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東電幹部、「福島に希望は」の問いに絶句

 「福島に希望はあるのか」との問いに、東京電力の小森明生常務は言葉を失った。小森常務は18日、原発事故後初めて東電幹部として福島県を訪問。「大変な心配と迷惑を掛けたことをおわびします」と謝罪。会見後、感情を抑えきれずに号泣した。

 県の災害対策本部が置かれた福島県自治会館で開いた記者会見。質問は約10万人の避難民や風評被害への補償問題に集中した。

 福島第1原発前所長だった小森常務は「安全な状態に戻すことに全力を挙げたい」と繰り返すだけだったが、度重なる追及に10秒以上沈黙。目に涙をためながら「私も住んだことがある。住民の皆さまの顔を思い浮かべると本当に申し訳ない。補償は国とも相談し、考えてまいりたい」と声を絞り出した。

 「福島に希望はあるのか」との問い掛けに、沈黙の後「県民におわび申し上げるとしか言えない。イエスかノーかということは極めて答えにくい。気持ちとしては全力で…」と答えるのがやっとだった。

 会見場と同じフロアにいた佐藤雄平知事との面会は設定されなかった。会見を終えると、小森常務は「うー」とうなり声を上げながら号泣。東電社員に抱きかかえられながら会場を後にした。(共同)

 [2011年3月18日22時35分]

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福島第1原発

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