高松市発注工事の競売入札妨害事件に絡み、香川県警捜査2課が昨年12月上旬、競争入札妨害容疑で家宅捜索した建設業者(同市)から押収したパソコン用のUSBプロテクトキーを紛失していたことが25日、分かった。県警は製品を弁償した上で、監督責任を問い、現場責任者だった40代の男性課員を今月17日付で本部長注意処分とした。
県警捜査2課によると、USBプロテクトキーは、パソコン内の重要なソフトを稼働させる鍵の役割を果たす機器。昨年12月7日ごろ、業者の事務所などを家宅捜索した際、パソコンに接続した状態で押収したとみられる。
しかし、同月12日に押収品を返した際、建設業者側から指摘があり、紛失が判明。押収品の管理場所などを探したが、発見できなかった。捜査への影響はなかったとしている。弁償費用は31万5千円。
同事件では、市東部運動公園工事などの入札情報を業者に漏らしたなどとして、昨年12月上旬、市公園緑地課の課長補佐=今年1月に懲戒免職=と建設業者の当時の社長が逮捕、略式起訴され、いずれも罰金の略式命令を受けた。
県警捜査2課は「再発防止に努める」としている。