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ベネズエラ・コロンビア対立深刻 第三国の介入は逆効果

2009/8/10

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記者会見でマイクを手に対戦車ロケット弾発射装置について説明するベネズエラのチャベス大統領=5日、カラカスの大統領官邸(AP)
記者会見でマイクを手に対戦車ロケット弾発射装置について説明するベネズエラのチャベス大統領=5日、カラカスの大統領官邸(AP)

 南米ベネズエラと隣国コロンビア間の緊張が高まっている。ベネズエラのチャベス大統領は5日、コロンビアからの自動車輸入を停止し、近く行うオリノコ油田・重油開発の入札にコロンビア国営石油、エコペトロルの参加を認めないと発表した。

 これは、コロンビアが米軍に同国内の基地使用を認めたことに加え、コロンビアの反政府ゲリラ「コロンビア革命軍(FARC)」に武器を供与したとしてベネズエラを非難したことへの報復措置といえる。

 ◆武器供与の疑惑

 チャベス大統領は記者会見でFARCに供与したと指摘された携行型対戦車ロケット弾AT4について、1980年代にスウェーデンから購入したものの、95年にベネズエラ海軍から盗まれたと主張。

 また、数大隊分のロシア製戦車を調達することや、乳製品、穀物、肉類をキューバから輸入する考えを表明した。

 反米左翼のチャベス大統領と親米中道右派のウリベ・コロンビア大統領は、イデオロギー的立場の違いを背景に非難合戦を繰り広げてきた。

 これまでの対立は2国間または多国間の対話を通して解決され、新しい協力合意につながったものの、いまや両国関係は史上最悪の状態にある。従来の対立と違い現在の危機的状況は簡単に打開できそうもない。

 チャベス大統領は、FARCへの武器供与疑惑に対するコロンビアの非難は、米軍との軍事協定から目をそらすための「煙幕」と主張している。ベネズエラは7月末、全外交官をコロンビアから召還し、2200キロメートルに及ぶコロンビア国境線への軍配備を強化した。

 ◆安全保障に脅威

 ベネズエラのコロンビアへのの敵意は強く、コロンビアの行動で、安全保障が脅かされているとの根の深い怒りがある。米国が麻薬対策やテロ対策の拠点としてコロンビアを利用し、同国の隣国に侵入する事態や、コロンビアから難民、コカイン、ゲリラなどがベネズエラに流れ込んでくる事態を恐れている。

 ベネズエラは、コロンビアが外交ルートで問題を取り上げず、ベネズエラとFARCが癒着しているとの主張を繰り返しメディアに流している点に強い不信感を抱いている。

 スウェーデン製兵器がFARCの手に渡った理由は、多くの可能性が考えられるにもかかわらず、コロンビアがその可能性をまったく検討していないこともチャベス大統領にとっては、不満の種だ。

 ベネズエラとコロンビアの貿易額は、年間70億ドル(約6830億円)に達している。こうした経済関係の重要性がこれまでの政治的衝突を緩和するのに役立っていた。しかし、今回、両国は長引く外交戦に備えている。

 第三国が干渉すれば、両国の対立はかえって激化し、不信感が一段と募ることになるだろう。

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