スポーツ報知のメインコンテンツへジャンプ

◇…スポーツ報知の購読申し込みは、フリーダイヤル 0120-16-4341(イロ ヨミヨイ) まで…◇

◇…過去の記事は、ご使用のプロバイダのデータベース・サービスをご利用ください。…◇

スポーツ報知>主役再び

ここからスポーツ報知のメインコンテンツです

報知が伝えた60年

主役再び

ビートたけし・後編 「明かす“オレ流”お笑い哲学」

お笑いの歴史から自分自身のすべてまで語り尽くしたビートたけし

 天才芸人が歩んできた舞台は、そのまま日本の笑いの歴史と重なる。タレント・ビートたけし(62)のお笑いヒストリーは後編に突入。話題はビートきよし、明石家さんま、タモリ、島田紳助からダウンタウン、爆笑問題へ。仲間、ライバル、後輩を通して自分自身を語り尽くした男は「無敵になりたい。人間国宝くんないかな?」と豪語した。(北野 新太、敬称略)=2009年3月3日掲載=

 ◆漫才ブームの隆盛と終焉
  漫才ブームの時、(ブームの象徴だったフジテレビの「THE MANZAI」に)5、6組出るじゃない? 胃が痛かった。視聴率30%近くあったからね。放送のあくる日、外を歩くのが嫌だった。ウケた時は(堂々と)外を歩くけど、ウケなかった時は隠れるように歩いてたよ。「あ、ツービート! 昨日つまんなかったー」とか平気で言うからね。

 だから、全員がライバルだった。自分の出番の前で、ほかの芸人がウケてるとイライラしちゃって「失敗しねえかな、こいつ」とか。「あ、ウケやがった! 弱った弱った」とかね。全員楽屋にはいないで、(隠れて)ネタ合わせで頭を抱えていた。今でも紳助に会うと、お互いによく分かってるよね。「あの頃よく戦ったな」って。ライバルって感じでもないんだよね。硫黄島の米兵と日本兵みたいな。「よくやったなあ、あん時。神経使ったなあ」って。

 結局、漫才ブーム自体が傾いてきてね。オレはしぶといから一緒になって倒れるわけにもいかねえと思って。でも、(移動の時に)相方(きよし)はアイマスクしてグーグー寝てんのよ。「カーッ! お前のイビキはうるさい!」ってどなった瞬間、フッと気が付いて「こいつとオレのギャラが半々っておかしい」って。オレがしゃべってネタ作って。なのに、こいつは下手したら2回くらい「オイ、やめろ」ってツッコむだけで。「これ、オレもうヤダー」ってなって。でもね、いまだに解散はしてないのよ。

 ◆「ひょうきん族」さんまは一番の座員
  もう漫才はダメだなって思ったのは「THE MANZAI」の地方営業。他人がウケると頭抱えてたヤツが、マージャンやったりポーカー始めちゃってんの。みんな金持っちゃったから、もうライバルじゃないんだもん。下手すっと1万円で紙飛行機作って、壁に当たんないようにして一番遠くまで飛ばしたヤツが勝ちとかさ。そんなことばっかやってた。「あ、もう終わった」と思ったね。

 その時、自分の企画が出来たか出来なかったかの問題で、オレは「元気が出るテレビ」とかをババッと作ったから。今のバラエティーは、だいたいあの頃の「スポーツ大将」とか「たけし城」とかで全部やってた。だから「たけしがテレビをダメにした。犯人はあいつだ」って言われるんだけど。

 オレ、企画で笑わせるのは得意だったけれど、自分が漫才以外にピン(1人)の芸人として前に出るのはあんまり好きじゃなかったもんね。「ひょうきん族」も、オレは座長だと思っていたから。いちばんいい座員のさんまを、いかに自由に動かすかだった。そしたらあいつ、オレの想像以上にやるのよ。だから、バラエティーやらしたらこいつにはかなわねえな、とは思ったね。「ひょうきん族」なんて、さんまにピッタリの番組だった。

 本当は(さんまのポジションを)高田純次がやってたはずなんだよ。で、スケジュールの都合で休まなきゃいけなくなっちゃって、さんまと代わった。ツキの差ってのはあるよね。でも今の高田純次も、くだらなくて最低でいいじゃん。あれが出来るなら「ひょうきん族」も出来たなって感じはある。

