旧式PC等活用のためのOSSオフィスアプリケーションの性能調査

ターボリナックス株式会社

  1. はじめに
  2. 旧式PCのユースケースについて
  3. 性能評価環境
  4. 性能評価結果

1. はじめに

日本の初等中等学校や公共施設等において、1990年代後半から2000年代初頭に大量にパーソナルコンピュータ(以下PC)が導入されました。一般にPCは、3年から5年で陳腐化すると云われており、これらのPCが導入された当時のオペレーティングシステム(以降OS)のサポートも切れている場合が多くあります。
そこで、本調査では、学校や公共施設で大量に導入されたのち、時間の経過と共に利用が困難となっている旧式PCを対象に、オープンソースソフトウェア(以下OSS)アプリケーションを利用して再活用するための情報を整備しました。具体的には、旧式PCのユースケースを想定し、各年代の標準的なPCが実際にOSSオフィスアプリケーションで利用できるかどうかを検証しました。また快適に利用できるようにするための最低条件を洗い出し、ユースケースに応じたガイドラインを制定しました。

 旧式PC等活用のためのOSSオフィスアプリケーションの性能調査

  • 調査報告書
  • 旧式PCを再活用するためのOSSオフィスアプリケーション導入に関するガイドライン


先頭へ


2. 旧式PCのユースケースについて

ここでは、旧式PCにOSSオフィスアプリケーションを適用する以下の8つのユースケースを紹介するとともに、その具体的な方法、留意点についてまとめます。また、章の最後に旧式PCのLinuxによる再活用に係わる有識者によるコメントを示します。

 No 1. 学校や図書館でのウェブブラウザ専用端末としての利用
 No 2. 公共施設での情報提供端末としての利用
 No 3. コールセンター等でのウェブブラウザ専用端末としての利用
 No 4. ネットカフェに設置するパソコンとしての利用
 No 5. PC初心者のための入門用PCとしての利用
 No 6. 自宅やオフィスでのメールとウェブ専用PCとしての利用
 No 7. 自宅での2台め以降のPCとしての利用
 No 8. オフィスでの臨時職員・来訪者向けPCとしての利用

各ユースケースごと、次の項目について記載しています。

利用の具体例・シナリオ

ユースケースの概要を紹介するとともに、想定される利用イメージを具体的に記載します。

必要な環境

ユースケースを実現するための具体的な構成、つまり、PCスペック、OS、アプリケーション、その他の環境を具体的に記載します。これらは、実際に構築して、一連のテストを実施し、実用的に使えると評価した構成です。ここで紹介する内容は、本ユースケースを実現するにあたっての最低限満たすべきスペックであると考えてください。なお、OS、アプリケーションについては、上記のテストで確認した製品名、バージョンを具体的に記載していますが、それだけに限定することを意図したものではありません。

旧式PCとOSSオフィスアプリケーションを利用する意義

本ユースケースにおいて、なぜOSSオフィスアプリケーションを導入するとよいのかのメリットを記載します。

旧式PCにおけるOSSオフィスアプリケーション利用時の留意点

本ユースケースを実現するにあたっての、技術的もしくは運用面での留意点、課題について記載します。


2-1. 学校や図書館でのウェブブラウザ専用端末としての利用

遊休機器となっているPCを、インストール後の設定によりウェブブラウザ専用端末化し、学校の教室や図書室で活用します。

利用の具体例・シナリオ

学校でコンピュータ教室のPCを一新し、これまで使っていた古いPCが遊休機器になってしまった場合、ウェブブラウザ専用端末として生まれ変わらせ、図書室や各教室で使うことができます。教室や図書室でインターネットを利用した調べ学習に使うほか、図書室では蔵書検索システムがウェブベースで提供されていれば蔵書検索にも利用できます(図 1)。


図 1 学校や図書館でのウェブブラウザ専用端末としての利用イメージ


必要な環境

以下の環境が必要です。PC、OS、アプリケーションソフトについては、台数分用意する必要があります。特にOSにWindows XPを利用する場合で、ライセンスを保有していない場合は、台数分のライセンス費用が発生します。

種別 スペック(カッコ内はバージョン)
ハードウェア(PC) CPU:Celeron 700MHz、メモリ:128MB
オペレーティングシステム(OS) Turbolinux FUJI(SP2)あるいはWindows XP(SP2)
アプリケーションソフト ファイヤーフォックス(2.0.0.11)
その他環境 LAN環境及びインターネット接続環境

旧式PCとOSSオフィスアプリケーションを利用する意義

アプリケーションをウェブブラウザに制限することで、古い機器、低スペックな旧式PCでも対応することが可能です。また、ウェブブラウザ専用端末を、画面転送型やXターミナル型のシンクライアントシステムとして実現するのであれば、クライアントの性能はほとんど要求されません。この場合上記より古い機器、低スペックな旧式PCでも対応することが可能です(ただし設置する端末数が多い場合はサーバの性能が求められることがあります)。実績としては、メモリー:32MB,CPU:146MHz,HDD:2GBというスペックのPCをクライアント端末として利用している事例があります(松戸市教育委員会の事例、http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070606/273889/)。

