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子ども

「早寝早起き」親の工夫が必要

時刻記録、意欲促す ■一緒に寝る■朝早く家事

 なかなか実行できないのが、子どもの早寝早起き。親の上手な働きかけや工夫が必要だ。4月に入園や入学を控えている家庭では、早めに生活のリズムを整えたい。

 京都市左京区の小学2年生の前田凪彩(なぎさ)さん(8)は、今年1月から、学校で配られた「早起き・早寝カレンダー」への記入を続けている。毎日、起床と就寝の時刻を点で記し、つなげて折れ線グラフにすることで、変化が見えるようになっている。

 これまで夕食が午後8時、就寝が10時、起床が午前7時過ぎと遅めだった。親子で話し合い、夕食を午後7時にしたところ、就寝が少しずつ早まり、9時に寝られるように。姉や弟も刺激を受け、朝も声を掛け合って午前6時半には起きるようになり、8時前の登校班の集合時間に遅れることもなくなった。

 母親の栄美さん(38)は「カレンダーでやる気が出たようです。朝からせかさずに済み、子どもとの口論が減りました」と話す。

 早寝早起きは子どもの成長にどんな意味があるのだろう。兵庫県立総合リハビリテーションセンター中央病院(神戸市)内にある「子どもの睡眠と発達医療センター」のセンター長、三池輝久さんは「十分な量と質の高い睡眠を取ることは、子どもの心身を育て、能力を発揮することにつながる。そのためには、早寝と早起きがセットで必要です」と話す。

 乳幼児期や小学校低学年までに必要な睡眠時間の目安は9〜10時間。「成長期の子どもは、夜間に熟睡することで、脳細胞や神経の発育が促される」と三池さん。同じ10時間でも、夜9時ごろ寝るのと夜ふかし後の午前0時ごろから寝るのとでは、睡眠の質が違うという。

 また、起床後、頭が働き活動できるまでには一定の時間が必要なので、「登園や登校の時間から逆算して、早めに寝かせなければなりません」と指摘する。

 文部科学省などは、授業への集中力を高めようと、2006年から、「早寝早起き朝ごはん」を提唱し、家庭にも働きかけている。行動に移すための具体的なポイントは何だろうか。

 保育関係者や小児科医らでつくる「子どもの早起きをすすめる会」の発起人で、南和歌山医療センター小児科医の星野恭子さんは「まずは早起きから。思い切って普段より1時間ほど早く子どもを起こして、それを1週間続けると、次第にリズムができる。さらに起床や就寝の時間を記録すれば、行動を振り返りやすい」と話す。

 また、仕事で帰宅が遅い親も多く、寝かせる時間も遅くなりがちだ。「難しいとは思うけれど、子どもと一緒に寝て、朝早く起きて家事をしたり、触れ合ったりするなど、生活リズムを合わせるよう努めて。早寝早起きは子どもの健やかな成長につながるので、家族全員で協力して、身につけてほしい」と星野さんは話している。

◇  ◇  ◇  ◇

 ◆子どもに早寝早起きをさせるポイント(星野さんの話などを基に作成)

 〈1〉朝、カーテンを開けて日光を浴びさせる。体内時計をリセットする効果があるとされる

 〈2〉朝食にスープなど子どもが好きなメニューを作り「できたよ」と言って起こす

 〈3〉昼間たっぷり活動させる

 〈4〉夜遅い時間のテレビ番組を見たい場合は録画する

 〈5〉ゲームは「夜8時まで」などとルールを決める

 〈6〉寝室を暗くする

 〈7〉絵本の読み聞かせや子守歌、おやすみのあいさつなど「入眠儀式」を設けるのも効果的

 〈8〉安心して眠れる環境が大切なので、小学生でも添い寝していい

2011年2月25日  読売新聞)


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