QuakeTrance Italo Disco

06/01/25

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Disc Review

01. PRETTY FACE / STYLOO STYLOO は ALBERTO SIGNORINI, TULLIO COLOMBO, MAURIZIO LUCCI の3人から成るイタロディスコユニット。この曲は1983年に HOLE RECORDS よりリリースされた彼等のデビュー作にして最大のヒットナンバーである。(イタロディスコとしては珍しくライブ音源が残っていたりする。)要はイタロディスコの世界にありがちな一発屋なのだが、「MISS YOU」という曲もなかなかの作品なのでファンは要チェック。今回セレクトした「PRETTY FACE」は、独特の高揚感あるシンセワークと覚えやすいメロディが魅力。何かが起こりそうな、始まりそうな、そんな気分にさせてくれる本作はオープニングにふさわしい1曲だ。イタロディスコの世界を存分にご堪能あれ!(なお、この曲のプロデュースは DEN HARROW や EDDY HUNTINGTONなど、数多くのヒットを生み出した名プロデューサー ROBERT TURATTI が行って いることも記しておこう。)

02. HOW OLD ARE YOU / MIKO MISSION 本名はPIER MICHELE BOZZETTI。この曲のほかに「THE WORLD IS YOU」「TWO FOR LOVE」などのヒット曲を持つイタロディスコの人気アーティストである。本作「HOW OLD ARE YOU」は1984年にリリースされた彼の代表的な楽曲の一つ。決して派手ではなく淡々と進んでいく曲なのだが、ついつい何度も聴き直してしまう不思議な魅力を持っている。人気トランスアーティスト MASTER BLASTER によるカバーが HARD TRANCE RAVE #01 に収録されていたので、聴き覚えのある人もいるだろう。

03. DOLCE VITA / RYAN PARIS この曲は1983年にリリースされた彼のデビューシングルであり、全世界で500万枚という驚異的なセールスを記録したビッグヒットイタロだ。この曲以外ではイタリア語、スペイン語、ドイツ語、フランス語による曲もあるようで、意外に幅広く活動していたようである。と、こんなことを書いているのは彼が「DOLCE VITAの一発屋」というイメージが強いからに他ならないわけだが…。なお、この曲のアレンジは同じく世界的ヒットとなった「I LIKE CHOPIN / GAZEBO」(邦題:雨音はショパンの調べ)の PIERLUIGI GIOMBINI が担当している。聴けば納得のとても甘美な仕上がりだ。

04. ONLY YOU / SAVAGE SAVAGE は1983年にシングル DON'T CRY TONIGHT でデビュー。スローBPMの哀愁イタロディスコとして大ヒットを記録。今回収録の ONLY YOU は、翌1984年にDISCO MAGIC RECORDS よりリリースされた作品で、この曲も哀愁の名曲としてイタロディスコファンに愛され続けている。DON'T CRY TONIGHT に比べ若干 BPMも上がり、分かりやすいアレンジとなっていて、とにかく繊細で美しい仕上がりだ。ちなみに、彼の本名は ROBERTO ZANETTI。本名、または ROBYX という名前 で作家としても活動し、数々の名曲を生み出したことでも知られている。

05. HAPPY CHILDREN / P.LION 本名 PAOLO PELANDI。1959年6月生まれ。この曲は彼の最大のヒットシングルであり、近年、MATER BLASTER、LION PROJECT によるトランスカバーも行われた名曲である。1983年にイタリアのレーベル AMERICAN DISCO からリリースされた曲で、作曲は彼自身によるものだ。初めて聞いたときはパッとしないかもしれないが、その繊細な作風と哀愁漂うメロディは、聴けば聴くほど美しく感じられる。1988年には DISCO MAGIC RECORDS より派手なMCボイスが追加されたリミックスバージョンもリリース。

06. JOHNNY / LALA この曲は1986年にイタリアの ACADEMY REOCRDS よりリリースされた。LALA はアーティストバイオグラフィーが見つからず、正体不明に近いが、入手した写真を見る限りでは3人組の女性ユニットのようである。かなりしっとりとしたドラマティックなオープニングとサビの印象とは反対に、間奏のシンセリフは明るいタッチで、両者のギャップがこの曲の楽しみの一つ。哀愁イタロディスコの良作である。

07. TALKING TO THE NIGHT / BRIAN ICE BRIAN ICE こと本名 FABRIZIO RIZZOLO は、現在もイタリアのユーロビートレーベル A-BEAT C にて現役のシンガー、ライターとして活躍する業界の重要人物の一人だ。彼は相棒(?)の ROBERTO LAJOLO とともに多数のイタロディスコヒットを残しており、この曲もそのうちの1つである。本CDに収録されている「NEW WORLD / APPLE IN JACKET」「DESTINY TIME / ROY」、そして名曲として日本でも人気の高い「WALKING AWAY / BRIAN ICE」も彼らコンビによる作品であり、彼らが作り出すイタロディスコのヒットポテンシャルの高さはさすがとしか言いようがない。今回は人気トランスアーティスト MASTER BLASTER のメンバー、RICOBASS によるカバー作品が HARD TRANCE RAVE #04 に収録されている縁もあり本楽曲をセレクトした。

