福田監督インタビュー
■ガンダムSEEDという作品とは?
ガンダムじゃなきゃいけない作品です。続編という形ではないにしろ、ガンダムっていう看板を掲げているからにはガンダムじゃなきゃいけないだろうっていうところからまずスタートしています。つまりそれは、戦争ものであるということ、ガンダムというメカがでてくるということ、ニュータイプに代表される人間の革新について、人類に未来に対するなんらかの希望、道標、解答を描く作品を創りたいということです。
■21世紀のファーストガンダムというコンセプトは?
(他のガンダムと)同じものを創っても違うものを創っても批判されるのがガンダムという作品であり、それに対するせめぎあいはあります。しかし、それ以上にバックアップして下さる方も多く、しかもそういった方々がそれぞれにガンダムに対して一家言持っているがためにせめぎあいがまた生じてしまう(笑)。しかし、そういったものを含めて自分なりのガンダムを創っています。丁度、企画中にNYのテロ事件がありまして、イスラム圏の問題を相当調べました。彼らはキリスト生誕以前から連綿と続く憎しみの連鎖の中にあり、どちら側にも正義がある。戦争っていうものは善悪では推し量れないものであるけれども、そういった中で、戦争のない時代を創るにはどうしたらいいだろうということを、作品を通して視聴者の皆様に、我々スタッフ全員として提示したいと考えています。それが今回のコンセプト「21世紀のファーストガンダム」です。
■ガンダムSEEDを作る上で一番注意していることは?
エンターテインメントであるということが大原則です。ガンダムシリーズ全作品に共通することですが、やはりドラマであり、視聴者の皆様に楽しんでいただけることです。もちろん、そのために周到な準備をしています。今回のガンダムでは恐らくは画面には登場しないであろう世界設定を作りこみました。それはこの世界における経済・社会・政治状況等を様々な取材を行って準備したことです。こういった準備をしたことにより、同じキャラクターの一言でもバックボーンがある一言になり、よりキャラクター、また画面に厚みが出てくると考えています。キャラクターの一言から世界の広がりを視聴者の皆様に感じていただける作品に仕上げていくように作っています。
■一番注目して欲しい点は?
ストーリーです。その次にメカアクションです。
■ストーリーについては放映をお待ちいただくとして、メカアクションというのは?
先の世界設定とも関連するのですが、MSという人型の兵器がどうして兵器体系の頂点に立ち得るのかを検証し、そのために課されるであろう各種の制約も行っています。つまり、最強の兵器だが絶対無敵ではなく、そこに搭乗するパイロット、つまり最終的には人間の判断が重要になるということです。また、今回登場する戦艦は過去のシリーズとは異なり、大変重要な戦力です。最強の兵器MSを運用するには戦艦が必須であり、戦艦を撃破するにはMSが最適である、戦艦は対MS用に防御を充実させるという具合にMSと戦艦は一体不可分の関係です。当然戦闘は戦艦対MSとなります。その中で戦艦の乗組員も重要になっています。
■主人公2人のどちらの視点で物語を描くおつもりですか?
それはどちらでもないです。どちらでもないし、どちらでもあるということです。戦記ものですから、どちらの視点の話もあります。でもどちらが欠けても話としては成立しなくなってしまう。ただ、初期の視点はやはりキラのほうからスタートします。
■ガンダムを創ることとは?
やはり視聴者の方誰もが知っている作品ということもありますし、皆さん自分自身のガンダム観をお持ちになっていることが制約でもあり、意気込みになる部分でもあります。ガンダムということで様々なバックアップを受けていますし、様々なご意見もいただきます。でも、それは(ガンダムという)チャンピオンになるチームを率いることであるということです。
 もちろんスタッフ・キャストとも贅沢なものを用意していただいています。それだけに面白いものを創らなくていけないというプレッシャーもものすごいです。クリエイターとしての全てをこの作品で出し尽くすつもりで作品に取り組んでいます。
2002.9月

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