2007年10月02日

「角海老祭り」メインイベント フェザー級8回戦

渡邉一久×セーンチャルン・ウォースラポン

9月26日に行われたオール8回戦の「角海老祭り」。トリを飾ったのは元日本フェザー級チャンピオンの渡邉一久。タイ出身のセーンチャルン・ウォースラポンを相手に王座陥落後、復帰第2戦に挑む。
渡邉一久 試合写真1
対戦相手は格下のタイ人ボクサーということもあって勝利は当然、多くのファンが早いラウンドでのKO勝利を期待している一方で、本格復帰に向けた最終調整という意味でこれまでの反則スレスレのラフファイトスタイルから、渡邉がいかに自分のボクシングを成熟させられるかにも期待したいところ。 1R、渡邉は左のジャブを突きながらリズムを作っていく。ボクシングの定石に沿ったむしろ渡邉らしからぬ(?)ゆっくりとした立ち上がりから、テンポ良くワンツー、左フックなどを織り交ぜる落ち着いたボクシング。 と、ここでプレッシャーをかけられた相手のウォースラポンが渡邉のお株を奪うような挑発行為に打って出る。挑発に乗って反則でもすればすぐにジム側から引退勧告が出される現在の状況。熱しやすい渡邉にとってはまさに自分を試されるかのような場面だが、はらわたが煮えくりかえる思いをぐっと抑えて、ひとまずこのラウンドを終える。 続く2R。渡邉は同様に左から。相手はさらに挑発行為を繰り返すが、渡邉はそれに乗らずに上下打ち分けるなど徐々にペースアップ。時折ロープに詰めて連打をまとめるが、このラウンドでは仕留めきれず。 渡邉とウォースラポンの実力の差は歴然としており、場内もそろそろという機運が高まり始めた3R。ジャブからボディー、フックと左を中心にプレッシャーをかけ続ける渡邉。ラウンドもちょうど中盤に差し掛かったところで渡邉が一気に詰め、持ち味の瞬発力と爆発力で左右の猛連打。たまらず相手はその場でじゃがみこんでダウン、そのままテンカウントとなり、試合は3R1分56秒、渡邉が見事KO勝利を飾った。 試合を振り返ってみれば、格下との対戦だったが相手の挑発行為にも乗らずに冷静に戦えたということは今の渡邉にとって大きな収穫。抜群の身体能力で素質だけで見れば日本のボクシング界を見渡しても貴重な逸材だけに、今後の活躍をさらに期待したい。
渡邉一久 試合写真2
控え室でのコメント 「相手が自分の弱点を知っているかのような挑発行為で(苦笑)。危うく乗りそうなところもあってまだまだ冷静にやれたはずです。もっと冷静にやれてればもっと早く倒せただろうし、初めは格下相手って気になってたんですけど、終わってみれば意味のない試合はないってことが分かりました」


posted by kadoebi1 |18:27 | 試合レポート | トラックバック(1)
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