旧式PCにおけるOSSオフィスアプリケーション利用時の留意点

一般的に、WindowsやMac等の商用ソフトと比較して、OSSに関する書籍は少なく、自助努力によるノウハウ習得を必要とするのが現状です。特に、上記のようなシンクライアントシステム構築はそれなりの知識を必要とする場合が多いでしょう。OSSに詳しい担当者の方が、上記のようなシステムを構築したとしても、その担当者の方がローテーション等で他校へ異動してしまった場合、システムの運用・維持に支障をきたす可能性は、Windowsシステム等と比べて多いといえるでしょう。


2-2. 公共施設での情報提供端末としての利用

旧式PCを低コストで大量に導入、インストール後の設定により情報提供端末化し、図書館のOPAC端末や情報提供端末として利用します。

利用の具体例・シナリオ

図書館のOPAC端末としては、図書館の資料検索、資料の予約、利用者の貸出状況の確認等のサービスを行うことができます。また、ミュージアムに設置すれば、館内の案内、展示物の説明等に使えますし、会社での受付、駅や役所での交通・観光案内などに利用することが考えられます。また、高校や専門学校でも就職情報の提供、学生用ラウンジで、休講情報サービス等学生向けの情報を提供することも考えられます(図 2)。


図 2 公共施設での情報提供端末としての利用イメージ



必要な環境

以下の環境が必要です。PC、OS、アプリケーションソフトについては、台数分用意する必要があります。特にOSにWindows XPを利用する場合で、ライセンスを保有していない場合は、台数分のライセンス費用が発生します。

種別 スペック(カッコ内はバージョン)
ハードウェア(PC) CPU:Celeron 700MHz、メモリ:128MB
オペレーティングシステム(OS) Turbolinux FUJI(SP2)あるいはWindows XP(SP2)
アプリケーションソフト ファイヤーフォックス(2.0.0.11)
その他環境 LAN環境

旧式PCとOSSオフィスアプリケーションを利用する意義

「2-1.」と同じ。

旧式PCにおけるOSSオフィスアプリケーション利用時の留意点

OPAC端末や情報提供端末のユーザインタフェースとしては、キーボードとマウスの組み合わせも考えられますが、やはり、タッチパネルへのニーズが強いでしょう。この場合、PC自体は通常のもので構いませんが、モニタはOS向けのドライバが提供されているものが必要です。特に、Linux等OSS OSを採用する場合は、正式にドライバをリリースしているメーカは多くありませんが、例えばタッチテック社TM-170SR4(DV)やNDS社LC-19NAではLinuxとの組み合わせの実績があります。導入の際はメーカへ相談してください。また、OPAC端末や情報提供端末が表示対象とするコンテンツは、Internet Exploreのみを対象とし、OSSのウェブブラウザを対象としていない場合があり、コンテンツを表示できなかったり表示が乱れたりする場合があります。よってファイヤーフォックスが、これらのコンテンツを正常に表示できるかの確認が必要となります。また、日本語入力などの点でWindowsやMac OS Xとの操作性の違いから、戸惑いを覚えるユーザがいるかもしれません。


2-3. コールセンター等でのウェブブラウザ専用端末としての利用

旧式PCを低コストで大量に導入、インストール後の設定によりウェブブラウザ専用端末化し、コールセンターや企業内研修設備構築のために利用します。

利用の具体例・シナリオ

コールセンター業務としては、業務アプリケーションのみで閉じているような業務、単純な注文の受け付けや苦情の対応等の業務で利用することができます(ただし業務アプリケーションは、ウェブベースで提供される必要があります)。
また、ウェブベースの業務アプリケーションの研修を目的とした企業内研修設備等に設置することも考えられます(図 3)。


図 3 コールセンター等でのウェブブラウザ専用端末としての利用イメージ


必要な環境

以下の環境が必要です。PC、OS、アプリケーションソフトについては、台数分用意する必要があります。特にOSにWindows XPを利用する場合で、ライセンスを保有していない場合は、台数分のライセンス費用が発生します。

種別 スペック(カッコ内はバージョン)
ハードウェア(PC) CPU:Celeron 700MHz、メモリ:128MB
オペレーティングシステム(OS) Turbolinux FUJI(SP2)あるいはWindows XP(SP2)
アプリケーションソフト ファイヤーフォックス(2.0.0.11)
その他環境 LAN環境

旧式PCとOSSオフィスアプリケーションを利用する意義

大量なPCを設置する必要がある場合、これを安価な旧式PCで賄うことができれば、大幅な低コストにつながります。また、特にOS、アプリケーションをOSSで賄うことができれば、ソフトウェアに関するライセンス費用が発生しません。

旧式PCにおけるOSSオフィスアプリケーション利用時の留意点

業務アプリケーションは、ウェブベースを標榜していたとしても、特定のウェブブラウザに依存していたり、プラグイン等の拡張的な実行環境を必要とするものもありますので、ファイヤーフォックスで実行できるか否かの確認が必要です。また、シンクライアント構成として実現した場合には、クライアントの台数によっては、業務上の使用に耐える性能を確保できない可能性があります。また、最近では、コールセンターで受けた電話番号をキーとしてデータを引き出したり、書き込んだりできる電話とコンピュータの連動機能(CTI)が実装されるようになってきました。旧式PCとOSS の組み合わせでは、このような高度な機能を実装するのは困難かもしれません。