08. VALENTINO MON AMOUR / ALAN ROSS 本名は MASSIMO REPETTO。「HEY HEY GUY / KEN LASZLO」を制作した SANDOROOLIVA と、数々のヒットを生み出した作家、シンガーであり、ユーロビートレーベル VIBRATION の創設者であった、故 GINO CARIA (1997年に肺がんで死去)による作品。また、人気シンセサーザーダンスユニット KOTO の STEFANO CUNDARI も制作に参加している。間奏のシンセリフは静かな印象だが、サビのメロディはとにかく覚えやすく、私は初めて聴いたとき、しばらくサビが耳から離れなかったのを覚えている。いまでもついつい口ずさんでしまうクセになる出来なのである。1985年に MEMORY RECORDS よりリリース。

09. HEY HEY GUY / KEN LASZLO 本名はGIANNI CORRAINI。この曲は日本でも TONIGHT のヒットで知られる彼のデビューシングルであり、1984年にイタリアの MEMORY RECORDS からリリースされた。TONIGHT とは対照的な静かなイメージの曲だが、ヨーロッパではこういった作風が好まれているのか、この曲の方がメジャーな感がある。オープニングの電話のベルと会話の演出が実に印象的な1曲で、非常に味わい深い作品。また、制作に現在イタリアのユーロビートレーベル A-BEAT C で活躍中の SANDRO OLIVAが関わっているのも注目点だ。

10. RICH AND FAMOUS / DAVE RODGERS 本名 GIANCARLO PASQUINI。イタロディスコユニット ALEPH のボーカルとして、ライターとして「FLY TO ME」「FIRE ON THE MOON」など数々の名曲を生み出し、1990年にはユーロビートレーベル A-BEAT C を設立。それから現在に至るまで数えきれないほどのヒット曲、名曲を生み出したユーロビート業界の第一人者。それが彼であり、この手のダンスミュージックが好きな人であれば、彼を知らない人は皆無と言ってもいいだろう。この曲は彼が DAVE RODGERS 名義で発表した最初の作品であり、1987年に LAMBARDONI PUBLISHINGS よりリリースされた。この曲は今回が国内盤初CD化。幻の1曲をぜひ楽しんでほしい。

11. GIVE ME LOVE / SUSANNE インターネットラジオでこの曲を聴いて気に入り、曲名とアーティスト名をメモしておいたのだが、今回収録できそうなので収録してしまう(笑)。1986年にイタリアの OUT RECORDS からリリースされたこの曲は、可愛らしい女性ボーカルが魅力的なしっとりした印象のイタロディスコ。じわじわと良さが分かってくる、いわばスルメ系の作品。ちなみに制作は現在も現役で活躍している MAUROFARINA (MARK FARINA) と(こちらは現役かどうか不明だが)R. SILVESTRELLIによるもの。

12. ALIENS / RADIORAMA RADIORAMA は、イタリアの大手レーベル S.A.I.F.A.M. の代表者であり、数多くのヒットを生み出してきた、プロデューサー、作家、シンガーの MAURO FARINA (MARK FARINA) 率いるイタロディスコユニットである。1985年に OUT REOCRDSからリリースされた CHANCE TO DESIRE でデビュー。しかし、この作品ではMAURO FARINA は絡むことはなく、彼が RADIORAMA を手がけるようになったのは第2弾の DESIRE からである。のちにボーカルが女性にチェンジしたり、サウンドスタイルがダンスポップ調になったりユーロビート調になったりと、いろいろな動きがありながらも、現在まで活動は続いている。今回紹介する ALIENS はヨーロッパにおける彼らの最大のヒットナンバーであり、1987年に DISCO MAGICRECORDS よりリリース。ダークで壮大な行進曲を聴いているような作風は、非常に力強くインパクトは抜群だ。

13. YOU'RE MY FIRST, YOU'RE MY LAST / LINDA JO RIZZO この曲は1986年にドイツのZYX RECORDSからリリースされた哀愁イタロディスコの名曲である。この曲は「YOU'RE MY LOVE, YOU'RE MY LIFE / PATTY RYAN」と同じく、「YOU'RE MY HEART, YOU'RE MY SOUL / MODERN TALKING」にインスパイアされ生まれた作品だとは思うが、そんなことお構いなしで聴ける、哀愁たっぷりの、切なくクセになるメロディが最高。一度ハマればヘビーリピートは必死。なお、プロデュースは数々の哀愁の名曲を生み出したことで知られる FANCY こ と TESS が行っている。さすがだ!

