Tom Clancy's Rainbow Six:
Take Down
Ubi Soft Entertainment / Kama Digital Entertainment, 2001

ハードドラッグ「エクスタシー」を遊興街で売り捌き莫大な利益を得、日本最大の暴力団にのし上がった神戸のイケシタ組。彼らはアジア覇権を目論み、麻薬の販路を韓国に広げようと画策するが、エクスタシー550キロの密輸を事前に察知した韓国警察に摘発され、失敗に終わる。末端価格にして5千万USドルを目の前でふいにされたイケシタ組は、組織の存亡をかけた謀略を実行に移し始めた。日本のヤクザからソウルを守れ!韓国のサードパーティーがRainbow Six: Rogue Spearの描画エンジンを用いて新たに製作した特殊部隊・強行突入シムのスタンドアロン版ミッションパック。


顔面の傷痕(お約束) ソウル市江南区のおしゃれなアミューズメントパーク、Coex Mall がヤクザに占拠された。彼らの仕掛けた爆弾を除去し、悪い日本人を皆殺しにせよ!
慶南にて金錫源救出ミッション 地元密着型の弱小組織だったイケシタ組は、「麻薬に手を出さない」 ヤクザの仁義に背き急成長。活気ある組織の人間の目は輝いている…のか。
踊るハングル文字 韓国人隊員15名追加、装備も韓国製のものを取り揃えました。ここはYongsanという、日本で言えば秋葉原や日本橋のような電気街になるらしい。
皮ジャンのスキンヘッド 東京郊外に拠点を進出させたイケシタ組は急進勢力に対立する山口組と繰り広げた”七月抗争”で勝利を収め、日本最大の暴力団にのし上がった。
ミッションそのものより韓国語の解読が困難 慶北にあるヤクザのお家で盗聴装置の解除ミッション。「まいった」「こうさんする」 流暢な日本語、地下の倉庫で投降した彼がイケシタさんなのか…。
「うわ しまった」 「うつな」 「こうたいしろ」 仁寺洞の耕仁美術館に付設された喫茶店。人質の死体を踏んづけて銃を構えるヤクザ。「これいじょうは がまんできない」 日本語喋りまくりである。

「日本国内で確固たる基盤を築いたイケシタ組は韓国と中国、台湾に勢力を拡張するため、麻薬販売網を半島に広げ始めた」 …かつての”聖戦”を彷彿とさせる世界観。要するに、これはその侵略者を殺すゲームだ。Raibow Sixシリーズが戦略シムであり物語性の高い作品であるとは言っても、話の深みはやはり小説に劣るし、アクションゲームとして実際にプレイする上では、結局のところストーリーは添え物に過ぎない。あまり拘らずに、さらっと流してしまうべきなのか。

しかしもう一点、「エクスタシーが釜山港で陸揚げされるという情報を提供した元イケシタ組のヤクザ・金錫源(日本名・ヤスオ)」 についても、「あの”七月抗争”で勝利するのに決定的な貢献をしたヒットマンだった」 ほどの活躍をしたにも関わらず、「組織のなかで自分の出世の妨げになると見た副頭目の謀略によって、汚名を着せられたまま追われる身の上になり、韓国に密行して浮浪者となっていた」 ということから、在日朝鮮人に対する差別を匂わせている節もある。

日本人組織ではない反米テロ団体・ATXも絡んでおり、一概にヤクザだけが俎上に上がっているわけではないが、「何故、わざわざ日本のヤクザなのか?」 という疑問は残る。北に住んでいる同胞をモチーフにしたほうがより自然でリアリティもあるように感じるが、これは映画に先んじられ大ヒットとなっていることから手垢のついた題材になってしまったであろうことと、近年の(ドロドロした)友好ムードのなかでは殺傷する相手として相応しくない、との判断があったのかも知れない。

「我が国の特殊部隊が国内のテロ事件を人の手を借りず直接解決する…考えただけで胸のすくような話だ」 韓国のゲームレビューにそんなコメントが掲載されていた。アジア人の作った
アジア人を殺すゲームというのはあまり例がなく、戸惑いを感じる向きもあるだろう。しかし逆に 「ハングル化されて初心者も簡単にストーリーと構成を理解できる」 点が強調されているのには共感を禁じ得ない。2バイト文字仲間、母国語と英語の壁はやはり厚いものらしい。もっとも全てが韓国語の当該タイトルは、恐らく大多数の日本人にとって英語よりも厚い壁になる可能性が高いのだが…。

コンテンツ作成にあたり、以下のサイトより引用或いは抜粋をさせて頂いた。

Ubi Soft Entertainment (発売元)
Kama Digital Entertainment (開発元)
Red Storm Entertainment (Rogue Spear開発元)
Game Chosun (韓国のゲームサイト)
All Korea (韓国がいっぱい)
Netomo.com (日韓親善コミュニティ)
KoreaNavi (韓国情報サイト)
Mach's Page (韓国と日本に挟まった人)
Seoul Culture & Tourism (韓国情報サイト)


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