東京大学 短時間勤務職員(非常勤職員)の雇止め規定の撤廃を!

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東京大学 短時間勤務職員(非常勤職員)の雇止め規定の撤廃を!

【東大職員組合】3・17緊急学内集会報告

短時間勤務職員の5年雇用限度撤廃を!

3・17緊急学内集会を開催しました。

http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/090317gakunai-syukai2.html

最終更新 2009年 3月 26日(木曜日) 00:36
 

非常勤の年限撤廃を=教職員らが集会-東大

時事ドットコム

 東京大学で非常勤職員の一部が4月から「雇い止め」となることに反対して、教職員ら約80人が17日、東京都文京区の本郷キャンパスで集会を開き、雇用年限を5年と定めた規定の撤廃を訴えた。
 理学部で会計事務を担当する女性職員(42)は「仕事を一通り覚えるのに1年かかったが、残りは1年半」と残念がる。集会では「誰でも代わりがきく仕事をしているわけではない」とあいさつした。別の女性職員は「一生懸命働いても5年で切られるなら、やる気がそがれることになる」と強調した。
 東大は2004年度の国立大学法人移行を機に、新規の非常勤職員について1年の雇用契約の更新を4回までとする就業規則を導入。年限を迎える4月以降、非常勤職員約3300人のうち約2200人が順次、失職するという。(2009/03/17-15:54)

 

 

【共同通信】東大の雇い止め規定を撤廃要求 教授ら教職員有志

 

 東京大で働く非常勤職員の雇い止めを防ごうと、小野塚知二大学院教授ら教職員有志の代表者が4日、東京都内で記者会見し、雇用期間を最長5年間としている大学の規定を撤廃するよう訴えた。約530人分の署名も集め、3月末までに大学に提出する。

 撤廃されなかった場合、約3300人の非常勤職員のうち約2200人が4月以降に順次、仕事を失うといい、小野塚教授は「仕事に慣れた非常勤職員がいなくなれば、研究や教育活動に支障が出る」と話している。

 非常勤職員は、各研究室の経理や資料整理、図書館業務などに携わっている。東大は国立大学法人に移行した2004年度以降、新たに雇用した非常勤職員について契約を1年単位とし、更新を最高4回までとする規定を設けている。

 会見には、3月末で雇い止めとなる30代の女性職員も同席し、「子どもを受け入れてくれる保育所が見つからず、新たな仕事を探せない。人を育てる大学で、人間を使い捨てするようなことは許されない」と訴えた。

2009/03/04 19:19   【共同通信】
最終更新 2009年 3月 05日(木曜日) 00:14
 

短時間勤務職員(非常勤職員)の雇止め規定の撤廃を!

短時間勤務職員(非常勤職員)の雇止め規定の撤廃を! 

 

 

■呼びかけ人50音順)

板倉博(生産技術研究所・技術専門員、現駒場地区過半数代表)、市野川容孝(総合文化文化研究科・准教授、現駒場地区過半数代表)、上野千鶴子(人文社会系研究科・教授)、宇野知左子(工学部・事務補佐員、現本郷地区過半数代表)、大沢真理(社会科学研究所・教授)、小野塚知二(経済学研究科・教授、元本郷地区過半数代表)、影浦峡(教育学研究科・准教授)、加瀬和俊(社会科学研究所・教授、元本郷地区過半数代表)、加藤道夫(総合文化研究科・教授、元駒場地区過半数代表)、河澄響矢(数理科学研究科・准教授、元駒場地区過半数代表)、黒澤由紀子(教養学部図書課・事務補佐員、元駒場地区過半数代表)、小森陽一(総合文化研究科・教授)、佐藤岩夫(社会科学研究所・教授)、坂上実(地震研究所・技術専門員、現本郷地区過半数代表)、醍醐聰(経済学研究科・教授)、高橋宗五(総合文化研究科・教授)、高見澤磨(東洋文化研究所・教授、現本郷地区過半数代表)、冨岡茂雄(分子細胞生物学研究所・助教、現本郷地区過半数代表)、中山昌也(附属図書館・一般職員、現本郷地区過半数代表)、西垣昌和(医学系研究科・助教、元本郷地区過半数代表)、野村剛史(総合文化研究科・教授)、花岡幸大(法学政治学研究科図書閲覧係・一般職員、元本郷地区過半数代表)、東史(数理科学研究科図書室・事務補佐員、現駒場地区過半数代表)、古田幹雄(数理科学研究科・教授、元駒場地区過半数代表)、本田由紀(教育学研究科・教授、元本郷地区過半数代表)、松本久義(数理科学研究科・准教授、現駒場地区過半数代表)、水町勇一郎(社会科学研究所・准教授、元本郷地区過半数代表)、茂木勝郎(工学系研究科・技術専門職員、元本郷地区過半数代表)、万木孝雄(農学生命科学研究科・准教授、元本郷地区過半数代表) 計29

