モーニング娘。:モーニング娘。『9期&10期が見据える“16年目”のモー娘。いま掴み取りたい“チャンス”とは?』


 誕生15周年、シングル50枚目到達、11期メンバーの加入と、今年は話題の絶えないモーニング娘。が、新曲「ワクテカ Take a chance」をリリース。現在進行形のグループとしての面白さ、充実ぶりを味わえる1曲だ。今、彼女たちのなかで何が起きているのか?9期と10期からメンバー4人に聞く。


個性豊かな面々だから、どんな曲でもハマる

――大ざっぱに言って、今回の「ワクテカ Take a chance」みたいなカッコイイ系の曲と「ピョコピョコ ウルトラ」(48thシングル)みたいな可愛い系と、どっちが馴染むとかありますか? 【石田亜佑美】 どちらかというと、カッコイイ曲のほうが好きです。キーが高くてガッと歌えるほうが、歌っていて気持ちが良くて。高いなら高い音程で思い切り声を出したいんですよね(笑)。「ワクテカ〜」もそっち系だから、いいなと思いました。
【譜久村聖】 私はどっちも好きです。というか、曲の世界観に合わせて歌ったり踊ったり表情を作るので、「今回はこういうのが来たな。じゃあ、こういうふうに考えよう」って感じ。
【工藤遥】 私も、どっちが好きとかはないです。「ピョコピョコ〜」は素直に楽しくて、「ワクテカ〜」はやり甲斐があって。ただ、今回のアルバム『13カラフルキャラクター』(9月12日発売)の田中(れいな)さんのソロ曲「涙一滴」とかは、田中さんが歌う分にはすごくいいと思うんですけど、私には絶対歌えません(笑)。

――「涙一滴」は切ない恋愛の歌だから、12歳の工藤さんには難しいかも? 【鞘師里保】 でも、どんな曲も自分なりにいろいろ考えれば、どんどん到達点みたいなものが見えてきます。いろんな曲調を歌えるのは、モーニング娘。ならではかな。いろんなタイプのメンバーがいるから、可愛い曲でもカッコイイ曲でもしっとりした曲でも、しっかりハマって、どんな曲も楽しくやれます。

――「ワクテカ〜」でも、歌の女性像を掘り下げました? 【鞘師】 好きな人を振り向かせるために、自分から「行くぞ!」っていう、すごく強い女の人だと思いました。自分ではそんなの考えたことないから、そこは妄想みたいなところに持っていくんですけど(笑)、振り向かせる勢いで歌いました。
【工藤】 私もイメージ的には、可愛いよりカッコイイ女の人だと思いましたけど、歌詞は大体いつも私には難しくて。頭のなかの想像力にも限界があるし、たぶん譜久村さんや飯窪(春菜)ちゃんより、限界が来るのが早いです(笑)。意味の分からないところもいっぱい。でも、そこは自分なりに。
【譜久村】 前回の「One・Two・Three」と曲調は似ていますけど、あっちは健気な女の子、こっちは強気な女の子。違いを見せないと同じように聞こえちゃうので。訴える感じの言い方で、表情はツンとした笑顔とかが合う曲かなと思いました。
【石田】 2番の<はしゃいだりしたいのに 少し冷めたようなフリしてるだけ>で、自分を表に出せない人なんだなと。私は勢いで行っちゃうタイプだから、これを歌う時は自分を抑えて、おとなしさを演じました。でも、サビでは<本気で恋してみろ>とか命令口調で強気になるので、そこはいつもの負けず嫌いな自分を少し出しました。

――石田さんの負けず嫌いって、どんな時に発揮されます? 【譜久村】 9期、10期は、ほかのメンバーも相当な負けず嫌いですけど、亜佑美ちゃんはしょうもないことでも負けず嫌いなんですよ(笑)。たとえば、お弁当を一番早く食べるとか、そういう感じのことでも負けず嫌いだし、ダンスとか大事なことでも負けず嫌いです。
【工藤】 しょうもないことなら、私のほうが負けず嫌いかも(笑)。学校から帰る時、赤信号で自分と車が止まっていると、青になったら「(私の方が)先に横断歩道を渡る!」って、勝手に車と競ったりしてます(笑)。
【石田】 それ、私もやる(笑)。バスに抜かされないように先に走って、心の中で勝手に「次の信号まで勝負だ!」と(笑)。
【鞘師】 私も昔、下校する時に同じ地域の子たちで一列に並んで帰る習慣があって、教室で「さようなら」を言ったら、廊下にダーッと出て、一番前に並ぶのを競っていました(笑)。「さようなら」の時点で、廊下の方に足を伸ばしていて(笑)。
【譜久村】 私も道を歩いていて小学生に抜かされたら、早歩きして抜き返します(笑)。

いまメンバーが狙う“チャンス”って?