 さんまとはよくゴルフに行った。オレが車であいつの家(マンション)に迎えに行って、ピンポン押すのよ。「おー、オレ」って言うと「今、行きます~」とかね。そしたら、エレベーターから降りてきた女がパッとオレの顔を見ると下向くのよ。で「あ、絶対さんまの部屋にいたヤツだ」と。だって、関係なきゃ『あ、たけしだー』とか言うじゃん。出てきたさんまに「お前、女いただろ」「イヤ、そんなことないス…。なんで分かったんスか?」とか言うから「女、下向いてたもん」って。大竹(しのぶ)じゃないねえ。毎日違ってたんじゃねえ? ひどいもんだよ、あの頃は。

 ◆若手面白いけど流れ作ったのは俺
  オレが自負するのは「方向性を作ったのはオレだぞ」っていうこと。今のテレビでも映画でも、政治の問題とかにも口が出せるようにしたのは、オレだよって。いちおう元祖って感じはある。

 ただオレの方がうまいかっていうと、そうじゃない。漫才ブームの世代の後で出てきたダウンタウンは、当然オレたちより進化してる。腕だってあるし、当然のごとくうまいのね。後から出た人の方が、前の笑いを知ってるから進化するんだよ。その中でも、ダウンタウンとか爆笑問題とかは、進化の形で(他の芸人たちより)イーハン上がってると思う。

 (彼ら以外でも)ある程度名前が出ている最近のやつらは、オイラよりうまいし、面白いに決まっているのね。サンドウィッチマンだって「うめーな」と思うよ。「M―1」の(決勝に残る)連中なんて、みんな面白い。

 でも、それは認めるんだけど、今の子はかわいそうに全員がうめえっていうか。一気にやらしてくんないなあって。サンドウィッチマンはうめえけど、同じようなのが出てくる可能性もあるじゃん? レベルは上がってるんだけど(誰かが)ブッチ切ってるかって言ったら、また別だよね。他のタレントをどれだけ引き離したかっていう勝負になるとね。

 ◆俺はホリフィールド…まだ戦うよ
  どう考えたって王さんが、今のホームランバッターと同じ実力とは思えないよ。今の日本のリーグで、今のホームラン王と戦えるかっていうと、そうはいかない。(野球も進化しているから)今いちばんすごいのは、やっぱりイチローだと思うもん。

 ただ、王さんの時代では、王さんがブッチ切ったホームラン王だもん。長嶋さんとか王さんとかのプロ野球選手としての光り輝き方とか、みんなのあこがれはケタ外れにすごいからね。落合だって、すごいバッターだけど、プロとして考えればONには勝てっこない。(絶対値的な)実力とは別モンだよ。裕次郎さんとか、ひばりさんも同じだよね。

 だからツービートの時代に他のタレントをどれだけブッチ切ったかっていう勝負になるとね、オイラも一時はお笑いでONをやっていたなとは思うよ。ダウンタウンも爆笑も、まだブッチ切ってはないぞって感じはあるよね。今のオレは、解説者でもないんだけど、こないだの(ボクシングのヘビー級王座に再挑戦した)イベンダー・ホリフィールドの感じはするね。まだ戦おうとしてる。芸人って引退出来ないし。

 去年あたりから、ワザと池に落ちたりなんかして大好評なのよ。あれやってウケるためには、偉くなんないといけないわけ。若手が池落ちても面白くないわけだから。いちばん面白いのは総理大臣だからね。麻生さんが突然、ケツ出して歌ったら笑うでしょ? 

