在ウクライナ日本国大使館

Embassy of Japan in Ukraine

 

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在ウクライナ日本国大使館 The Embassy of Japan in Ukraine 

4 Muzeyny Lane, 01901, Kyiv, Ukraine
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ウクライナ概観(2010年5月更新)

 

T.概況(基本データ)

U.略史

V.内政

W.経済

X.外交

Y.国防

Z.文化

 

Y.国防

1 基本方針

 ウクライナは主権宣言(90年7月16日最高会議採択)で「将来において軍事ブロックに属さない中立国となり、核兵器を使用せず、生産せず、保有しないという非核三原則を堅持する国家」となることを明らかにすると共にその軍事ドクトリン(93年10月19日発効、04年6月改訂)において、ウクライナ軍の主たる任務を国家防衛と規定している。
 なお、ユーシチェンコ政権はNATOへの早期加盟意思を示していたが、ヤヌコーヴィチ政権はNATOに加盟しない方針を明確にしている。
 他方、露を含むCIS諸国との関係において、ウクライナは個別に二国間軍事協力協定を締結しているが、CIS集団安全保障条約には加盟していない。

2 国防組織・国防力

 ウクライナ憲法は、大統領が軍の最高司令官として国家安全保障政策を立案する「国家安全保障国防会議」を主宰するとされており、また国外への部隊派遣及び外国軍隊のウクライナ領土内への駐留には最高会議の承認が必要であると規定している。
 なお、ウクライナ軍は、地上軍、空軍、海軍からなり、2009年の総定員は20万人(軍人15万人、文官5万人)。2010年は、総定員20万人(軍人15.9万人、文官4.1万人)である。

3 軍改革

 旧ソ連邦の軍事上の前線と位置づけられ攻撃的な性格の強い部隊が配備されていたウクライナは、ソ連崩壊に伴い膨大な軍事施設と兵力、組織及び装備品等をそのまま受け継ぐこととなった。
 しかし、国家防衛を主任務とするウクライナ軍にとって旧ソ連型の攻撃的で大規模な兵力を擁する軍事組織、装備品等は不要となり、国防に特化した国力に応じた軍隊作りに努力してきた。特に2000年2月に策定された「軍事力整備計画」では、ウクライナ軍のNATO標準化とコンパクトで機動性に富んだ部隊編成を目指すとしており、国防省は同計画に基づき機構改革、部隊改編、兵力の削減、老朽化した装備品の用途廃止等の軍改革を推進してきた。その結果、旧ソ連型の軍から防衛を主任務とする軍事組織への移行が完了した96年時点で合計約70万人いた軍人及び文官は07年末には約20.0万人にまで削減された。
 また、02〜03年にかけてNATOの協力を得て国防計画の見直しが行われ、04年6月には今後の軍改革の方向性と最終的な目標を明示した「戦略国防報告」が公表された。05年には、「2006-2011年の間のウクライナ軍発展国家プログラム」が策定され、完全職業軍人化の他、指揮統制システム、装備、教育訓練等の分野における軍改革が推進されている。2008年9月時点で全体の約54%が職業軍人化された。2010年3月エジェリ国防相は、2011年から段階的に職業軍人制に移行すると発言している。

4 核兵器の撤去

 旧ソ連時代、ウクライナ領土には多数の核兵器が存在したが、戦術核は92年5月までにすべてロシアに撤収され、また、戦略核に関しては、96年6月1日、クチマ大統領がウクライナ領土からの核弾頭完全撤去を発表。94年1月の米・ロシア・ウクライナの3国間共同宣言に基づく義務を完了した。また、94年12月のNPT加盟(START−1も同時に発効)に伴いウクライナは米国の財政・技術支援を受けて、ICBM(SS−19及びSS−24)のサイロを廃棄、さらに、ミサイル本体の解体も完了し、START―1に定める規定の履行を完了した。
 しかし、ミサイルの解体に伴って生じた約5000tの有毒な固体燃料は、米国の支援を受けて無毒化及び民生転用処理の実施が計画されていたが、03年6月、米国の財政上の理由から本プロジェクトが見直し対象となり、本事業内容の変更等に関し米国との間で協議が行われてきたところ、07年11月1日に合意に達し、07年以降の2011年にかけての処理活動実施及び5〜7%の米国からの財政支援等が決定された。
 10年4月、核セキュリティ・サミットにおいて、ヤヌコーヴィチ大統領とオバマ米大統領は、ウクライナが高濃縮ウランを2年間で放棄し、米国がそれに対し必要な技術・財政援助を行うと謳うウクライナ・米共同宣言を発表した。