――そんなみなさんは、いまどんなチャンスを狙ってますか? 【譜久村】 私ひとりの企画をやりたいです。今までは、周りに合わせる性格でひとりで行動するのが怖かったのが、同期や10期のみんながガツガツしているせいか(笑)、前へ出られるようになって。えりぽん(生田衣梨奈)がひとりでイベントとかしてるのが、羨ましくなったんです。もし自分だったらどこかで『ハロー!プロジェクト』の曲の解説コーナーをやりたいです。ハロプロ愛を発揮したい(笑)。
【鞘師】 私はサイダーのCMに出たい!サイダーが本気で大好きなんですよ。それをモーニング娘。に入ってから、ずーっと言い続けていて。CMに出ている方が代わると、「ちょっと!私じゃないの?」と思います(笑)。毎回、素晴らしい女優さんとかが出ているから、誰でも納得かもしれませんけど、私は悔しいんです(笑)!もちろん、今の時点で私が出られないのも分かるから、CMでなくても宣伝大使でも何でも、ちょっとでもサイダーに関わる仕事をしたいです。
【工藤】 私は10期でバスツアーをやりたくて。9期さんのをDVDで観させてもらったら、すっごい楽しそうだったので。
【鞘師】 楽しかったよ。
【工藤】 ファンの方の前でほうとうを作っていたり。ハワイでファンクラブツアーをやった時も、“ドッヂビー”(円盤を投げるスポーツ)をしたり、面白かったから。
【石田】 10期は1周年記念イベントをやらせてもらうので、そこでまずファンの方に「11期に流れないでください」と正直に伝えるチャンス(笑)。そのためには自分自身がパワーアップするのはもちろん、イベントで面白いことを言えるようにがんばります(笑)!
【工藤】 でも、だーいし(石田)はいつもスベるんですよ(笑)。
【石田】 そう。すっごいスベります(笑)。
【工藤】 飯窪ちゃんがフォローしないと、成り立たない(笑)。
【石田】 「これはイケるぞ!!」と思って言ったら、シーン……となったり(笑)。
【工藤】 「面白いことを言います」みたいなドヤ顔で言うと、シーン……と(笑)。
【石田】 最近、その顔がダメなんだと気づきました(笑)。「言うゾ!」と構えて言うから、みなさん「えっ!?」となっちゃうんですよね。今度のイベントでは、自然に言えるようになれたら。

――逆に、ほかのメンバーからファンを奪ってやろうとは(笑)? 【石田】 そのイベントでも、「同期のファンの方も自分のことを好きにさせるぞ!」くらいの勢いで行かないとダメだと思ってます(笑)。
【工藤】 やめてくれー(笑)!
【鞘師】 実際、何気にそういうことが起きています(笑)。いつの間にか、私のファンだった方の服の色が田中さんのイメージカラーに変わっていて……。
【石田】 コンサートでも意外と見えるから、ショックですよね。
【工藤】 私がモーニング娘。に入った時から、いろんなイベントに来てくださって「名前を覚えてね」と言ってくれていたファンの方が、「One・Two・Three」の握手会の時、あれ?今までオレンジを着てくれてたのに……っていうこととか(笑)。
【鞘師】 正直に言ってくださる方もいます。「まぁちゃん(佐藤優樹)に推し変するね」、「分かりました……」っていう(笑)。私は楽しさを表に出せないんですよ。楽しいと思っていても、はしゃいだりできなくて。ちゃんと自分の素を見せていかないと。
【譜久村】 でもファンの方には、「メンバーで争うんじゃなくて、もっとほかのアイドルからファンを獲ってきて」と言われましたけど(笑)。

(文:斉藤貴志)

RELEASE

CD購入(Amazon) CD購入(HMV) ワクテカ Take a chance
通常盤

モーニング娘。
2012/10/10[CDシングル]
価格:\1,050(税込)
品番:EPCE-5914

PROFILE

モーニング娘。(モーニングムスメ)
 道重さゆみ田中れいな譜久村聖生田衣梨奈鞘師里保鈴木香音飯窪春菜石田亜佑美佐藤優樹工藤遥によるアイドルユニット。 1997年、テレビ東京系オーディション番組『ASAYAN』の企画から誕生した5人組としてデビュー。その後、卒業と加入を繰り返し現在のメンバーに至る。「LOVEマシーン」「ハッピーサマーウェディング」「恋愛レボリューション21」など、数多くのヒット曲とさまざまなユニットを生み出す。

2011年1月2日、譜久村聖、生田衣梨奈、鞘師里保、鈴木香音が第9期メンバーに決定。
2011年4月6日、シングル「まじですかスカ!」をリリース。
2011年9月14日、シングル「この地球の平和を本気で願ってるんだよ!」をリリース。
2011年9月29日、『モーニング娘。コンサートツアー2011秋 愛 BELIEVE 〜高橋愛 卒業記念スペシャル〜』にて、飯窪春菜、石田亜佑美、佐藤優樹、工藤遥の4名が新メンバーとして初お披露目。翌日、同公演をもって6代目リーダー・高橋愛がグループを卒業。
2012年1月25日、シングル「ピョコピョコ ウルトラ」をリリース。
2012年4月11日、シングル「恋愛ハンター」をリリース。
2012年5月18日、『モーニング娘。コンサートツアー2012春 〜ウルトラスマート〜』最終公演をもって、7代目リーダー・新垣里沙光井愛佳がグループを卒業。8代目リーダーに道重さゆみが就任する。
2012年7月4日、50thシングル「One・Two・Three/The 摩天楼ショー」をリリース。
2012年9月12日、アルバム『13カラフルキャラクター』をリリース。
2012年9月14日、グループ結成15周年を迎える。『スッピン歌姫』オーディションを経て、11期メンバーに小田さくらが加入。
2012年10月10日、シングル「ワクテカ Take a chance」をリリース。

モーニング娘。  モーニング娘。

BACK NUMBER


★シングル「One・Two・Three/The 摩天楼ショー」インタビュー
『道重率いる“新生モー娘。”が目指す道とは?』(12/07/02)

★シングル「ピョコピョコ ウルトラ」インタビュー
『新メンバーが語る!先輩の印象・今後の野望!』(12/01/23)

★『コンサートツアー2011秋』ライブレポート
『「私の宝物」笑顔と涙の高橋愛卒業ライブ』(11/10/11)

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