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2007.5.8(火)更新
【東京シネマのぞき見隊】(103)
新文芸坐の大スクリーンで観る“ピンク”な映画に大興奮!
R-18映画のアカデミー賞こと<第19回ピンク大賞>は立見続出!!!
【東京シネマのぞき見隊】(103)
新文芸坐の大スクリーンで観る“ピンク”な映画に大興奮!
R-18映画のアカデミー賞こと<第19回ピンク大賞>は立見続出!!!
毎年<ピンク大賞>開催に合わせて発行されるPGベストテン号(写真は作品賞第1位『悩殺若女将 色っぽい腰つき』)。創刊13年目を迎えるPGは、不定期刊ながら、新作映画のデータを網羅した“情報誌”と、インタビューやレビュー頁を掲載した“映画評論誌”としての顔を持つピンク映画専門誌。会場で発売されていたこのPG102号は、若手NO.1コンビ、竹洞哲也&小松公典コンビのロングインタビューを掲載 (“PG”ホームページからも購入可能/600円)
【東京シネマのぞき見隊】(103)
新文芸坐の大スクリーンで観る“ピンク”な映画に大興奮!
R-18映画のアカデミー賞こと<第19回ピンク大賞>は立見続出!!!
見よ!このピチピチの女優賞受賞コンビの2ショットを! 2003年度のピンク大賞作品賞受賞作「猥褻ネット集団 いかせて!!」で映画デビューした藍山みなみ(右)は、今年いまおかしんじ監督の「絶倫絶女」で女優賞を獲得。作品賞受賞作「悩殺若女将 色っぽい腰つき」などで、新人女優賞&女優賞をW受賞した青山えりな(左)は、カチンコチンになりながら壇上でコメントしていた姿が印象的だった。ちなみにその「悩殺若女将〜」の主役を務めた吉沢明歩(本日は欠席)も、女優賞を獲得(AV界屈指の超人気アイドルでめっちゃカワイイ!)
【東京シネマのぞき見隊】(103)
新文芸坐の大スクリーンで観る“ピンク”な映画に大興奮!
R-18映画のアカデミー賞こと<第19回ピンク大賞>は立見続出!!!
<ピンク大賞>ではおなじみの名物(!?)司会である松島政一氏(中央)と、今年8年ぶりに監督賞も受賞するなど絶好調だった池島ゆたか監督(右)がコメンテーターを務める毎年恒例のスタイル。その池島監督のイチオシの女優であり、林由美香の再来と評判の日高ゆりあが、昨年に引き続きアシスタントとして登板。遠めで分かりづらいと思ったアナタはコチラを…↓
【東京シネマのぞき見隊】(103)
新文芸坐の大スクリーンで観る“ピンク”な映画に大興奮!
R-18映画のアカデミー賞こと<第19回ピンク大賞>は立見続出!!!
業界で何かと大注目の日高ゆりあ嬢をキャッチ! 今回新人賞を受賞した彼女は、2004年にAVデビューし、「喪服レズビアン 恥母と未亡人」(2006)で映画初出演。その後、池島ゆたか監督作品に連続出演するなど、ピンク映画界ではいわゆる池島監督の“秘蔵っ子”的存在。例えるならベルベットのようなその艶っぽい色気とイマドキ感を目の当たりにして…そりゃ人気出るわなと実感
【東京シネマのぞき見隊】(103)
新文芸坐の大スクリーンで観る“ピンク”な映画に大興奮!
R-18映画のアカデミー賞こと<第19回ピンク大賞>は立見続出!!!
「絶倫絶女」(一般公開タイトル「おじさん天国」)で共に男優賞を受賞した新旧男優の2人。下元史朗(左)は、「女子大生の生態 バイトは二号」('74)でピンク映画デビューを果たし、以降、高橋伴明、渡辺護監督作品など100本以上に出演した超ベテラン。一方、吉岡睦雄(右)は、「たまもの」(2004)の林由美香の相手役で注目を集めた若手だが、2006年は何と15本に出演。イマドキの“ダメ男”を演じさせたらピカイチ!?
【東京シネマのぞき見隊】(103)
新文芸坐の大スクリーンで観る“ピンク”な映画に大興奮!
R-18映画のアカデミー賞こと<第19回ピンク大賞>は立見続出!!!
人で溢れかえった休憩中のロビー。「さっきまでスクリーンにいた人が、今、自分の隣りにッ!」なんてこともしばしばで、人気俳優らが劇場内をウロウロしているのも、同祭の特徴。実に気軽に握手やサインなどにも応じてくれるのだ
<第19回ピンク大賞>受賞結果
《作品部門》
●第1位 「悩殺若女将 色っぽい腰つき」
 (監督:竹洞哲也/主演:吉沢明歩)
●第2位 「ホテトル嬢 癒しの手ほどき」
 (監督:竹洞哲也/主演:青山えりな)
●第3位 「ホスト狂い 渇かない蜜汁」
 (監督:池島ゆたか/主演:日高ゆりあ)
●第4位 「美姉妹レズ 忌中の日に…」
 (監督:山内大輔/主演:日高ゆりあ)
●第5位 「昭和エロ浪漫 生娘の恥じらい」
 (監督:池島ゆたか/主演:春咲いつか)
●第6位 「熟女・人妻狩り」
 (監督:池島ゆたか/主演:三上夕希)
●第7位 「巨乳な姉妹〜谷間に吸いつけ〜」
 (監督:吉行由実/主演:薫桜子)
●第8位 「絶倫絶女(一般映画公開時:『おじさん天国』)」
 (監督:いまおかしんじ/主演:吉岡睦雄)
●第9位 「ふしだらな女 真昼に濡れて」
 (監督:田尻裕司/主演:松本大司)
●第10位 「裸の三姉妹 淫交」
 (監督:田中康文/主演:真田真夕)

