真骨頂発揮の、温かみのあるメロディアスなミディアム・ナンバー。美咲(中山美穂)と康(豊川悦司)の不器用な恋を優しく盛り上げた。ドラマの世界観を壊さない草野マサムネのボーカルが主題歌にハマることを証明する、同部門3度目の栄冠に。
第21回「魔女の条件」('99年 TBS系)の主題歌「First Love」に続き、宇多田にとっての2度目のドラマ主題歌で再受賞。楽曲自体のもつパワーが抜群なうえ、アップテンポなのに哀感漂うボーカルで、毎回、見終わった後の余韻をかみしめさせた。
冬の名バラード新登場!の感を抱かせたメロディアスなナンバー。高い歌唱力をもつMISIAが、初めてのドラマ主題歌に挑戦し、栄冠をゲットした。歌詞も恋愛ドラマにピッタリで、少しずつ変化していく桜子(松嶋菜々子)の心を甘く盛り上げた。
これぞ夏!といったアップテンポな曲調に、思わず恋をしたくなるような歌詞が、夏クール&恋愛ドラマという要素にピタリとハマった。タイトルバックとの相性も非常によく、視聴者の夏気分を盛り上げ、ドラマへの期待感もあおった。
清春のボーカルが前面に押し出されたクールでメロディアスなナンバー。乾いたサウンドが池袋に生きる若者たちの姿とダブり、独特の哀感を醸し出していた。ドラマのスピード感ともマッチし、審査員、TV記者の2層からの支持を受けた。
B'zは意外にもこれが初受賞。柊二(木村拓哉)の思いをつづったような歌詞に、彼ららしいダイナミックでスケール感あるサウンドが、ドラマの世界へとグイグイ引きこんだ。タイトルバックにもうまくマッチした。
どこか懐かしくせつないメロディーとフランス語の美しい語感が、ドラマの“美しい”世界観にみごとにマッチした。海外の楽曲の受賞は第7回「未成年」('95年 TBS系)のカーペンターズ「TOP OF THE WORLD」以来の快挙。
サビの歌詞とメロディーが印象的なナンバー。アップテンポながらもどこかせつない曲調は、俊平と桃子の心がすれ違ってしまいそうになるシーンなどで特に効果的で、2人の危うく、そして純情な恋をよりドラマチックに盛り上げた。
この年彗星のように現れた彼女が600万枚超をセールス(当時)したアルバム「First Love」からシングルカットしたスローバラード。彼女の震えるようなハスキーボイスが美しいメロディーに乗って感動的なシーンをさらに盛り上げた。
アコースティック・サウンドで聴かせるミディアム・ナンバーで、ドリカムにとって久々のリリースとなったシングル。せつない歌詞や曲調は、主人公の進藤(江口洋介)や楓(松嶋菜々子)の胸の内を代わりに伝えているようで心に響いた。
物語の展開を聞いてからつくったという竹内のナンバーはさすがに番組にピタリとマッチ。歌詞の絶妙さだけでなく、山下達郎のコーラスから始まるメロディアスな曲調からは、「眠れる森」から連想されるやすらぎすらも伝わってくる。
RYUICHIの熱唱がドラマチックなバラード。曲調も、究極の恋愛を歌った歌詞も、啓吾(金城武)と真生(深田恭子)が必死に生きながら愛し合う姿にシンクロし、描かれるせつない心情を盛り上げた。劇中歌「In the sky」「きらら」も好評。
このドラマのために書き下ろされた曲は、マイラバらしいひねりの効いたバラード。サビに向かって高揚していくAKKOのせつないボーカルが壮大なメロディーと合体して、劇中の恋愛のドラマチックな展開を期待させてベストマッチ!