2-4. ネットカフェに設置するパソコンとしての利用

旧式PCを低コストで大量に導入し、OSSによる一般的なソフトウェア(オフィスソフト、ウェブブラウザ等)をインストール、ネットカフェなどで利用します。

利用の具体例・シナリオ

ネットカフェでの利用としては、ウェブブラウザを使って、通常のホームページ閲覧の他、ブログサイトでのブログ執筆・編集・閲覧、SNSサイトの閲覧・投稿等が考えられます(ネットカフェのポリシーによりコンテンツ投稿が制限されている場合もあります)。この他、特にビジネス用途として、オフィスソフトによるビジネス文書の作成・編集の他、これらをプリントアウトすることが考えられます(図 4)。


図 4 ネットカフェに設置するパソコンとしての利用イメージ


必要な環境

以下の環境が必要です。PC、OS、アプリケーションソフトについては、台数分用意する必要があります。特にOSにWindows XPを利用する場合で、ライセンスを保有していない場合は、台数分のライセンス費用が発生します。

種別 スペック(カッコ内はバージョン)
ハードウェア(PC) CPU:Celeron 700MHz、メモリ:128MB
オペレーティングシステム(OS) Turbolinux FUJI(SP2)あるいはWindows XP(SP2)
アプリケーションソフト ファイヤーフォックス(2.0.0.11)、オープンオフィス(2.3.1)
その他環境 LAN環境及びインターネット接続環境

旧式PCとOSSオフィスアプリケーションを利用する意義

「2-3.」と同じ。

旧式PCにおけるOSSオフィスアプリケーション利用時の留意点

ネットカフェに設置してあるPCを利用するお客は不特定多数ですので、セキュリティ対策が求められます。特に、不特定多数と同じLAN内のPCを利用するという状況から、端末レベルでのファイヤウォールの設定は必須です。また、キーロガーを始めとして、利用者が外部より持ち込んだソフトウェアをインストールすることを、システム的に不可能な設定としなくてはいけません。できれば、利用者がPCの利用を終えるタイミングで、PCを一度再起動し、当PC上での利用履歴(ホームページへのID/パスワード、サイト履歴、Cookie、作成ファイル等)一切を消去し、次の利用者にこれらの情報が渡らないような仕組みを作りこむ必要があるでしょう。また、ネットカフェの利用者の意向として、ホームページ閲覧やウェブメール等、ネットカフェなどで利用される一般的なアプリケーションであれば問題ありませんが、マルチメディア視聴やオンラインゲームなど、比較的高いスペックのPCを要求する場合には対応できませんので注意が必要です。


2-5. PC初心者のための入門用PCとしての利用

旧式PCを低コスト(もしくは無料)で入手し、OSSによる一般的なソフトウェア(オフィスソフト、ウェブブラウザ、メールソフト等)をインストールし、PC初心者である家族もしくは友人の個人用PCとして提供し、操作を教えてあげます。

利用の具体例・シナリオ

ウェブブラウザを使って、通常のホームページ閲覧の他、ブログサイトでのブログ執筆・編集・閲覧、SNSサイトの閲覧・投稿等が考えられます。また、オフィスソフト を使って年賀状の作成・編集の他、これらをプリントアウトすることが考えられます(図 5)。


図 5 PC初心者のための入門用PCとしての利用イメージ


必要な環境

以下の環境が必要です。OSにWindows XPを利用する場合で、ライセンスを保有していない場合は、ライセンス費用が発生します。

種別 スペック(カッコ内はバージョン)
ハードウェア(PC) CPU:Celeron 700MHz、メモリ:128MB
オペレーティングシステム(OS) Turbolinux FUJI(SP2)あるいはWindows XP(SP2)
アプリケーションソフト ファイヤーフォックス(2.0.0.11)、サンダーバード(2.0.0.9)、オープンオフィス(2.3.1)
その他環境 LAN環境及びインターネット接続環境

旧式PCとOSSオフィスアプリケーションを利用する意義

年間に排出される遊休PC台数は増加傾向にあります。これらのPCを極めて安く、あるいは無償で入手するケースは十分に考えられます。また、PCの利用目的として、ホームページ閲覧、電子メールが全体の大部分を占めることを考えると、PCに高スペックは求められず、また、OSSオフィスアプリケーションで必要なソフトウェアを十分にカバーできます。

旧式PCにおけるOSSオフィスアプリケーション利用時の留意点

Linux等OSS OSを利用して、作成した年賀状等をプリントアウトする場合は、接続するプリンタがサポートされているかを確認する必要があります。OSSに関する情報は、WindowsやMac等商用ソフトウェアと比べて少なく、特に、初心者向けの情報が充実しているWindowsと比較した場合、OSSの初心者向け情報が少ないことは大きなネックでしょう。PC初心者にとって、大切なのはいつでも気軽に質問できる周りの人の存在ですが、この点でも、OSSの操作を他人に教えることができる人材は少ないですから、同様にネックといえるでしょう。また、最近のOSSデスクトップ環境は初心者でも使いやすいように様々なサービスが提供されていますが、一方でその実現のために比較的高いスペックを要求することがあり、古い低スペックのPCでは使用に耐えない場合があるので注意が必要です。この場合、低スペックであることによる操作感のもたつきは、とくに初心者にとってはマイナス要因になる恐れが高いと言えます。


