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第8回「ソーシャルイノベーションを経営戦略の根幹に組み込む:先進企業の事例から(2)」(2009/01/23)前回に引き続き今回も、ソーシャルイノベーションの視点を経営戦略の根幹に組み込んでいる先進的な企業のケースを紹介しながら、ソーシャルイノベーションの経営戦略の意義を考えていきたい。今回は、米国の大手消費財メーカーであるプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)を取り上げる。 安全な水を世界に提供する〜P&GのPUR(ピュリファイア オブ ウォーター)
P&Gは、安全な飲料水の確保という社会的課題に対処するため、PUR(ピュリファイア オブ ウォーター)という製品を途上国に提供している。PURは海外旅行の際に持っていく洗剤の小袋と同じくらいのサイズの小袋に入った、粉末の浄水剤である。粉末1袋を10リットルの水に入れてかき混ぜ、少し時間をおいた後に布でこすことによって、水が浄化され、安全な飲料水をつくり出すことができる。 具体的には、腸チフスとこれらを起こすウイルスやバクテリアを殺し、寄生虫やDDTなどの殺虫剤、ヒ素などの重金属、その他、危険な汚染物質を減少させる効果がある。PURで浄化された水は、世界保健機関(WHO)基準にも適合しており、P&GとともにPURを開発した米疾病対策センター(CDC)の臨床試験では、下痢疾患を50%まで軽減できることが確認されている。 社会変革視点から始まった「子どもたちのための安全な飲み水プログラム」 P&Gによれば、現在、世界には安全な水を入手することができない人々が約10億人存在し、それが原因で毎年100万人以上の子どもが亡くなっている。また、国連開発計画(UNDP)の「人間開発報告書2006」によれば、水と衛生設備の欠乏によって、途上国の人々は以下の損失を受けているとされている。 水と衛生設備の欠陥が引き起こす人間開発の損失
P&Gは、このような状況が社会に与えている影響は非常に大きいとし、Children’s Safe Drinking Water Program(子どもたちのための安全な飲み水プログラム)によるPURの流通を、ポピュレーション・サービス・インターナショナル(PSI)、赤十字、国連児童基金(ユニセフ)などを代表とした約70のパートナーとのネットワークを通じ推進。これまでに累計10億リットルの飲料水を作る量に相当するPURを提供してきた。P&Gでは、このプログラムを通じて2012年までに20億リットル分のPURを提供することを目指している。特に、人口が多く、水の問題が深刻なナイジェリア、エチオピア、インドネシア、パキスタン、インドなどを重要地域とし、重点的に活動していく方針だ。 P&Gのこのプログラムに対しては、私たちもP&Gの米国版WEBページ上から、寄付という行為を通じて参加することができる。WEBページでは寄付の目安として、「1ドルで1人の子どもに対して50日間安全な水を提供できる」「7.5ドルで1人の子どもに対して1年間安全な水を提供できる」「30ドルで1つの家族に対して1年間安全な水を提供できる」と記載されている。なお、寄付自体はペイパルを通じたクレジットカード決済になっているため、日本からも容易に行うことができる。また、米国内においては、PURという同じブランドを持つ一般家庭用の簡易浄水器を買うと、売り上げの一部がこのプログラムに寄付されるというマーケティング活動も推進されている。
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