 

 

 

■主文

私たちは、東京大学短時間勤務有期雇用教職員就業規則の第11条第2項を速やかに削除し、短時間勤務職員(非常勤職員)に対する雇止め規定を即刻、撤廃することを強く求めます。 


 

参考: 東京大学短時間勤務有期雇用教職員就業規則[抄](契約の更新)11条 第4条第5項及び前条第1号の規定にかかわらず、労働契約の期間満了時に更新することを予定した労働契約を締結する場合の契約の更新は、予算の状況及び従事している業務の必要により、かつ、当該短時間勤務有期雇用教職員の勤務成績の評価に基づき行うものとする。2 前項による更新は4回(採用した日が会計年度の初日でないときは5回、第4条第2項ただし書きにあっては、1回)、かつ、採用した日から起算して5年(第4条第2項ただし書きの場合を除く。)を限度とし、以後更新しない。ただし、契約を更新しようとする日(第4条第2項ただし書きにあっては、更新しようとする期間内を含む。)において、年齢が満60歳(臨時用務員にあっては、満63歳)に達し、かつ、その日以後の最初の331日を超えることとなる場合には、契約の更新をすることができない。3 前項により更新した後、契約期間の満了により労働契約を終了させる場合には、少なくとも30日前にその旨予告するものとする。

 

 ■呼びかけ人による意見書 

私たちは、以下に述べる理由から、雇止め規定の即時撤廃を強く求めます。

 

皆さんの中には、私たちとは異なるお考えをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、理由は異なっても、上の主文にご賛同いただけるなら、あるいは、雇止め規定に疑問を抱いているなら、是非とも署名をお願いします。また、この問題に関する皆さんのご意見をお寄せください。皆さんのご意見は、本署名活動のHPにて、随時、適切な形で掲載させていただく予定です。

不都合であれば、お名前の公表をしない形で、ご署名いただくことも可能です。

今、私たちが皆さん一人一人に求めたいのは、理由はどうであれ、雇止め規定に賛成できないとお考えなのか、それとも雇止めの断行をこのまま黙認してよいとお考えなのか、この二つに一つの意思表明です。このままでは、本年3月末以降、多くの短時間職員の方々が、次々と雇止めを余儀なくされ、解雇されてゆきます。雇止めに賛成ならば、無論、署名なさらなくて結構です。しかし、賛成できないとお考えならば、必ず署名してください。 

3,000名を超える短時間勤務職員】

現在、東京大学では、3,000名を超える短時間職員(非常勤職員)の方々が勤務されており、この方々による支えなしには、東京大学の運営は不可能な状態にあります。

その背景には、1968年から2004年にかけて数次にわたってなされた教職員の「定員削減」があり、その間に(教員以外の)常勤職員数は計2,348名、削減されました。3,000名を超える短時間職員の方々の多くは、本来ならば、この削減された常勤職員が担うべき恒常的で不可欠の業務を担っています。3,000名を超える短時間職員の方々は、業務は減らずに、人が減らされた一つの結果と言えるでしょう。

業務が恒常的なものであるならば、それを担う方々を常勤職員として迎えるのが、あるべき姿であり、その道は今後も模索されるべきです。しかし、20044月の法人化以降、大学運営の基体となる運営費交付金は削減の一途をたどっており、加えて、2006年度からは人件費を5年間で5%削減することが国から求められています。つまり、財源総枠が削減されている以上、皆さんの給与を大幅に削ってポストを増設する等の方策をとらないかぎり、常勤職員の増員は不可能な状況にあるのです。