2-6. 自宅やオフィスでのメールとウェブ専用PCとしての利用

旧式PCを安価に購入し、OSSによるウェブブラウザ、メールソフトおよび関連するソフトウェアのみをインストールし、メールとウェブブラウザ専用端末として利用します。

利用の具体例・シナリオ

ウェブブラウザを使って、通常のホームページ閲覧の他、ブログサイトでのブログ執筆・編集・閲覧、SNSサイトの閲覧・投稿等が考えられます。
この他、特にビジネス用途として、オフィスソフトによるビジネス文書の作成・編集の他、プライベート用途としては年賀状を作成して、これらをプリントアウトすること等が考えられます(図 6)。


図 6 自宅やオフィスでのメールとウェブ専用PCとしての利用イメージ


必要な環境

以下の環境が必要です。OSにWindows XPを利用する場合で、ライセンスを保有していない場合は、ライセンス費用が発生します。

種別 スペック(カッコ内はバージョン)
ハードウェア(PC) CPU:Celeron 700MHz、メモリ:128MB
オペレーティングシステム(OS) Turbolinux FUJI(SP2)あるいはWindows XP(SP2)
アプリケーションソフト ファイヤーフォックス(2.0.0.11)、サンダーバード(2.0.0.9)、オープンオフィス(2.3.1)
その他環境 LAN環境及びインターネット接続環境

旧式PCとOSSオフィスアプリケーションを利用する意義

「2-5.」と同じ。

旧式PCにおけるOSSオフィスアプリケーション利用時の留意点

メールやホームページ閲覧の基本的な機能に限った場合は問題ありませんが、日本語入力の違い等で、WindowsやMac等商用アプリケーションと操作が異なり、違和感を感じることもあります。
また、一般的な利用状況に限れば、ほぼ問題は発生しませんが、特定環境に依存したホームページをどうしても閲覧したいという場合は、問題が発生する可能性があります。


2-7. 自宅での2台め以降のPCとしての利用

旧式PCを安く、もしくは無料で入手し、私用で利用している2台めや3台めのPCとして利用します。その際、OSSで提供されている様々なソフトウェアのうち、旧式PCでも利用に耐え得るものを選別してインストールして利用します。

利用の具体例・シナリオ

通常のメインマシンで使う用途以外の利用方法が考えられます。例えば、(CPU等スペックとの兼ね合いもあり難しいところですが)DVD閲覧や、映像編集やマルチメディア用途など、特定の用途を想定して導入することが考えられます(図 7)。

図 7 自宅での2台め以降のPCとしての利用イメージ


必要な環境

以下の環境が必要です。OSにWindows XPを利用する場合で、ライセンスを保有していない場合は、ライセンス費用が発生します。
※マルチメディア関連のアプリケーションについては記載していません。

種別 スペック(カッコ内はバージョン)
ハードウェア(PC) CPU:Celeron 700MHz、メモリ:128MB
オペレーティングシステム(OS) Turbolinux FUJI(SP2)あるいはWindows XP(SP2)
アプリケーションソフト ファイヤーフォックス(2.0.0.11)、サンダーバード(2.0.0.9)、オープンオフィス(2.3.1)
その他環境 LAN環境及びインターネット接続環境

旧式PCとOSSオフィスアプリケーションを利用する意義

「2-5.」と同じ。

旧式PCにおけるOSSオフィスアプリケーション利用時の留意点

2台めや3台めのPCを、上記のように映像編集やマルチメディア用途で利用しようとした場合、使い方によってはCPUパワーを要求されることも多く、そのようなニーズには低スペックの古いPCでは対応できません。また特定デバイスへの対応が要求される場合にはデバイスドライバの問題もあり、そもそもOSS環境で対応できない場合があり得ます。また、例えば編集したマルチメディアファイルをメインマシンに転送する等、ネットワークを構築して様々なリソースを共有して利用するニーズもあるでしょう。この場合、私用であることを考慮すると、企業内ネットワークでの利用とは異なり専任の担当者がいるわけではないため、ITに詳しいヘビーユーザでなければOSS環境では問題が発生する可能性が高いと言えます。


2-8. オフィスでの臨時職員・来訪者向けPCとしての利用

遊休機器となっているPCを、臨時雇用職員や来訪者が利用できるように、OSSによる一般的なソフトウェア(オフィスソフト、ウェブブラウザ、メールソフト等)をインストールしていつでも利用できるようにしておきます。

利用の具体例・シナリオ

臨時雇用職員の着任に合わせて、PC環境を整備することがありますが、PCの調達から始まり、各種アプリケーションをインストールするのは骨の折れる作業ですし、費用もかかります。そこで予め、遊休機器となっているPCとOSSで、PC環境を整備しておくことが考えられます。また、製品のデモンストレーションや社内案内のために情報提供端末化して活用することも考えられます(図 8)。

図 8 オフィスでの臨時職員・来訪者向けPCとしての利用イメージ


必要な環境

以下の環境が必要です。PC、OS、アプリケーションソフトについては、台数分用意する必要があります。特にOSにWindows XPを利用する場合で、ライセンスを保有していない場合は、台数分のライセンス費用が発生します。

