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【岐阜】薫田社長「新FC岐阜つくれる」
経営危機に直面していたサッカーJ2のFC岐阜で、再建への障害となっていた債務超過の解消にめどが立ったことが二十五日、明らかになった。元日本代表のラモス瑠偉さん(56)への監督就任にも道筋がついたが、一つの企業に大きく依存する今回の構図は、やむを得ないとはいえ危うさもはらむ。 「新しいFC岐阜がつくれる」 薫田大二郎社長(68)は、この日岐阜市内で開いた地元経済団体などとの意見交換会後、約三十人の報道陣を前にほっとした表情を見せた。今年二月にチームへ多額の寄付をしてくれた東京の金融業「Jトラスト」の藤沢信義社長(43)が、さらなる追加支援の前提として示していた、地元での債務超過解消にめどがついたからだ。 薫田社長は取材に、現在五億円ほどのチーム予算の規模を八〜十億円ほどに拡大して選手層などの強化を図り、将来的にJ1昇格を目指す構想を明かした。関係者によると、チームは来季に向けて元日本代表選手とも獲得交渉中。「これまでの概念にとらわれない選手獲得」(薫田社長)を進め、財政的な不足分は藤沢氏に補ってもらう考えだ。 これが実現すれば、Jトラスト側が拠出する資金が、地元財界が負担する総額を大幅に上回る可能性が高くなる。同社の関係者は支援に前向きな姿勢を示しているが、これにより、同社の経営状況や方針の変化にチームが左右されるリスクは高まる。 経営難が続いていたFC岐阜にとって、Jトラスト側の大規模援助はまさに天恵。ただ、これに甘んじるだけだとチームは第二の危機を招きかねない。薫田社長は「県内の企業をきめ細かく営業に回り、一枚でも看板を出してもらえるよう努力したい」と表情を引き締めた。 (斎藤雄介) ◆県民有志の会が支援求め嘆願書県内外のサポーター七十人でつくる「FC岐阜を応援する県民有志の会」の長尾栄伸(ひでのぶ)代表(39)が二十五日、岐阜市長良福光の長良川スポーツプラザで、県商工会議所連合会にチームへの継続的支援を求める嘆願書を提出した。 長尾代表は「サポーターの努力で入場者数を増やすことはできるが、広告を増やすのは難しい。岐阜のチームに愛着を持って、今後も支えて」と訴えた。 (松野穂波) PR情報
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