いくつかのマイナス改定があったものの、常勤教職員の雇用条件(給与等)が従来の水準にかろうじて維持されているのは、多くの短時間職員(非常勤職員)の方々が、常勤に比して顕著に劣った条件下で、にもかかわらず大学運営に不可欠な恒常的業務を担ってくれているからだということを、まずは認識しなければなりません。

 

【法人化と雇止め規定】

東京大学の運営を支えている3,000名を超える短時間職員(非常勤職員)の方々に対して、しかし、20044月の法人化の際に、「雇止め規定」(=雇用契約の更新限度)が新たに導入されました。

短時間職員の方々の雇用は、今でも原則として1年単位でなされており、働き続けるためには毎年、雇用契約を更新してもらわなければなりません。更新されずに失職することもありうるのです。法人化に際して導入された雇止め規定は、これに加えて、更新回数を4回(すなわち雇用年数は最長で5年)までに制限するというものです。更新回数を明示的に制限しなければ、雇用継続の期待権が発生し、法人側が雇用契約を更新しなかった場合に、それが解雇権濫用に当たるとみなされるおそれがあるというのが、この制限が導入された理由です。

法人化以前に短時間職員(非常勤職員)として採用された方々には、この雇止め規定は適用されず、20044月以降に採用された方々だけが、その適用対象とされており、本年(2009年)3月末には、この雇止め規定が、いよいよ本格的に発動されようとしています。

 

 【雇止め規定は、なぜ撤廃されるべきなのか】

法人化に際して雇止め規定が導入された当初から、いくつかの事業場の過半数代表は、一貫してその撤廃を求め続けてきましたが、その理由は大きく分けて四つあります。

第一。現在の雇止め規定の下においても、5年経過後の雇い止めは解雇権濫用に当たるとみなされるおそれのあることが、東京大学の労使共同で設置した短時間検討会において、招聘した弁護士から指摘されており、5年で雇い止めにするなら雇用継続への期待権は発生しないとの法人側の見解には重大な疑義があります。したがって、5年経過後は一律に雇い止めで事足れりとするのではなく、合理的で納得性の高い雇用管理の仕組みを非常勤職員にも導入して有能な人材を確保できるようにするとともに、他方では、契約条件を明瞭にして、非常勤職員の雇用に恣意性が及ばないようにする工夫こそが求められているのです。

第二。上述のとおり、雇止め規定は、法人化以前に採用された方々には適用されず、それ以降に採用された方々にのみ適用されます。このような二重基準(ダブル・スタンダード)に、合理的根拠を見出すことはできません。しかし、それ以上に、雇止め規定は、その採用が法人化以前か以後かにかかわらず、すべての短時間職員の雇用と就業条件を脅かすものであるがゆえに、撤廃されなければなりません。雇止め規定とその発動は、法人化以後に採用された方々のみならず、法人化以前から働く短時間職員に対しても、代替可能な安価な労働力としての身分であることを改めて宣言するに等しいものです。自分たちの雇用がいかに不安定な条件の下にあるのか、短時間職員は大きな不安を抱えています。教職員組織の総体をどう改革するか、その方向性を検討することも打ち出すこともなく、実質上の解雇権の保持にただ固執するのは、法人側の怠慢以外の何ものでもありません。

第三。昨年秋以降、日本の経済状況は、他国と同様、悪化の一途をたどっており、非正規雇用等の不利な条件に置かれている人びとから順番に、大規模に失業へと追い込まれています。本年3月末に東京大学が短時間職員の方々に対する雇止めを断行するということは、このような趨勢を是とし、その悪化に手を貸すということを意味します。いくつかの事業場の過半数代表は、短時間職員の方々の雇用と生活を守るために、雇止め規定の撤廃を一貫して求め続けてきましたが、撤廃の必要性は、日本社会の現況を少しでも改善させようと思うならば、さらに一層、高まると言えるでしょう。短時間職員の方々の待遇は、ただでさえ常勤教職員に比して劣悪なものですが、上述のとおり、その方々の下支えによって、常勤教職員の就労条件が維持されています。そのような構造を即座に変え(られ)ないのであれば、せめて、短時間職員の方々の雇用が、可能なかぎり保障されるよう、雇止め規定を撤廃すべきです。