 だからオレは無敵になってやろうかと。文化勲章とか人間国宝でも何でもいいからくんないかなと思ってるわけ。そうなったらジャンジャンお笑いやってやろうかってね。「人間国宝、立ち小便で捕まる」とか絶対笑うじゃん? アカデミー賞授賞式でケツ出すとかさ。狙ってるんだけど、これがなかなかうまくいかないねえ。

 ◆ビートたけし 本名は北野武(きたの・たけし)。1947年1月18日、東京・足立区生まれ。62歳。タレント・映画監督業以外にも、小説「たけしくん、ハイ!」「菊次郎とさき」などを執筆した作家の顔もある。83年結成の「たけし軍団」では、そのまんま東(現・東国原英夫宮崎県知事)、ガダルカナル・タカ、浅草キッドらを育てた。

 ◆芸人的には良かったフライデー事件
  結局、フライデー(襲撃事件・86年)と(バイク)事故(94年)は、オレにとっては良かったんだと思う。

 こないだ爆笑問題なんかに、酔っぱらって「お前らはオレには勝てない。だって前科がないじゃないか」なんて。「死にかけたことないくせに」「顔がこんなん(強引にゆがめて)なんなきゃだめだよ」とか。そういうギャグを使えるのは、コメディアンにとってはありがたいこって。逆に考えりゃね。その時は「終わった」とか思うんだけど、両方とも意外に今のオレの芸人としての位置を考えると良かったって感じはあるよ。あれがなかったらフツーに忘れ去られていた可能性あるなって。

第9回「主役再び」紙面イメージ

 ◆異例の5ページ展開
  86年12月10日付の報知新聞は1、2、3、16、17面と異例の5ページを割いてフライデー襲撃事件を報じた。「守衛を振り切った12人の集団は5階編集部へなだれ込んだ」と現場の生々しい様子を再現した1面本記は「たけしらの行為はお得意の毒舌やシャレとは似ても似つかぬシロモノで、フライデーとしても天から降ってきたシャッターチャンスをフライデーする余裕がない状態だったことだけは確かだろう」と締めくくっている。また、94年8月3日付ではバイク事故を4ページで報道。1面では「たけしガンバレッ 毒舌復活待ってるぞ」との見出しで病床にエールを送っている。

 ◆タモリ持ち込む欧米の笑い
  タモリは、さんまとか我々みたいな寄席出身じゃない文化的なトコから入ってきてるからね。オレは文化人がお笑いに入ってくるのがすごい嫌いだったんだけど、タモリはマニアックだから認めちゃった。ヨーロッパとかモンティ・パイソンとかの香りを、日本に持ち込んだのは間違いないわけだから。2人で何かをやるってのはありえないだろうけど、まあ認めてるよね。

 ◆コマネチ盗用否定
  ○…たけしの最も有名なギャグといえば「コマネチ!」。しかし「実はせんだみつおがオリジナル」という都市伝説が根強く語られている。これについてたけしは「あいつ、そんなことばっか言ってやがんだよ」とうわさの火元がせんだ本人であることを指摘。一方で、せんだが「ナハナハ」以上のギャグがない現状を憂い「(ネタを)あげるっつったんだけど」と太っ腹なところも見せている。

(2009年3月31日11時07分  スポーツ報知)

この記事をlivedoorクリップに登録

この記事をYahoo!ブックマークに登録

ソーシャルブックマークに登録

バックナンバーのご購入はこちら

映画サイト「シネマ報知」オープン!

シネマ報知オープンロゴ

携帯サービス

  • ニュース
  • GIANTS
  • 釣り
  • 競輪
NEWS 読売・報知

国内最大規模の携帯ニュースサイト。スポーツニュース速報のほか、旬の社会、芸能ニュースも満載。月額84円(税込)

NEWS読売・報知の詳細へ

モバイルGIANTS

巨人軍公式サイト。待ち受け画像や注目の選手情報など、シーズンオフも必見。「NEWS読売・報知」の全コンテンツも利用できて月額210円(税込)!

モバイルGIANTSの詳細へ

報知つり速報

翌日朝掲載の釣果情報を当日夜に配信。厳選した指定船宿と協力店からの正確な情報や、船宿の自慢料理・仕掛けなど、実用的なメニューもご用意。月額210円(税込)

報知つり速報の詳細へ

報知競輪情報

携帯初の競輪予想情報。グランプリやダービーはもちろん、関東・南関東を中心に各レースを徹底予測。月額210円(税込)

報知競輪情報の詳細へ

PR

リクルートエージェント

転職
リクルートエージェント

カービュー

車買取中古車
カービュー

スポーツ報知の出版物 スポーツショップ報知
報知新聞社出版局 スポーツショップ報知