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高円宮妃 ゆっくりと宝物鑑賞


高円宮妃久子さまの視察を伝える読売新聞の特別号外を手にする入館者(奈良市の奈良国立博物館で)

 高円宮妃久子さまが、奈良市の奈良国立博物館で開催中の「第61回正倉院展」(主催・奈良国立博物館、特別協力・読売新聞社)に来館された11日、雨にもかかわらず、12日で閉幕するとあって多くの人が訪れ、宝物を堪能した。会場では、現地で発行された読売新聞の記念号外(A3判カラー)2000部が配られ、入館者が見入っていた。

 約1時間20分かけて宝物を鑑賞された久子さまは、「緑牙撥鏤把鞘御刀子(りょくげばちるつかさやのおんとうす)」などの刀子類や「伎楽面(ぎがくめん)」といった宝物に興味を示された。案内を担当した同博物館の内藤栄・学芸部長補佐は「象牙の加工法など、逆に教えていただいたこともたくさんあった」と話した。

 正倉院宝物の楽器を復元、演奏する「天平音楽研究所」(東京都)の劉宏軍所長(63)は今年2回目の来館。「紫檀木画槽琵琶(したんもくがそうのびわ)」に目をこらし、「細部を忠実に再現するため、もう一度間近で見たかった。宝物の良さと迫力は、実物を見てこそ感じられる」と話した。同行した米田雄介・元宮内庁正倉院事務所長(73)は「後世に引き継がなければと改めて思った」と述べた。

2009年11月12日 読売新聞)
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