アナログレコードのカッティング作業を見学させてもらった。 薄暗い工房の中で、まだ溝のないまっさらなレコード盤に、先ほど完成したマスターテープの音が、いま刻まれていく。 日ごろ、ほとんどすべての音をコンピュータ上のデータファイルとして扱っている中、こうやって目に見える形で時間をかけて音が刻まれていく様子をみるのはとても新鮮だ。 なにか、本来目には見えない音楽が目の前でどんどん実体化していくような、ふしぎな魔法を見ているような感覚とでもいおうか。 ともあれ、このようにして出来上がったアナログレコード盤ファイナルファンタジーXIのサウンドトラック。 CDとはまた一味違う味わいを楽しんでいただきたい。
水田直志
|