テンポのいいギターサウンドに乗せた「さすらおう」という本気の歌声はまさにロックで、この曲が悩める20歳の背中を「それでいいのだ」とひと押し。ひょうひょうとした独自の世界観とマイペースな少年ぶりがドラマとさわやかにマッチ。
ささやくような導入部分から、「あなたと死ねたら」と歌い上げるサビまで、ドラマチックに展開するシリアス・ナンバー。スピードを増して盛り上がる後半の高音ボイスが、追いつめられた人間の熱情を代弁しているかのようで心に迫った。
「ラブ・ストーリーは突然に」('91年)を彷彿とさせるハマリ主題歌。直球のラブソングが、中居正広&常盤貴子の美しい恋物語のせつなさを倍増させた。クライマックスでイントロが流れるたび、条件反射的に涙を流した女性ファン多し。さすがです。
フミヤがスケールの大きいバラードで勝利。ファルセットを多用した難曲をさすがの歌唱力で表現、聴く者の胸に迫る名曲に。出だしのオルガンふうの音色や透明で力強い歌声が、大人の恋愛を美しく包み込んだ。
いかにもスピッツらしい優しさにあふれた、アコースティックなほのぼのナンバー。サチコ(小泉今日子)親子が土手でたわむれるタイトルバックにも、人情味あふれるストーリーのシメにも、しっくりハマって涙を誘った。楽曲のよさの勝利。
布袋寅泰プロデュースのメロディアスなバラード。女性の自立心と恋愛観をうたった詞は、まっすぐに生きるドク(香取慎吾)と出会って変わっていく雪(安田成美)の生き様や心情にピッタリ。伸び伸びとした高音がせつなさを盛り上げた。
読者票で2位のスウィング・アウト・シスターを大きく離してかわした。本人が作詞を手がけた美しいバラード。ドラマのラストで流れて、ある種悲惨なストーリーを優しく、せつなく包み込んだ。のびやかな歌唱は「サスガ」のひと言。
英志(中井貴一)やその家族を極限まで追いつめるかのような、疾走感のあるサビから始まる。エキセントリックかつねっとりとしたボーカルは、不倫のドロドロにベスト・マッチ。ドラマをスリリングに盛り上げた。挿入歌もシャ乱Qが担当。
'94年4月発売のヒットシングル。素朴さを重視したサウンドと伸びやかな歌声、シンプルなメロディーが、淡く切ない青春群像劇にみごとにハマった。進路に悩む主人公たちの心情と重なる歌詞にも胸を締め付けられた。選曲の勝利!
審査員票ではほぼ満票状態だった「TOP OF THE WORLD」が、読者・TV記者票で1位の「俺たちに明日はある」を抑えた。「TOP OF THE WORLD」は'73年の大ヒット・チューン。穏やかで楽しげな曲調が未成年たちのピュアな姿を際立たせ、激しい物語の悲しさをより強調する効果を持った。
ドリカム、サザン、米米、中山美穂と大物アーチストが並んだ第6回。が、結果は読者、審査員、TV記者票すべてで大量の票を得たドリカムの圧勝。美しいメロディラインとせつない詞の相乗効果で、最強のラブ・バラードに仕上がった。
1~3位を受賞した3曲と、読者表1位の岡本真夜、5位の酒井法子が争う形に。パンチがある良質のポップ・ソングを書き下ろしたL⇔Rが、審査員、TV記者ともに1位となり頭ひとつ抜け出た。軽妙なタイトルバックとも好マッチ。
主題歌は初の福山の書き下ろし曲が、主題歌の常連・ユーミンを抑えて読者・審査員・TV記者すべてで1位に。ホーンや生ギター音の効いた疾走感ある曲調が、主人公・公介の“男のやるせなさ”にマッチした。100万枚を超える大ヒットに。
Mr.Childrenがドラマにハマリにハマった名曲で読者、TV記者票を獲得。桜井和寿の高音ボーカルは、青春の痛みと焦燥感をせつなく歌い、サビは圧倒的でさえある。クライマックスで流れるイントロのタイミングも特筆モノだった。
松任谷由実の“王道を行く青春ソング”が読者から圧倒的な支持を集め、ブッちぎりの受賞。ユーミンらしい繊細な詞とメロディでつづった、“二度とかなえられない恋の歌”が、ノスタルジックなドラマの世界観にみごとにハマった名曲!
番組のコンセプトを踏まえて書き下ろした中島みゆきの「空と君のあいだに」が、売り上げもナンバーワン(当時)で文句なしの受賞。ヒロイン・すずの孤独を包み込むような、力強いボーカルが、ドラマを実に効果的に盛り上げていた。
別冊ザテレビジョン「連ドラ10年史」ドラマアカデミー賞10年プレイバック
週刊ザテレビジョンの人気企画「ドラマアカデミー賞」が一冊の本に! 10年間の連ドラ1032作品の写真&解説もまとめた超保存版です
定価1000円(税込)