種別 スペック(カッコ内はバージョン)
ハードウェア(PC) CPU:Celeron 700MHz、メモリ:128MB
オペレーティングシステム(OS) Turbolinux FUJI(SP2)あるいはWindows XP(SP2)
アプリケーションソフト ファイヤーフォックス(2.0.0.11)、サンダーバード(2.0.0.9)、オープンオフィス(2.3.1)
その他環境 LAN環境及びインターネット接続環境

旧式PCとOSSオフィスアプリケーションを利用する意義

「2-5.」と同じ。

旧式PCにおけるOSSオフィスアプリケーション利用時の留意点

OSSに限った話ではありませんが、このユースケースでは、多くの方が入れ替わり利用するため、セキュリティに配慮した端末とする必要があります。適切な権限を付与したたユーザアカウントを用意しましょう。また、臨時職員、来訪者向けの一般端末として利用する場合は多少古いPCでも流用可能ですが、デモ用端末として利用する場合には低スペックPCだと不十分な場合があり得ますので、注意が必要です。


2-9. 各ユースケースへの有識者からの意見

最後に、旧式PCのLinuxによる再活用に関する研究を進めている専門学校の教諭、およびリユースPC販売ビジネスを行っている販売業者からの、本ガイドラインで紹介している下記ユースケース、もしくは旧式PCの活用に関する意見をまとめて示します。

 No 1. 学校や図書館でのウェブブラウザ専用端末としての利用
 No 2. 公共施設での情報提供端末としての利用
 No 3. コールセンター等でのウェブブラウザ専用端末としての利用
 No 4. ネットカフェに設置するパソコンとしての利用
 No 5. PC初心者のための入門用PCとしての利用
 No 6. 自宅やオフィスでのメールとウェブ専用PCとしての利用
 No 7. 自宅での2台め以降のPCとしての利用
 No 8. オフィスでの臨時職員・来訪者向けPCとしての利用

  • No.1 - No.4 までは実際によくあるニーズ。特にNo.2は、高校や専門学校でも就職情報の提供、学生用ラウンジでの利用というニーズが高い。
  • No.1 - No.4に類似のユースケースにおけるニーズとしては、違法コピー対策ということが考えられる。規模が小さい組織ではボリュームライセンス契約もせず、カジュアルコピーが生じがちな傾向にあるため。
  • No.5は「操作を教えてあげる」という点がネックで、事例はないこともないのだがOSSに関する情報が(比較すると)少ないため、OSS(Linux)を初心者には勧めにくい場合がある。
  • 「鎌倉シチズンネット」という組織で市民に対するヘルプデスクを実施することがあるが、古いPCの活用に関するアドバイスでは、OSSを導入するのではなく「新しいものを買ったほうがよい」と言わざるを得ないのが現状です。責任をもってフォローできる人材がいればいいが、なかなか難しいと思われる。
  • No.7の2台め3台めの利用に関しては、デスクトップというよりは家庭用サーバとしての利用が多いのではないか。また「時間のかかる作業(動画作成やCD/DVD作成)を別のPCでやらせておきたい」というニーズもあり、それにはCPUパワーの大きい新しい機械が必要となる。
  • No.8は、中小企業の場合は、電気代を気にするため、どうだろうか?
  • Linuxを活用したリユースPCビジネスは、現在のところ90%が法人顧客。大企業での短期プロジェクトでの利用や、デモ用に一時的な利用といった活用方法が多く、大量導入としては、システム管理用端末として導入した例があった。

先頭へ



3. 性能評価環境

性能評価環境について記述します。

3-1. 性能評価に使用したデータセット

オフィスアプリケーション用のデータセットとして、IPAの成果を活用することにしました。例えば、2005年度に栃木県二宮町役場を対象として実施した実証実験プロジェクトで利用した研修用教材等を活用することができます。以下に例として、具体的なファイルを指定します。

表1:検証用データセット
アプリケーション 文書名 文書タイトル 備考
OpenOffice.org Writer サンプル文書A1 ZENworksサーバ・インストール手順書 ページ総数:121、表数:16、図数:16、文字数:91,472
OpenOffice.org Writer サンプル文書A2 外字移行手順検証結果報告書 ページ総数:58、表数:48、図数:40、文字数:29,545
OpenOffice.org Writer サンプル文書A3 VNC設定手順検証結果報告書 ページ総数:123、表数:48、図数:152、文字数:52,050
OpenOffice.org Calc サンプル文書B1 61表計算簡易版 表数:1、セル数:621、ページ総数9、グラフ数:9
OpenOffice.org Calc サンプル文書B2 62表計算普通版 表数:2、セル数:108、ページ総数3、グラフ数:3
OpenOffice.org Calc サンプル文書B3 FAQ集 表数:2、セル数:1,733、ページ総数11、グラフ数:0
OpenOffice.org Impress サンプル文書C1 IPAOSS活用導入実証実験のこと 30スライド、30Kバイト
HTML文書   Welcome to IPA http://www.ipa.go.jp/

サンプル文書A1からサンプル文書C1までのデータは、下記のURLにアクセスして入手することが可能です。
http://www.ipa.go.jp/software/open/2005/stc/report/ninomiya_sub.html

なお、これらの文書のオリジナル版では文書の量が少ないため処理時間で差が出にくいことも懸念されました。そこで、各文書は、「全てを選択した後に末尾へのコピーを繰り返す/シートを増やす/スライドを増やす」などの手順により全体のページ数を水増ししたものとしました。
また、HTML文書としては、公共性が高くWebコンテンツにFlash等の使用により、デザイン、コンテンツの充実を勘案し、独立行政法人 情報処理推進機構のホームページを利用しました。


