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テーマは“温故知新”と“門戸開放”マジック:ザ・ギャザリング「マジック基本セット2010」について聞きました

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2009年7月11日(土) 13時01分

先日ハワイのホノルルで開催された世界大会にて、日本人として久し振りのチャンピオンが誕生した「マジック:ザ・ギャザリング」(以下、マジック)。再び熱い夏が訪れそうなマジックに新セット「マジック基本セット2010」が7月17日に登場します。基本セットながら様々な挑戦をした新セットについてインサイドではウィザーズ・オブ・ザ・コーストの森慶太氏にお話を伺うことができました。

―――今回の「マジック基本セット2010」の特徴を聞かせてください

森氏
まず、これまでの基本セットは2年に1度のペースで発売されていたのですが、今回の「マジック基本セット2010」から1年に1度へと発売スパンが変更になります。また、これまでの基本セットが過去のリリースされたカード(約1万種類!)の中からの「厳選された再録」のみで構成されていたのとは異なり、セットの約半分が新規カード投入という内容に変わっています。

本作のキーワードのひとつが、「温故知新」とでも言うべきコンセプトです。往年の人気カードたちが満を持して復活しておりまして、たとえば「稲妻」や「白騎士」「強迫」などが再録されています。「懐かしの強力なカードたちが帰ってきた!」という印象をお持ちになる方が多いだろうと思います。原点に回帰して、私たち日本人が言うところの「西洋ファンタジー」的な世界観を大切にするスタンスに立ち戻ったところも感じていただけたら幸いです。僕はちょうど30歳なのですが、まさに中高生時代に遊んでいたカードたちが戻ってきたなという感じですね(笑)。久しぶりにマジックを遊ぶ方、特に第四版時代になじみがある方には個人的にもオススメしたいと思っています。

また、製品発売とほぼ時を同じくして実施されるルール変更についても、これも広義で「マジック基本セット2010」の内容に含まれますので、ご紹介させてください。具体的には、今まで遊んだことのない方にも「マジック:ザ・ギャザリング」を楽しんでもらえるように、これまで混乱を招くような内容だったカードの記述を刷新したり、戦闘のルールをより直感的に分かりやすいものに変更したり、と変更を加えています。

おかげさまで15周年という節目を昨年迎えることができたマジックですが、よりユーザーフレンドリーなルールを実装して「門戸開放」し、次なる5年、10年という節目に向けて進んでいきたいという意思表明と受け取っていただけたら幸いです。

―――15年を経て「温故知新」で原点回帰という意味合いでしょうか

トレーディングカードゲームというジャンルはマジックが作ったものなのですが、これまでの16年間は文字どおりに試行錯誤の歴史でした。この歴史があるという点はマジックのかけがえのない財産です。そして、その歴史を存分に活かしたセット内容にしようというのが「基本セット 2010」の開発コンセプトの「温故知新」的な部分につながったわけです。もちろん、「古き良き」ばかりでなく、新しい息吹もしっかりと込められていますので、ご期待いただきたいですね。

―――マジックが原点であるという一方で、多くのカードゲームが近年あります。その中でどのような位置付けを考えられているのでしょうか?

おっしゃるように日本だけでも数多くのトレーディングカードゲームが存在します。特に近年では低年齢層向けのカードの人気が高く、弊社でもマジックとは別に「デュエル・マスターズ」というカードゲームを展開していますし、比較的高い年齢層をターゲットにしたキャラクターコンテンツ系カードゲームも群雄割拠している状況です。

そんな中で、弊社の、マジックとしての強みと言えるのは、質量ともに充実した、業界でも類を見ない規模の強力な開発体制だと思っております。質の高いカードゲームであるという意味では自信を持っています。

また、マジックは日本での位置付け云々の前に、世界で愛される、世界の共通言語になれるトレーディングカードゲームであろうとしています。そもそもマジックはアメリカ発のもので、それが世界に広まっていったものです。アメリカや日本のように古くから愛されている国もあれば、ロシアのように近年になって初めてマジックが届いた国もあります。ですので、それぞれの国や地域によってマジックの位置付けは異なると思いますが、国境を超えて愛される、クオリティの高い遊びを提供したいというのを第一に思っています。

特に、共通言語、コミュニケーション手段という部分は強く意識していることです。たとえ言葉の壁はあったとしてもカードは世界共通ですので、日本語版のユーザーとロシア語のユーザーが対戦することになっても、カードさえ知っていれば、あとはYes/Noくらいの簡単な言葉が通じれば一緒に遊べます。実際、年数回の世界大会が実現し、世界中のユーザーがマジックで交流しています。こういったグローバルな広がりの可能性は他のカードゲームにはなかなか無いものではないでしょうか。先ほど開発体制の話をさせていただきましたが、言葉の壁を超えた、普遍的なゲームとしての面白さがマジックには確かにあると信じております。

―――マジックと言えば独特の世界観があると思いますが、今回はいかがですか?