《個人部門》
【監督賞】:池島ゆたか(「ホスト狂い 渇かない蜜汁」他)
【脚本賞】:小松公典(「悩殺若女将 色っぽい腰つき」他)
【女優賞】:藍山みなみ(「絶倫絶女」他)、
 青山えりな(「ホテトル嬢 癒しの手ほどき」他)、
 吉沢明歩(「悩殺若女将 色っぽい腰つき」)
【男優賞】:下元史朗(「絶倫絶女」他)、
 吉岡睦雄(「絶倫絶女」他)
【新人監督賞】:田中康文(「裸の三姉妹 淫交」)
【新人女優賞】:日高ゆりあ(「美姉妹レズ 忌中の日に…」他)、
 春咲いつか(「昭和エロ浪漫 生娘の恥じらい」他)、
 青山えりな(「ホテトル嬢 癒しの手ほどき」他)、
 星月まゆら(「新婚性教育 制服の花嫁」他)
【技術賞】:創優和(「悩殺若女将 色っぽい腰つき」撮影)
【特別賞】:女優・林由美香(洋泉社刊 監修=柳下毅一郎)
>> ピンク映画「PG」公式サイト
>> 【東京シネマのぞき見隊】(20)
<第16回ピンク大賞>レポート
>> 【東京シネマのぞき見隊】(42)
<第17回ピンク大賞>レポート
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ピンク映画を愛するファンが池袋に大集合


 ちょうど桜が満開を迎える4月。一大イベントの開催を前に、柄にもなくウキウキし出す——。ピンク映画ファンなら(いや日本映画ファンなら)押さえておきたい、年に一度の祭典<ピンク大賞>の季節がやってきた!

 と、その前にひとつ。“ピンク映画”と“アダルトビデオ”の違いやいかに? それはただ、映画かビデオか、の違いにほかならない。映倫の審査を受け、劇場(=成人映画館)で公開されるというボーダーラインがあるのだ。

 「でもソレってポルノでしょ?」

 そう!結局はオトコ目線のエロい映画。ただし、35mmフィルムで撮影され、前貼り必須の擬似セックス(=ソフトコアポルノ)が“ピンク映画の良心”とも言われており、特にこの<ピンク大賞>はポルノとしてより、映画である理由を評価する純然たる映画賞なのだ。つまり、オトコが独りで悶悶と楽しむソレ(AV)ではなく、大スクリーンで見るべき“R-18”な映画を、私のようなオンナも堂々(!?)と堪能できるまたとない機会。…とにもかくにも、堅苦しい前説はこれくらいに。何ていっても年に一度のお祭りなのですから。
266席の場内を埋め尽くし…立ち見も続出!
あの往年のピンク男優も登場!


 いよいよ4月14日(土)の開催日当日。会場の新文芸坐(池袋)前には、我々が到着した21時半過ぎの時点でも人だかりはできていたが、マスコミ受付でひと足先に入場させてもらい、カメラセッティングを終えて外に出てみると…人・人・人!!! その長蛇の列は、場内がある3Fから1Fの場外までズラ〜リ。今年で19回目を迎える<ピンク大賞>は、毎年尻上がりに来場者数を伸ばし、立ち見状態にもなる盛況ぶりなのだが、今年はまた格別の大混雑(後で過去最高の来場者数と聞いて納得)。
 こうして、その年を代表する傑作映画4本の上映に加え、総勢30名強のゲストが来場する“表彰式”を行なうオールナイトイベントが始まった——。

 ちなみに、<ピンク大賞>とはその年に公開されたピンク映画のうち25作品以上(2006年公開は全79作品)を見た人が投票する、ピンク映画専門誌「PG」主宰のイベント。作品部門(ベストテン)、女優賞、男優賞、監督賞、脚本賞…と全9部門に分かれている。

…と、表彰式が始まるやいなやカメラの激しいフラッシュ!

