<今回の武将> 片倉小十郎
片倉小十郎は、誠のサムライである。主君の伊達政宗に忠義篤く仕え、政宗が君主としての道を外れそうになると、命を差し出してでも諫止する。仁吼義侠のふたつ名は、彼の人となりを見事に言い得ていると言えるだろう。小十郎なくして政宗なし。その実力に迫ってみよう。
◆神速の剣
小十郎の武器は1本の太刀のみ。まさしく正統派の武将である。そのひと振りが、まことに力強い。5人ほどの敵兵を、一撃で10mほどもぶっ飛ばす。ほかの武将も同様のことをやっているが、小十郎の場合は、刀1本でこれをやってのける点が光る。いったい、どれほど強烈な剣撃なのか。
10mという飛距離から計算すると、敵は最低でも時速25㎞で飛ばされたはずである。一見、大したことのないように見えるが、何十㎏もある人間をこのスピードで飛ばすとは、尋常なことではない。戦国時代の具足は25㎏に達したといわれるから、敵兵ひとりの重量は、体重・具足・武器をあわせて100㎏と考えていいだろう。5人で500㎏。これに対して刀の重さは1㎏ほどだ。つまり、刀は自分自身の500倍も重いものにぶつかって、ぶっ飛ばしているわけだ。
これを可能にするには、刀は敵兵が飛んでいった速度の500倍のスピードを持っていなければならない。敵兵が飛ぶ速度は時速25kmだったから、小十郎の剣速は時速1万2500㎞、マッハ10.2。ライフル弾の3倍を超える! 刀の重量はライフル弾の200倍。そのうえ速度が3倍強なら、小十郎の一撃は、ライフル弾2000発分の威力を持っていることになる。グレイトだぜ!
◆必殺、無月極殺
このように、平常時でもケタ外れに強い小十郎だが、彼にはさらに上の段階がある。それは「無月極殺」。怒りが頂点に達すると、戦いかたが猛々しくなり、剣速もアップするという。どれほど攻撃力は増すのだろうか。
必殺技:無月極殺(むげつごくさつ)
ゲームの画面では、刀のスピードは速すぎて測定できない。
『戦国BASARA3 宴 オフィシャルコンプリートガイド』
を見ると、通常の攻撃は1セット8撃のところ、極殺状態では12撃になるという。ここから、剣速は1.5倍にスピードアップすると考えていいのではないだろうか。その場合、同じ時間内に倒せる敵の人数は1.5倍となる。敵が飛ぶ距離は1.5×1.5で2.25倍。つまり、極殺の一撃を受けた敵は、5人まとめて22.5mも飛んでしまうのだ。ひとりだったら112.5m。現実に目の当たりにしたら、さぞ豪快な眺めでしょうなあ。
ところが小十郎が1秒間に消費するエネルギーは、1.5×1.5×1.5=3.4倍になってしまう。当然、疲労も3.4倍になるのだろう。やはり極殺状態は、ここぞというときに発動させるべき戦闘モードだということだ。
◆雷撃が飛ぶ
小十郎の固有技に、刀から電撃を飛ばす「鳴神」がある。なぜこのようなことが可能なのだろうか。
小十郎は、体に青い火花をまとうことがある。ここから、彼の体には静電気がたまっているのではないかと考えられる。われわれも冬場など、静電気に苦しめられる。これは、素材の違う衣服が擦れ合うのが原因だ。小十郎も、あまりに激しい動きのために、衣服が擦れ合って静電気が発生しそれを刀から放電するのではないだろうか。
だが、小十郎の場合、たまる静電気の量が、半端ではないようだ。空中で放電を起こすには、1mあたり50万ボルトの電圧が必要だ。冬、指とドアノブとの間に発生する電圧は1万ボルトほど。だから2cmぐらいの距離まで近づくとバチッとくる。ところが鳴神の電撃は、5mほども飛ぶ。すると電圧は250万ボルト!
木綿や麻など、古来からある衣料素材は、静電気を起こしにくい。また、汗など水分があっても静電気はたまりにくい。それでもなお小十郎が250万ボルトもの静電気を溜められるということは、彼が猛烈に激しく動きながらも、汗ひとつかかないことを物語っている。驚異の体力である。
神速の剣技、極殺、250万ボルトの放電能力。これらを備えた片倉小十郎が竜の右目を務める限り、奥州は安泰であろう。
必殺技:鳴神(なるかみ)
--------------------------------------------------------------------------------
■戦国BASARA HDコレクション
歴史ブームの火付け役となったバサラシリーズの原点がHD高画質となって美麗に甦る!
史実を参考に個性豊かに描かれた武将達と、簡単操作で強力な技をくり出し、幾千の敵を相手取り天下を目指して戦うという「豪快感」によって、スタイリッシュ英雄(HERO)アクションゲームの金字塔となった『戦国BASARA』シリーズ。初期3作品『戦国BASARA』、『戦国BASARA2』、『戦国BASARA2 英雄外伝(HEROES)』をHD高画質にし、1本にまとめて収録したPS3『戦国BASARA HDコレクション』が好評発売中!
■
公式サイト
■
シリーズ公式サイト
(C)CAPCOM CO., LTD. 2012 ALL RIGHTS RESERVED.