先ほども申し上げましたが、世界観としては日本人から見た西洋ファンタジー的世界観により近くなったと思っていただければいいと思います。天使が不浄なアンデットを倒す、というような基本的な構図を大事にして世界観が構築されています。

そのために、過去に同じ能力を持っていたカードから、名前や種族だけを変更しているものがあります。例えば、味方を生贄にささげて強くなるクリーチャーは、今まで昆虫だったのを、今回から吸血鬼(バンパイア)に変更して登場しています。「ファンタジー的にはそれっぽいよね」というフレイバーを大事にしているからです。

また、マジックのルール説明のために倒されることの多かったおなじみの「緑色の2/2熊」の名称はこれまでの「グリズリーベア(灰色熊)」から「ルーンの爪の熊」に変更されています。これは、熊は熊でもファンタジー世界のクリーチャーなんだという位置づけが明確にされたからです。

能力やテキストが色のイメージとマッチしていなかったものにも変更をかけています。5つの色というテーマによりわかりやすい個性と整合性とを持たせようとしたためですね。



―――今回追加された能力にはどのようなものがありますか?

たしかに、マジックは基本セット以外のすべてのセットごとに、新しいゲーム上のメカニズムをご提供しようというのが基本方針となっています。ただ、基本セットは初心者の方でも簡単にマジックをはじめられる「ベスト盤」といった位置づけで設計されていますので、今回も新しい能力は登場しません。厳選された色の特性を大事にして、基本に忠実でシンプルにマジックを楽しめるようになっています。

初心者の方にオススメするセットに複雑な新ルールが導入されているようでは趣旨に反しますので、色の特性を大事にして、基本に忠実でシンプルなマジックを楽しめるようになっています。

―――ストーリーも毎回印象的ですが、今回はいかがでしょうか?

最近のカードはプレインズウォーカーがストーリーラインの主軸を担っていますが、今回もそれは変わりません。マジックではセット毎に新しい世界観が提示されますが、主人公が様々な世界観のカードを使える理由として、主人公となるプレイヤー(※皆さんひとりひとり)がプレインズウォーカーと呼ばれる、いかなる世界(※次元=プレイン)にもアクセスできる優秀な魔法使いであるという説明がされています。これも基本セットであるという理由から深いストーリーは語られませんが、今回登場するキャラクターが今後のストーリーを担っていきます。そういう仕込みはばっちりしています。ですので、ぜひ想像を働かせて欲しいですね(笑)。

―――なるほど楽しみですね。では最後に楽しみにしているユーザーの皆さんに一言お願いできますか?

「基本セット」という括りではありますが、大きくその開発コンセプトが変更されていますので、ぜひお手に取っていただいて、「基本セット2010」の内容を確かめていただきたいと思います。

最近になってマジックを遊ばれるようになった方には「昔こんな強いカードがあったんだ」という新鮮な驚きがあると思いますし、最近ご無沙汰になってしまっている方にも「懐かしい!」と思っていただけるような各時代の強力なラインナップからの再録が実現しています。特に「第四版」時代のマジックを経験された方は格別の感慨を持っていただける内容になったのではないでしょうか。もちろん、「古き良き」ばかりでなく、新しい息吹もしっかりと込められていますので、ご期待ください!

また、ちょっと「基本セット2010」から話は逸れてしまうのですが、mixiでの公認コミュニティをスタートしました。Magic:The Gathering × mixiという名前で展開中ですので、こちらも活用しながらマジックライフを広げていただければ幸いです。

ありがとうございました!


「マジック基本セット2010」をいち早く体験したい方は11日、12日に発売に先駆けて全国の店舗でプレリリース大会が開催されます。また、発売翌日には早速このセットを用いた全国大会が広島で開催されるとのこと。このような早さで新セットを使った大会が行われるのは異例のことで、どのような"不測"の試合が繰り広げられるのか楽しみですね。

加えて、家庭用ゲーム機ユーザーには朗報です。Xbox LIVE Arcadeにて『Duels of the Planeswalkers』が配信開始されています。残念ながら日本語版はありませんが、最大4人でネット対戦ができ、新たなマジックの世界が広がりそうです。基本セット2010のカードは含まれないということですが、「なかなかリアルに対戦する時間はない…」という方には嬉しいゲームです。また、Magic Onlineという英語版のPC用オンラインゲームも存在し、こちらも世界中のユーザーの好評を博しています。


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「マジック2010基本セット」インタビュー
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(Article written by Mr.Cube)
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Reader's Voice(3)
(09年7月12日 07:24)
ゴン太
投稿数:49件
コレクション:0件
レビュー:0件
オイラも一時期手を出してましたね>ギャザ。
ちょうど「テンペスト」「ウルザズサーガ」あたりかな?弱かったけど(苦笑)
しかしここ最近のギャザでの日本勢の大活躍ぶりは目を見張るものがありますね(^_^)v
特にプロツアーとか世界選手権。本当、感慨深いものがありますよ〜。
(09年7月11日 22:27)
ヤソペソ
投稿数:21件
コレクション:0件
レビュー:0件
久しぶりにやりたいな〜マジック
Wiiや箱○でソフトとして出ればいいのに・・・
ct
(09年7月11日 13:51)
ct
投稿数:1131件
コレクション:125件
レビュー:21件
昔集めてたけど、スターターパック(説明書)がどこにも売ってなかったのでなかなかルールが完全に理解できなくてずいぶん苦労しました。(ルールは分かっても今度はカードの効果の説明文の解釈に苦労したり[笑]) すべてのデッキセットにルールの説明くらいは添えておいて欲しかったですよ。
僕の手元にはまだ第7版の艦隊デッキをベースにしたマイデッキがあるんですが、 今の版はデザイン変わってしまってるので、なんだかちょっと復帰しにくいです
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