5 黒海艦隊問題

 黒海艦隊問題は、ウクライナ・ロシア間の重要な懸案であったが、97年5月にチェルノムイルジン露首相がウクライナを訪問した際に「露黒海艦隊の地位及び駐留条件に関する協定」及び「黒海艦隊分割協定」が締結された。これら協定は99年3月にウクライナ議会で、6月にはロシア議会でそれぞれ批准されたことで、2017年までの露黒海艦隊のウクライナ駐留と艦隊の分割に関して原則的に解決を見ることとなった。ただし、分割の細部の取り決め等の技術的な問題等に関しては、合同作業部会において協議を続けることとなった。
 06年1月のロシアからの輸入天然ガス価格の値上げ問題及びウクライナ港湾当局職員によるヤルタ灯台へのロシア軍人入場拒否事案に関連し、露黒海艦隊の貸借対象施設の明確化及び基地賃貸料の増額に関する議論が活発化した。
 06年10月のプーチン露大統領による発言の他、07年5月以降のロシア側高官による発言から、ロシア側は露黒海艦隊の駐留期限延長を希望する意思表示を行ってきたが、ユーシチェンコ大統領、外務、国防大臣等ウクライナ側指導者は、憲法規定を理由として不可能である旨述べてきた。
 08年8月のグルジア−ロシア間の軍事衝突に際して、露黒海艦隊が参加したことから、ユーシチェンコ大統領は露黒海艦隊によるウクライナ領内での移動及びウクライナ国境を越境する際の規則を厳格化する2つの大統領令を発出。これにより露黒海艦隊は、ウクライナ水域進入の72時間前に許可申請が必要となった。
 10年4月、ヤヌコーヴィチ大統領及びメドヴェージェフ露大統領の間でガス問題及び露黒海艦隊問題に関し合意文書に署名。本合意により、2019年までのガス価格割引の代償として、露黒海艦隊の駐留期限が2017年から2042年まで25年間延長された。両国とも本協定から脱退しなければ、2042年以降も更に5年の延長が可能となる。

6 北大西洋条約機構(NATO)との関係

 ウクライナは、94年に他のCISに先駆けてNATOとの間で「平和のためのパートナーシップ(PfP)協定」に署名したのに引き続き、97年には「ウクライナ・NATO間の特別な関係に関する憲章」に署名し、NATOとの関係強化を明確にした。
 また、01年9月に勃発した米国における同時多発テロ以降、米を含むNATOとロシアとの関係改善が図られる等、国際情勢が大きく変化する中で、ウクライナ国家安全保障国防会議は、2002年5月、「ウクライナのNATO加盟に向けた準備に着手する」決議を採択、7月にはクチマ大統領が同大統領令に署名する等、中・長期目標としてウクライナのNATO加盟の意思を内外に示した。
 これを受けて同年11月に開催されたNATOプラハ・サミットの「NATO・ウクライナ委員会」においてウクライナのNATO加盟に向けた「改革のための行動計画」及び「年次目標計画」が採択された。04年には、NATOの全面的協力を得て「戦略国防報告」及び新しい「軍事ドクトリン」が作成された他、ウクライナ国内におけるNATOの軍事活動に対する支援を定めた「ホストネーション・サポートに関する覚書」が交わされた。
 05年にユーシチェンコ新政権が発足すると、ウクライナはNATO加盟意思をより明確に表明し、同年4月には「NATO・ウクライナ間協力の強化」に関する文書が署名され、「強化された対話」の枠組みによるNATO−ウクライナ委員会、北大西洋理事会会合(6月及び10月)が行われるなど、加盟に向けた協議等が活発化した。実態面においてもウクライナ軍は、国内外で実施されるNATO軍の演習に部隊を頻繁に参加させる他、ウクライナ軍人をNATO諸国に派遣して教育・訓練を受けさせてきた。
 このように国防省及び軍においてNATO加盟に向けた努力が継続される中、06年8月に首相に就任したヤヌコーヴィチ地域党党首は、国民のコンセンサスの低さを理由に、当初目標とされていた同年11月のNATOサミットにおける加盟行動計画への署名を見送った。07年2月、ユーシチェンコ大統領は、EU、NATO加盟路線を確認する国家安全保障戦略に署名した他、機会を捉えてNATO加盟方針を繰り返してきた。08年1月、NATO・MAPへの参加意思を表明する大統領、首相、最高会議議長連署による書簡(所謂「三者の書簡」)がNATO事務総長宛に送達された。これに対し、地域党を始めとする野党側は、この「三者の書簡」の撤回等を求めて最高会議演台等を封鎖し、議会が約1か月半空転する事態となったが、08年3月6日、各政治勢力間の合意の下に再開された議会において「NATO加盟は全国レベルの国民投票の結果によってのみ決定される」旨の議定書採択が行われた。
 08年4月のNATOブカレスト・サミットにおいてウクライナの将来の加盟については合意されたが、ウクライナのMAPへの参加は見送られた。
 10年2月に就任したヤヌコーヴィチ大統領は、ウクライナはNATOに加盟する計画を有していないと発言している。

7 軍事的国際協力(対米関係を含む)

 PKO等を通じた国際社会の安定化への貢献は、ウクライナにとっても重要な位置を占めており、現在ウクライナ軍は、コンゴ、コソボ、リベリア、スーダンへの部隊或いは軍事監視要員等の派遣を通じて、国連のPKO活動に参加している。
 イラクにおけるNATOトレーニング・ミッションに要員を参加させているほか、アフガニスタンにおけるISAFに軍医等を派遣し人道支援及び医療活動などに従事させている。また、コソボで活動するKFOR及び沿ドニエストルへの兵力監視団にも要員を派遣している。

 

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