夢や希望も失いつつあるマジョリティも、確実に存在するのだ。

 なぜ、困窮されている方の胸に、一筋の光を射せないのか。救いの手を早急に差し伸べないのか。現行憲法第25条の、すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない、という条文に基づき、「政治」が救いの手を差し伸べて頂きたい、そう願うのは野暮だろうか。再チャレンジ出来ない人は、諦めるしかないのだろうか。

 まずは彼らが少しでも気持ちが安らげる様に、ネットカフェ難民の方々を、そっと優しく包む事から始まって欲しい、そう切実に願う。「甘え」という言葉で切り捨てる事ではなく、ネットカフェ難民となった様々な事情、背景があり、心を閉ざしてしまわないよう、そんな彼らをサポートし、再チャレンジする機会を平等に与えて欲しい。【了】

■関連情報
PJニュース.net

※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 大山 啓【 鹿児島県 】
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