第四。雇止めは、大学運営という観点からも、望ましい結果をもたらしません。多くの短時間職員の方々は、本来なら常勤職員が担うべき恒常的業務、無くてはならない業務を担っています。その仕事の習得には一定の長い時間が必要ですが、契約更新4回の実績によって、有能かつ不可欠な人材であることが証明された方が、「5年だから」というただその理由だけで、このまま一律に解雇されてゆけば、研究室等の現場に業務遅滞などの支障が発生することは必至です。解雇される方が担っていた業務の多くは無くならず、別の新しい方がまたゼロから習得しなければならない。しかも、その習得には、当然、職場の同僚のアシストが常に不可欠です。そのようなことの繰り返しは、あまりにコストとデメリットが大きすぎます。その意味でも、雇止めは撤廃されるべきです。

 

 【法人側の姿勢──特定制度柔軟化における重大な瑕疵】

 以上の四つの理由から、いくつかの事業場の過半数代表は、雇止め規定の即時撤廃を求め続けてきましたが、法人側はこれを頑に拒否してきました。

雇止め規定を撤廃しないまま、法人側は、昨年11月に「特定有期雇用教職員」という制度の柔軟的運用という方針を出しました。その際、法人側は、少なくとも本郷と駒場の過半数代表に対して、「柔軟化される特定制度には、雇止めとなる人も、少なくとも応募が可能であり、そこで採用されるなら、通常の短時間勤務職員としては雇止め(解雇)になっても、別の形で、失業の空白をおかずに働き続けることができる」と説明していました。

しかし、そのような説明とは、全く異なる事態が現実にはもたらされています。

特定制度の場合も、契約期間は「3年が限度」(ただし再度の契約は可能)なので、雇止めの根本的な解決にはならないのですが、本部(法人側)が、各部局に対して、この制度の具体的な柔軟化方法について、2月中旬になるまで、きちんとした指示と説明をしなかったために、たとえば駒場の教養学部では、特定制度をまだ利用できず、本年3月末の雇止めによって欠員となるポストについて、従来どおりの「短時間勤務有期雇用職員」の枠で募集をかけざるをえなくなりました。これは「特定」制度ではないので、雇止めとなる人は、採用はおろか、応募すらできず、失業を余儀なくされつつあります。同様の事態は、他の部局でも多数、生じえます。

本郷と駒場の過半数代表におこなった上記のような説明どおりに、特定制度を柔軟化させる意志が、本部(法人側)が本当にあったのなら、各部局に対する指示と説明が、これほどまでに遅れることはなかったはずです。

このような遅れゆえに、特定制度の柔軟化が、雇止め問題の部分的な対応策にすらなっていない以上、残された道は、雇止め規定そのものの撤廃しかありません。

 

 【皆さんの意思を表明してください】

以上の私たちの意見書をお読みいただいた上で、雇止め規定に反対のお考えであるなら、あるいは雇止め規定に疑問を抱かれたなら、是非とも署名をお願いします。私たちとは異なる考えで反対である、あるいは疑問を抱いているという場合でも、是非とも署名をお願いします。

不都合であれば、お名前の公表をしない形で、ご署名いただくことも可能です。

冒頭で述べたことを、繰り返します。今、私たちが皆さん一人一人に求めたいのは、理由はどうであれ、雇止め規定に賛成できないとお考えなのか、それとも雇止めの断行をこのまま黙認してよいとお考えなのか、この二つに一つの意思表明です。このままでは、本年3月末以降、多くの短時間職員の方々が、次々と雇止めを余儀なくされ、解雇されてゆきます。雇止めに賛成ならば、無論、署名なさらなくて結構です。しかし、賛成できないとお考えならば、必ず署名してください。

 

以 上

 

2009224

 
最終更新 2009年 2月 24日(火曜日) 14:26