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検証 民主党政権3年(下)政治主導

2012/11/26 09:57

4車線化が二転三転した高松自動車道=香川県東かがわ市(資料)
4車線化が二転三転した高松自動車道=香川県東かがわ市(資料)

 2009年10月、香川県土木部の幹部は情報不足にいら立ちを隠せなかった。「国からの連絡は何もない。マスコミの報道だけ」。

 渦中の事業は高松自動車道・高松東―鳴門間の4車線化。自公政権下の09年4月に実施が決まったが、政権交代後の同10月、補正予算の執行見直しで「凍結」されたのだ。この時、県は地方負担分を計上した補正予算を議決済みだった。

 その後、10年4月に高速道路料金の割引原資を転用して整備する方針が示されたが、関連法案は廃案に。地元国会議員や自治体、関係団体は要望を繰り返し、12年4月、ようやく事業着手の運びとなった。最初の実施決定から丸3年。この間、民主党政権の国土交通大臣は4人を数えた。

 「4車線化は東讃の重要事案。地域を元気にするには交通インフラの整備が不可欠だ」とは東かがわ市商工会の黒田俊英会長。3年間の曲折を振り返り、「重要な事業を政争の具にして地域を揺さぶるのはやめてほしい。今回こそ『ほんまもん』と信じたい」。

◆    ◆

 民主党は自公政権を「官僚主導」と切り捨て、「脱官僚・政治主導」や「政策決定の一元化」を政権運営の柱に据えた。だが、政策立案や調整から官僚を遠ざけた手法には、疑問の声が出ている。

 「政治主導という理念はいいが、とらえ方を間違った。受け身になった官僚が本来の情報分析・発信力や関係者との調整能力を発揮できなかった」と指摘するのは、総務省出身の大西秀人高松市長。地元との調整不足などを背景に混乱を招いた「脱ダム」などを挙げ、「意気込み先行の粗っぽい手法に感じた。官僚機構はうまく活用するべきで、排除するのは資源の無駄遣い」と苦言を呈する。

 「国の担当者に電話しても、『詳しいことは大臣しか分からない』と返される」。この3年間、県内の行政関係者からこんな愚痴を聞くこともあった。

 その大臣も頻繁に代わり、政策の継続性や専門性に疑問符がつく。鳩山内閣から現在の野田第3次改造内閣までの3年間で、大臣になったのは計68人に上る。自民党の安倍、福田、麻生政権の3年間でも57人で、その多さが際立つ。

 民主党政権下の国土交通大臣は現在5人目、拉致問題担当大臣は臨時代理を含めると9人目となる。拉致家族被害者は「問題を重視していない表れだ」と不信の声を上げた。

◆    ◆

 歴史的な政権交代劇から3年余。有権者には、民主党政権の姿はどのように映っているのだろうか。

 香川大法学部の堤英敬准教授(政治過程論)は「政権とは本来、もっと長いスパンで考えるべきだが、民主党政権は政策的な根っこの部分、目指す国家像が不鮮明だった。離党者が相次いだのも、理念や政策の共有が弱かったからではないか」と総括する。

 「前回のマニフェストは100点満点で30点程度。大風呂敷ではなく、実務的な手堅い公約をつくり、これからも改革を進める」。党政調副会長を務める小川淳也氏の自己評価だ。

 民主・自民の与野党対決に第三極などがからみ、あらためて政権の枠組みを選択する投票日まで残り3週間。民主党政権への審判はもとより、TPP(環太平洋連携協定)や原発政策なども重要な争点だ。民意の行方に注目が集まる。

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