 その年にデビューを飾った、初々しい新人女優賞(日高ゆりあ、春咲いつか、青山えりな、星月まゆら※星月まゆらのみ欠席)の登場は、毎年もっとも華やかな瞬間だ。特に、昨年よりプレゼンターとしても抜擢された日高ゆりあは、業界的にも大注目の存在で、壇上の彼女へは花束やぬいぐるみなど抱えきれないプレゼント攻勢にあっていた。
 「まだデビューしたばかりだけど、出演作は8本くらい。すっかりピンクにハマってしまって…」とコメントする日高ゆりあ嬢らは、とにかくキャピキャピと若いッ! どこか日陰なイメージが付きまとうピンク映画だが、その暗い影など微塵も感じさせない。その一方で…

 「ハダカになっちゃあ、お終ぇヨ」

 「肉体市場」('62)に始まるピンク映画の長い歴史だが、役者がこんな罵倒を浴びせられてた時代もあったのだ。ちなみにこの言葉は、今回男優賞を受賞した「絶倫絶女」の下元史朗が、今から四半世紀前にピンク映画の顔とも言える池島ゆたか監督に言われた言葉だとか。
 「今じゃ100本ちかく撮ってるこの男(池島ゆたか)に『ハダカ映画になんか出やがって』なんて言われてたナァ(笑)。でも昔、上板東映(並木座、亀有名画座などに並ぶ、1983年閉館の伝説的名画座)で上映した時は人影もまばらでねぇ。今日のこの大盛況を見ると、嬉しいやら驚くやら…」としみじみと語る。
 隣で聞いていた当の本人、池島ゆたか監督はバツが悪そうに…と思いきや、「ピンク映画の仕事は、ぼかぁ天職だと思ってますからね♪」と満面の笑み。「僕はピンク映画で役者を10年やりましたが、芝居やってお金もらえるわ、美女にさわり放題だわ、もう快感でね〜。それに監督になって今年で16年。今も年間6本は撮っていて、もうすぐ100本に手が届きそうなんです。この監督ってぇのも快感でね…」と喋り倒す。(ピンク大賞のコメンテーターも務めるピンク映画を代表する名監督なのだが)しまいには司会者にさえぎられる形で、貴重な(長い!?)スピーチは終了した。
今年は若手No.1の竹洞哲也監督の作品賞や
伝説的女優・林由美香の特別賞受賞に拍手


 そして、池島ゆたか監督の絶舌ぶりに加えて、今年の<ピンク大賞>のハイライトは、「この一年は竹洞哲也に尽きた」と、2006年度の総括としてPGの林田義行編集長も推す若手イチオシの竹洞哲也監督の登場シーン。
 「悩殺若女将 色っぽい腰つき」「ホテトル嬢 癒しの手ほどき」で、今年の作品部門でのワンツーフィニッシュを飾った竹洞監督だが、その勝因ともいうべきは脚本の小松公典との傑出した名コンビ。
 とかくエロより作家性ばかりが評価されがちだが、この竹洞&小松コンビは執拗な濡れ場シーンもふんだんに盛り込まれ、笑いも泣きも実にベタ! だがしかし「何よりイキイキとした登場人物たちのキャラ立ちの良さが抜群」と、林田編集長もその竹洞作品の特徴を語るように、役者たちが伸び伸びとしていて妙に魅力的な——そう何だか見ていて気分がスカッとするような——輝き方をするのである。

 そういえば、2005年の6月に急逝した女優・林由美香が、最後に女優賞を受賞したおととしの<ピンク大賞>でのこと。ちょうどその年にデビューを飾った竹洞監督が、新人監督賞を受賞し、当時プレゼンターを務めていた林由美香から「呑み過ぎには注意ヨ!」と小言(!?)混じりに激励されていたナァとボンヤリ思い出す。それから2年を経て、2006年を代表する監督にまで成長した竹洞監督はといえば、壇上で何度マイクを向けられても「えっと…ありがとうございました…」とポツリつぶやくだけ。
 「シャキッとしなさいよ、アンタ!」なんて林由美香の声が聞こえてきそうだが、その彼女は今年「女優 林由美香」という書籍刊行の功績に対して、特別賞を受賞。会場にいたその誰もが知っているであろう、その不在にちょっぴりセンチメンタルな気分になりながらも、場内からは温かい拍手が起きていた。


 「ピンク映画は不滅です! …とそう言いたいところですが、今年は初めて製作本数が80本を切ってしまいました。この壇上にいる作る人、そして場内にいる観る人がいてこそ、不滅になるんだと思います」
 最後に、壇上でそう締めくくった林田編集長の言葉どおり、観る側も大きな責任を背負う。事実この満員の場内にあっても、最後のプログラム・ピクチャーと言われるピンク映画を公開タイミングの成人映画館で見続けている人はほんのひと握りだろう。思えばこの<ピンク大賞>へは、池袋の新文芸坐で開催されるようになった第13回から足を運んでいる私。

「なぜ毎年、足を運ぶのか?」

 そうふと思い立って、思わず後ろを振り返ってみた。ポルノやアダルト映画と言われようが、大スクリーンに映し出される映像に、一般映画に負けず劣らず、泣きも笑いも起きている。今日の場内の熱気を肌で感じて、映画ビジネスだけで図れない、熱さ・想い・勢いがある…今年もそう改めて感じた。そして、それがまだあるか確かめたくて、また来年も足を運んでしまうのだ。

取材・文/戸田美穂(ワークス・エム・ブロス)


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