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新型インフル:WHO医務官、関東への拡大「注意が必要」

 【ジュネーブ澤田克己】世界保健機関(WHO)の進藤奈邦子医務官(新型インフルエンザ担当)は17日、毎日新聞などの取材に応じ、日本での新型インフルエンザの感染拡大について、2次感染者からさらに他の人への感染が起こっていても「おかしくない」状況だと分析。「軽症の人たちを通じ各地に広がっている可能性がある。特に、関西と関東は人の往来が激しいから、関東でも注意が必要だ」と述べた。

 確認数の急増については「1人目の確認を機に一挙に診断が行われた結果だろう。すごいピッチで検査が進んでいる」と語り、日本の検査能力の高さを反映したものだと説明した。また、世界的大流行(パンデミック)の警戒度の最高レベル「フェーズ6」への引き上げ目安となる「地域社会レベルの感染拡大」に関しては、「日本がどう分析するかをWHOは聞く立場だ」と語り、日本の判断を尊重する姿勢を示した。

 一方、進藤医務官は、米国やメキシコで重症化した人の約半数が20~45歳の健康な成人だったが、原因は未解明と指摘。「そういう人たちは発症4~5日目に急激に悪くなっている。3日目を過ぎても軽快する兆候がなければ気をつけた方がいい」と述べた。

 また、人々の不安を取り除き、混乱を起こさないために「正確な情報を届けることが大事だ」と強調。インターネットなどで感染状況を広報している神戸市の対応を「透明性の高い、迅速な情報提供」だと評価した。

毎日新聞 2009年5月18日 13時31分

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