【動画】国立文楽劇場で開場30周年記念行事=遠藤真梨撮影

 大阪発祥の伝統芸能・人形浄瑠璃文楽を中心に上方芸能を上演してきた国立文楽劇場(大阪市中央区)が開場30周年を迎え、27日、「記念のつどい」が同劇場で開かれた。

 この日は招待客ら約700人が出席。劇場を運営する日本芸術文化振興会の茂木七左衛門理事長は「近年、文楽を取り巻く環境は大きく変化しているが、後世に伝えていく使命を果たすには、若い世代に見てもらうことが何よりも必要」とあいさつした。新しい緞帳(どんちょう)3張りも紹介された。

 最後は新年などめでたい時に上演される「寿式三番叟(ことぶきしきさんばそう)」を披露。4月の大阪、5月の東京各公演での引退を表明している人間国宝の竹本住大夫さん(89)らが出演し、30周年を祝った。

 文楽劇場は1984年3月に開場。2014年度の大阪市の文楽協会への補助金額は劇場の入場者数で増減される方針だ。(向井大輔)