佐賀新聞LiVE

MENU

今日の天気予報

博士論文で盗用疑惑、岡山大

学内調査委が再審査勧告

2014年06月18日 20時38分

 岡山大が2007年と10年に博士号を授与した元大学院生2人の博士論文に、他人の修士論文を盗用した疑いがあることが18日、大学関係者への取材で分かった。学内の予備調査委員会が、2人の論文を再審査するよう勧告した報告書をまとめ、大学側に提出した。

 岡山大は、勧告を受けたことを認めた上で「正式に調査しており、一切コメントできない」としている。

 大学関係者によると、2人の元大学院生は自然科学研究科と医歯薬学総合研究科にかつて在籍し、既に民間企業に就職している男性。2人の研究指導教員は医歯薬学総合研究科の元教授の男性で、現在は松山大薬学部の教授を務めている。

 内部告発を受けて調査を実施。報告書は、2人の博士論文が他人の修士論文の「一部と近似している」と記載。「他の論文の盗用の疑いがあるという指摘は、合理性がある」として再審査の必要があるとした。元教授についても「研究指導に問題があった可能性が推測され、何らかの調査が必要」としている。

 12年1月、別の大学院生の博士論文に不正の疑いが浮上したことをきっかけに、岡山大は過去の論文を調べ、翌2月に2人の盗用疑惑が発覚した。薬学部長の森山芳則大学院教授らが13年11月、告発書を提出。予備調査委員会が今年4月に報告書を森田潔学長に提出した。