3-2. 性能評価シナリオ

性能評価手順については下記を参照してください。


3-3. ハードウェア環境

性能評価に使用したハードウェアを以下にまとめます。

表2:評価機A (2000年出荷:低スペック)
項目 仕様
タイプ デスクトップ型
CPU Intel Celeron 468MHz
メモリ 128Mバイト(SDRAM PC100)
チップセット Intel 440BX
ビデオカード NVidia SGS Thomson
ハードディスク IDE接続10Gバイト(Ultra DMAモード2)
ネットワーク Realtek RTL8139(100Mbps)

表3:評価機B (2001年出荷:低スペック)
項目 仕様
タイプ デスクトップ型
CPU Intel Celeron 766MHz
メモリ 128Mバイト(SDRAM PC100)
チップセット VIA VT8605
ビデオカード 3DLabs GLINT 32MバイトRAM
ハードディスク IDE接続40Gバイト(Ultra DMAモード5)
ネットワーク Realtek RTL8139(100Mbps)

表4:評価機C(2002年出荷:標準スペック)
項目 仕様
タイプ ノート型
CPU Intel Celeron 1.20GHz
メモリ 256Mバイト(SDRAM PC133)
チップセット Intel 830MG
ビデオカード チップセット内臓
ハードディスク IDE接続40Gバイト(Ultra DMAモード5)
ネットワーク Intel 82801CAM(100Mbps)

表5:評価機D(2003年出荷:低スペック)
項目 仕様
タイプ 一体型デスクトップ型
CPU Intel Celeron 1.70GHz
メモリ 256Mバイト(DDR SDRAM )
チップセット SiS 651
ビデオカード チップセット内臓AGPX4
ハードディスク IDE接続40Gバイト(Ultra DMAモード6)
ネットワーク Realtek RTL8139(100Mbps)

表6:評価機E(2004年出荷:標準スペック)
項目 仕様
タイプ ノート型
CPU Intel Mobile Celeron 2.4GHz
メモリ 256Mバイト(DDR SDRAM PC2100)
チップセット ATI RADEON IGP 340M + Ali M1535+
ビデオカード チップセット内臓
ハードディスク IDE接続30Gバイト(Ultra DMAモード5)
ネットワーク チップセット内臓(100Mbps)

表7:評価機F(2006年出荷:低スペック)
項目 仕様
タイプ デスクトップ型
CPU Intel Celeron D 335 2.8GHz
メモリ 256Mバイト(DDR SDRAM PC3200)
チップセット Intel 865GV+ICH5
ビデオカード チップセット内臓
ハードディスク IDE接続40Gバイト(Ultra DMAモード5)
ネットワーク チップセット内臓(1Gbps:検証環境のネットワークは100Mbps)

性能評価は、図 9の通りに閉じたネットワーク環境において実施しました。なおネットワークは、100Mbpsの環境を構築しました。

図 9:性能調査環境


3-4. OS環境

性能評価に使用したOSを下記にまとめます。

  • Microsoft Windows XP Professional Service Pack 2
  • Turbolinux FUJI サービスパック2

3-5. 対象OSSアプリケーション

性能評価対象としたOSSアプリケーションを下記にまとめます。

オフィススイート OpenOffice.org 2.3.1
 入手先:http://ja.openoffice.org/download/2.3.1/
Webブラウザ Mozilla Firefox 2.0.0.11
 入手先:http://www.mozilla-japan.org/products/firefox/
メール・クライアント Mozilla Thunderbird 2.0.0.9
 入手先:http://www.mozilla-japan.org/products/thunderbird/

先頭へ


4. 性能評価結果

性能評価結果についてまとめます。

各評価結果については下記を参照してください。

4-1.性能調査結果に基いたユースケース アプローチ案での活用について

性能調査結果を基に、性能評価に使用した各評価機で挙げた項目において活用することが可能なのか評価を行いました。

活用基準の検討

性能調査結果を基に、性能評価に使用した各評価機が、各ユースケース - アプローチ案に活用することができるのかについての基準を示します。

利用者はとくにストレス無く、活用することができる。
利用者は、若干のストレスを感じることもあるが、活用することは差し支えない。
利用者は、多くの操作でストレスを感じ、活用することは困難である。

(1) 学校の教室や図書室でのシンクライアント・専用端末利用(アプローチ案No.1)
  1. 利用するOSSアプリケーション:Mozilla Firefox

    学校でコンピュータ教室のPCを一新し、これまで使っていた旧式PCが遊休機器になってしまった場合、Webブラウザ専用端末として生まれ変わらせ、図書室や各教室で使うことができます。教室や図書室でインターネットを利用した調べ学習に使う他、図書室では蔵書検索システムがウェブベースで提供されていれば蔵書検索にも利用できます。

  2. 各評価機での活用

    各評価機での活用が可能かどうかについて性能調査結果を基に評価した結果を示します。

    表8:学校の教室や図書室でのシンクライアント・専用端末利用
    評価機A 評価機B 評価機C 評価機D 評価機E 評価機F
    2000年出荷
    デスクトップ
    2001年出荷
    デスクトップ
    2002年出荷
    ノート
    2003年出荷
    一体型デスクトップ
    2004年出荷
    ノート
    2006年出荷
    デスクトップ

