産業用ロボット大手の安川電機は、温度や光を制御して野菜を計画的に生産する「植物工場」で、種まきから出荷までほぼすべての工程を自動化するシステムを開発する。人件費などのコスト高を解消し、野菜の販売価格が下がれば、普及に弾みがつくとみている。

 年内に専用の研究施設をつくる方針を固めた。2016年にシステムを丸ごと企業向けに販売する予定。1年を通して安定的に野菜を仕入れたい外食やコンビニを念頭に、植物工場の需要は大きいとみている。

 研究施設では、リーフレタスやサラダ菜などの種をロボットが1日1千個まき、LED照明をあてて育てる。成長度合いをセンサーで識別して自動で収穫、包装、出荷する。研究施設の場所は、本社がある福岡県内を軸に検討している。