御嶽山噴火:頭部や首に噴石、即死20人…検視の医師

毎日新聞 2014年10月10日 07時31分(最終更新 10月10日 08時37分)

大型ヘリコプターで御嶽山山頂へ向かうも、天候不良のためふもとの松原スポーツ公園に設けられた臨時ヘリポートへ降りてきた自衛隊員=長野県王滝村で2014年10月9日、兵藤公治撮影
大型ヘリコプターで御嶽山山頂へ向かうも、天候不良のためふもとの松原スポーツ公園に設けられた臨時ヘリポートへ降りてきた自衛隊員=長野県王滝村で2014年10月9日、兵藤公治撮影

 御嶽山(長野・岐阜県境、3067メートル)の噴火で犠牲になった55人のうち、20人が頭部や首に噴石が当たって死亡したことが9日、検視に関わった医療関係者への取材で分かった。いずれも即死だったという。

 ◇撮影し逃げ遅れも

 この20人以外の死因は、34人が頭や胸など複数箇所に噴石が当たるなどした外傷性ショック死や多発外傷の疑いという。他の1人は気道熱傷だった。

 複数の医師が毎日新聞の取材に応じた。

 10人近くの検視を担当した医師によると、7〜8割の人が後頭部や背中に致命傷を負っており、噴石から遠ざかろうと逃げたり、地面に伏せたりしていたことをうかがわせる。小石が頭蓋骨(ずがいこつ)を貫通し、頭部に1円玉大の傷が残っていたケースもあった。医師は「たとえヘルメットをかぶっていても助からなかったと思う」と話す。

 この医師が検視した犠牲者のほぼ半数が噴火の写真を撮影していた。携帯電話を手に持ったまま亡くなっていた人もいた。噴火4分後の27日午前11時56分に撮影した記録が残るカメラもあった。噴火直後は自分たちが巻き込まれるとは思っていなかった可能性がある。医師は「写真を撮らず早く逃げていてくれれば」と残念がる。

 数人を検視した開業医は、頭部に激しい傷を負ったケースが多く、大半が即死状態だったとみられるという。転倒が原因とみられる傷が残っている人も多く、足場の悪い山肌を必死で逃げようとしたと推測される。【春増翔太、松本光樹、深津誠、木村敦彦】

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