    評価機Aは、Mozilla Firefoxの起動時間を要するためOとし、その他は特に問題がなく活用することが可能です。

(2) 図書館のOPAC端末や情報端末としてのシンクライアント・専用端末利用(アプローチ案No.2)
  1. 利用するOSSアプリケーション:Mozilla Firefox

    旧式PCを低コストで大量に導入、インストール後の設定により情報提供端末化し、図書館のOPAC端末や情報提供端末として利用します。図書館のOPAC端末としては、図書館の資料検索、資料の予約、利用者の貸出状況の確認等のサービスを行うことができます。また、ミュージアムに設置すれば、館内の案内、展示物の説明等に使え、会社での受付、駅や役所での交通・観光案内などに利用することが考えられます。また、高校や専門学校でも就職情報の提供、学生用ラウンジで、休講情報サービス等学生向けの情報を提供することも考えられます。

  2. 各評価機での活用

    各評価機での活用が可能かどうかについて性能調査結果を基に評価した結果を示します。

    表9:図書館のOPAC端末や情報端末としてのシンクライアント・専用端末利用
    評価機A 評価機B 評価機C 評価機D 評価機E 評価機F
    2000年出荷
    デスクトップ
    2001年出荷
    デスクトップ
    2002年出荷
    ノート
    2003年出荷
    一体型デスクトップ
    2004年出荷
    ノート
    2006年出荷
    デスクトップ

    評価機Aは、Mozilla Firefoxの起動時間を要するためOとし、その他は特に問題がなく活用することが可能です。

(3) コールセンターや企業内研修用端末としてのシンクライアント・専用端末利用(アプローチ案No.3)
  1. 利用するOSSアプリケーション:Mozilla Firefox

    旧式PCを低コストで大量に導入、インストール後の設定によりウェブブラウザ専用端末化し、コールセンターや企業内研修設備構築のために利用します。コールセンター業務としては、業務アプリケーションのみで閉じているような業務、単純な注文の受け付けや苦情の対応等の業務で利用することができます(ただし業務アプリケーションは、ウェブベースで提供される必要があります)。また、ウェブベースの業務アプリケーションの研修を目的とした企業内研修設備等に設置することも考えられます。

  2. 各評価機での活用

    各評価機での活用が可能かどうかについて性能調査結果を基に評価した結果を示します。

    表10:コールセンターや企業内研修用端末としてのシンクライアント・専用端末利用
    評価機A 評価機B 評価機C 評価機D 評価機E 評価機F
    2000年出荷
    デスクトップ
    2001年出荷
    デスクトップ
    2002年出荷
    ノート
    2003年出荷
    一体型デスクトップ
    2004年出荷
    ノート
    2006年出荷
    デスクトップ

    評価機Aは、Mozilla Firefoxの起動時間を要するためOとし、その他は特に問題がなく活用することが可能です。

(4) ネットカフェなどでのOSS による旧式PC の再活用(アプローチ案No.4)
  1. 利用するOSSアプリケーション:Mozilla Firefox、OpenOffice.org

    旧式PCを低コストで大量に導入し、OSSによる一般的なソフトウェア(オフィスソフト、ウェブブラウザ等)をインストール、ネットカフェなどで利用します。ネットカフェでの利用としては、ウェブブラウザを使って、通常のホームページ閲覧の他、ブログサイトでのブログ執筆・編集・閲覧、SNSサイトの閲覧・投稿等が考えられます(ネットカフェのポリシーによりコンテンツ投稿が制限されている場合もあるます)。この他、特にビジネス用途として、オフィスソフトによるビジネス文書の作成・編集の他、これらをプリントアウトすることが考えられます。

  2. 各評価機での活用

    各評価機での活用が可能かどうかについて性能調査結果を基に評価した結果を示します。

    表11:ネットカフェなどでのOSS による旧式PC の再活用
    評価機A 評価機B 評価機C 評価機D 評価機E 評価機F
    2000年出荷
    デスクトップ
    2001年出荷
    デスクトップ
    2002年出荷
    ノート
    2003年出荷
    一体型デスクトップ
    2004年出荷
    ノート
    2006年出荷
    デスクトップ

    評価機AおよびBは、各OSSアプリケーションの起動時間を要するためOとし、その他は特に問題がなく活用することが可能です。ただし、印刷処理が若干遅いことを考慮する必要があります。

(5) PC初心者に対する入門用機器としての旧式PCの再活用(アプローチ案No.5)
  1. 利用するOSSアプリケーション:Mozilla Firefox、Mozilla Thunderbird、 OpenOffice.org

    旧式PCを低コスト(もしくは無料)で入手し、OSSによる一般的なソフトウェア(オフィススイート、Webブラウザ、メールクライアント等)をインストールし、PC初心者である家族もしくは友人の個人用PCとして提供し、操作を教えます。Webブラウザを使って、通常のホームページ閲覧の他、ブログサイトでのブログ執筆・編集・閲覧、SNSサイトの閲覧・投稿等が考えられます。また、オフィススイートを使って年賀状の作成・編集の他、これらを印刷することが考えられます。

