テーマ「歓迎会の後でもOK! 深夜まで営業している店」
煮干しのいい香り。飲んだ後に食べたくなる匂いです
地下や、路地裏にある名店を見つけて、ご紹介できるのは評論家として嬉しいことです。それで皆さんが足を運んでくれて「おいしい!」の感想が聞けると評論家冥利に尽きます!
今回もまた見つけてしまいました! 地下への階段を下りると麺屋しみるはあります。
粋な暖簾のかかった落ち着いた店構え。店内も落とし気味な照明など大人の雰囲気が漂っています。ん~なかなかディープな立地ですね。
煮干の和風だしの味が好きだというご主人が作るラーメン。オープン当初はかつお節系ラーメンだけだったのですが、ご主人がかねてから作りたかった煮干ラーメンも仲間入りしました。煮干ラーメン、極煮干ラーメン、鬼煮干ラーメンと3種類の濃度が味わえます。初心者の方にはまず煮干ラーメンがおすすめ!追い煮干(あとから追加する煮干スープ)の割合で濃淡をつけているそう。
こちらのエグミや苦味ではなく九十九里産煮干の旨みの部分をフューチャーしたスープは9割煮干なのにとてもスッキリとした印象!あとの1割の宗田かつをやサバ節が飲みやすさを下支えしてくれるんですね。全体的にマイルドな印象です。
麺は自家製麺。店内の製麺室で作っています。
平打ちの麺は、箸で持ち上げやすく、だれにくく、表面が滑らかなのが特徴。つけ麺と鰹ラーメンの麺には全粒粉が練りこまれているのですが、煮干ラーメンの麺にはあえて全粒粉を使っていません。これはスープの香りを楽しんで欲しいというお店の工夫。
煮干醤油のラーメンに平打ちをあわせるのは珍しいので新鮮な感覚でした。
まるで小料理屋さんのような落ち着いた店内では、もちろんお酒を楽しむことも可能です。おすすめは手づくり餃子(330円)やなんこつ塩煮込み(380円)など。ドリンクにはラーメン店には珍しく電気ブランがあります。
化学調味料を使わない優しい煮干スープが店名の通り、身体にじんわりと「しみる」ラーメンでした。知らないと通りすぎてしまうかもしれないけれど一度行ったら通ってしまう、そんなお店でした。
- お店で製麺している。煮干しラーメン用は平麺
- 鰹は全粒の細麺、煮干しは平麺、つけ麺は全粒の中太麺と、スープによって麺が変わる
- まるでバーのよなカウンター。お酒のあとはもちろんラーメンで〆る
- お味噌汁のように魚類の出汁はしみるな~