14. ROBIN HOOD / WILLIAM KING 正体不明のアーティスト WILLIAM KING による哀愁イタロディスコの名作。1986年に DISCO MAGIC RECORDS のサブレーベルである MODERN MUSIC PRODUCTIONSからリリースされた。イントロで70年代のディスコヒット「FLY ROBIN FLY /SILVER CONVENTION」をパクっているのが気になるが(笑)、感情を込めて歌われている熱っぽい男性ボーカルは、そんな小さいことをすぐに忘れさせてくれる。制作はMASSIMO FILIPPI、SANDY DIAN、CLAUDIO CORRADINI の3名。

15. DON'T TALK ABOUT IT / SWAN 1986年にイタリアの PLEXIGLASS PRODUCTIONS よりリリースされた作品であり、制作には「VALENTINO MON AMOUR / ALAN ROSS」と同じく SANDORO OLIVA とGINO CARIA が参加している。この曲はリリース当時、日本のディスコシーンでも人気のあった曲のようだが、国内盤CDではなぜか見かけないので今回の収録を決めた。どこか寂しげな熱い男の哀愁に酔ってみてほしい。プロデューサーはDAVE RODGERS がボーカルを務めた名作「MAGIC LOVE / AKI」もプロデュースしていた ALEX CUNDARI。

16. VOID VISION / CYBER PEOPLE ここではこの曲を通じてイタロディスコのもう一つの形「シンセサイザーダンス」をご紹介したい。シンセサイザーダンスはインストゥルメンタルに近い作風のイタロディスコ・派生ジャンルであり、未来世界をイメージしたような曲が多く、この曲もそんなシンセサイザーダンスの典型例である。今回は入門編の意味合いも込めて比較的分かりやすい作風の本作をセレクトした。シンセサイザーダンスの発祥と言われる MEMORY RECORDS より1985年にリリース。CYBER PEOPLEはこの曲のほかに「POLARIS」「DOCTOR FAUSTU'S」などのヒットがある。また、1993年に CIBER PEOPLE と名前を変え復活するが、このときオリジナルメンバーの ALESSANDRO ZANNI から HUMPHREY ROBERTSON にプロジェクトが引き継がれたことも書いておこう。(HUMPHREY ROBERTSON はスイスの HYPERSOUNDPRODUCTIONS で現在もシンセサイザーダンスを作り続けている。)

17. NEW WORLD / APPLE IN JACKET 1987年に MEMORY RECORDS からリリースされたこの曲は「TALKING TO THE NIGHT/ BRIAN ICE」と同じく ROBERTO LAJOLO と FABRIZIO RIZZOLO (a.k.a BRIANICE) による作品だ。前に前に突き進んでいくようなアレンジと、情熱的でドラマティックなボーカルがたまらない1曲。何度もリピートして聴きたい、熱くなれる名曲である。ちなみにこれは私の個人的な感想だが、この曲を聴くと「EVERYBODY WANTS TO RULE THE WORLD / TEARS FOR FEARS」を思い出すのはなぜだろう?メロディが似ている訳ではないけど、何か共通するものを感じるのだ。

18. INDIO / FLEXY SUMMER この曲は1986年にイタリアの LAMBARDONI PUBLISHINGS からリリースされた。この曲に関しては本当に資料が少なくなかなか文章も書きづらい(苦笑)。だが、そのクオリティの高さは抜群。当時としてはかなりアグレッシヴだったであろうシンセリフ。メインボーカルの男性とコーラスの女性の掛け合い。どこか陽気でキャッチーなメロディ。そのすべてが印象強い、頭に残る、隠れた名曲である。

19. DESTINY TIME / ROY 本作はイタリアの MEMORY RECORDS より1985年にリリース。KOTO や CYBERPEOPLE など、シンセサイザーダンス(インストゥルメンタルに近い作風のイタロディスコ・派生ジャンル)のプロデューサーとして当時活躍していたALESSANDRO ZANNI によるプロデュース作品であり、また、このCDでは3回登場する ROBERT LAJOLO と FABRIZIO RIZZOLO (a.k.a BRIAN ICE) のコンビによって書かれた名曲でもある。分かりやすいメロディやサビに入ってくるラップなど、様々な要素が見事に調和している。後半の間奏も格好良い。ちなみに ROY は1987年に「SHOOTING STAR」という曲もリリースしており、本作に比べ地味な曲 調ながらも海外のイタロディスコファンから高い評価を受けている。

20. MONEY / MOZZART 大ヒットとなった「LOVE SPY / MIKE MAREEN」を彷彿とさせる、こちらも盛り上がり必死のヒットナンバーであり、1987年にドイツのZYX RECORDSからリリースされた。プロデュースは LINDA JO RIZZO の曲と同じく TESS (FANCY) が担当。曲制作にも LINDA JO RIZZO の曲を書いていた ELVINE が。また、TESS (FANCY)関連作品に時折その名前を見ることの出来る女性作家 SABRINA LORENZ も参加している。MOZZART は曲調にあまり統一感のないアーティストで、プロジェクトアーティストのような存在なのかもしれない。この曲のほかには「MALICE &VICE;」「JASMIN CHINA GIRL」などのヒットがある。





ItaroDisco 解説はこちら
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