  2. 各評価機での活用

    各評価機での活用が可能かどうかについて性能調査結果を基に評価した結果を示します。

    表12:PC初心者に対する入門用機器としての旧式PCの再活用
    評価機A 評価機B 評価機C 評価機D 評価機E 評価機F
    2000年出荷
    デスクトップ
    2001年出荷
    デスクトップ
    2002年出荷
    ノート
    2003年出荷
    一体型デスクトップ
    2004年出荷
    ノート
    2006年出荷
    デスクトップ

    評価機AおよびBは、各OSSアプリケーションの起動時間を要するため、Oとしました。OpenOffice.orgのファイルの入出力(ファイルの読み込み、保存および印刷)の処理に時間を要しましたが、PC初心者が作成するファイル内容は、本調査で使用した程の内容(ページ数や表、図の数)になることがないと想定すると、活用することが可能であると考えられます。

(6) メールとウェブ閲覧専用機器の利用(アプローチ案No.6)
  1. 利用するOSSアプリケーション:Mozilla Firefox、Mozilla Thunderbird、 OprnOffice.org

    旧式PCを安価に購入し、OSSによるWebブラウザ、メールクライアントおよび関連するソフトウェアのみをインストールし、メールとWebブラウザ専用端末として利用します。Webブラウザを使って、通常のホームページ閲覧の他、ブログサイトでのブログ執筆・編集・閲覧、SNSサイトの閲覧・投稿等が考えられます。この他、特にビジネス用途として、オフィススイートによるビジネス文書の作成・編集の他、プライベート用途としては年賀状を作成して、これらをプリントアウトすること等が考えられます。

  2. 各評価機での活用

    各評価機での活用が可能かどうかについて性能調査結果を基に評価した結果を示します。

    表13:メールとウェブ閲覧専用機器の利用
    評価機A 評価機B 評価機C 評価機D 評価機E 評価機F
    2000年出荷
    デスクトップ
    2001年出荷
    デスクトップ
    2002年出荷
    ノート
    2003年出荷
    一体型デスクトップ
    2004年出荷
    ノート
    2006年出荷
    デスクトップ

    評価機AおよびBは、各OSSアプリケーションの起動時間を要するため、Oとしました。OpenOffice.orgのファイルの入出力(ファイルの読み込み、保存および印刷)の処理に時間を要しましたが、本アプローチの主目的がメールとWeb閲覧専用であることを考慮すると、特に問題がなく活用することが可能であると考えられます。

(7) 2台めや3台めのPCとしての利用(アプローチ案No.7)
  1. 利用するOSSアプリケーション:Mozilla Firefox、Mozilla Thunderbird、 OprnOffice.org

    旧式PCを安く、もしくは無料で入手し、私用で利用している2台めや3台めのPCとして利用します。通常のメインマシンで使う用途以外の利用方法が考えられます。例えば、DVD閲覧や、映像編集やマルチメディア用途など、特定の用途を想定して導入することが考えられます。

  2. 各評価機での活用

    各評価機での活用が可能かどうかについて性能調査結果を基に評価した結果を示します。

    表14:2台めや3台めのPCとしての利用
    評価機A 評価機B 評価機C 評価機D 評価機E 評価機F
    2000年出荷
    デスクトップ
    2001年出荷
    デスクトップ
    2002年出荷
    ノート
    2003年出荷
    一体型デスクトップ
    2004年出荷
    ノート
    2006年出荷
    デスクトップ

    評価機AおよびBは、各OSSアプリケーションの起動時間を要するため、Oとしました。また、OpenOffice.orgのファイルの入出力(ファイルの読み込み、保存および印刷)の処理に時間を要するため、評価機EまでをOとしました。

(8) 臨時雇用職員や来訪者向け端末、デモ用端末としての利用(アプローチ案No.8)
  1. 利用するOSSアプリケーション:Mozilla Firefox、Mozilla Thunderbird、 OprnOffice.org

    遊休機器となっているPCを、臨時雇用職員や来訪者が利用できるように、OSSによる一般的なソフトウェア(オフィススイート、Webブラウザ、メールクライアント等)をインストールしていつでも利用できるようにしておきます。臨時雇用職員の着任に合わせて、PC環境を整備することがあるが、PCの調達から始まり、各種アプリケーションをインストールするのは骨の折れる作業であり、コストも発生します。そこで予め、遊休機器となっているPCとOSSで、PC環境を整備しておくことが考えられます。また、製品のデモンストレーションや社内案内のために情報提供端末化して活用することも考えられます。

  2. 各評価機での活用

    各評価機での活用が可能かどうかについて性能調査結果を基に評価した結果を示します。

    表15:臨時雇用職員や来訪者向け端末、デモ用端末としての利用
    評価機A 評価機B 評価機C 評価機D 評価機E 評価機F
    2000年出荷
    デスクトップ
    2001年出荷
    デスクトップ
    2002年出荷
    ノート
    2003年出荷
    一体型デスクトップ
    2004年出荷
    ノート
    2006年出荷
    デスクトップ

    評価機AおよびBは、各OSSアプリケーションの起動時間を要するため、Oとしました。また、OpenOffice.orgのファイルの入出力(ファイルの読み込み、保存および印刷)の処理に時間を要するため、評価機EまでをOとしました。

先頭へ


⇒ コメント表示 ⇒ コメント登録