うさん臭い人と言えば、いかにも怪しげで信用できない人、つきあいたくない人、と言った印象があります。このうさん臭さはどこから来ているのか、うさん臭い人の条件とは何なのか、について考えてみたいと思います。
このテーマで最初に頭に浮かぶのはアメリカの捕鯨反対運動です。数限りなく存在する動物の中で、なぜ鯨だけを守らなければならないのか、よく理解できないところです。鯨だけを守れば生態系のバランスがくずれることになるはずで、”おまえさん達、本当に守りたいのは鯨じゃなくて、何か別のもんじゃないのか”と聞いてみたくなる訳です。
そんなときに、ベトナム戦争でダイオキシンをまき散らし奇形児を生む「枯れ葉作戦」に対する非難をかわすために、当時のニクソン政権が捕鯨反対を言い始めたらしい、という話を聞いて私は納得したわけです。
”なんだ、枯れ葉作戦という環境破壊への非難をかわすために鯨を利用したのか”。
うさん臭い人の条件は、世のため人のためと言いながら、もっぱら自分たちのために活動している人、別の言葉で言うと、言っていることとやっていることが違う(言動不一致)人、ということになるようです。
次の事例は、最近残念だと思ったことです。郵政民営化で民主党は結局反対しましたが、これが不思議だったわけです。というのも、本当の改革ができるのは民主党であり、小泉さんがいくらその気になっても今の自民党では限界がある、と感じていたからです。
それなのになぜ民主党は反対したのだろうか?民営化法案は100点満点ではなくても80点くらいで手を打てば良かったのに、と思っていたわけです。そんなときにこんな話を聞いて納得しました。
どうも、今年の三月くらいに岡田党首は民営化を進めようとしたが、民主党の内部から反対され、代案さえも出せなかった、らしいのです。
”なんだ、結局民主党も自民党と同じじゃないか。しかも反対派の方が強い”。
この話がもし本当なら、民主党は言っていることとやっていることが違うことになり、うさん臭さの要件を満たす党になってしまいます。民主党も分裂しなきゃダメだ、ということでしょうか?
うさん臭さは匂いで解る訳ですが、おそらく何かが腐っているのだろうと思います。何が腐っているのでしょうか?言動不一致によって品性が劣化し、その劣化を隠そうとして蓋をしめたものの、隠しきれずに匂いが漏れて臭いのかもしれません。
うさん臭さを無くすためにはどうしたらよいのでしょうか?言動不一致は誰にでもあることなので、
@隠すときにはしっかり蓋をする
A隠さない
のいずれかになりそうです。
-2005/8/13
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