ボンジュール!パリからの健康便り

フランス・パリ在住で医療通訳として活躍する古田深雪さんが、現地の健康事情、医療事情をわかりやすく説明します。

2015年8月12日

フランス人は裸族? ビーチでも寝室でも… 新着

 フランス人は、どんな姿で寝るのだろうか?
 全裸とは言わないまでも、それに近いと思う。パリに来て間もなくの頃、友人宅で子供がシャワーをすませパジャマを着るのを手伝ったことがある。下着が見当たらない。「あれっ? パンツは?」。そう聞くと、子供は「何それ?」といった顔でもどかしそうに何もつけずにパジャマを着てしまった。

2015年8月5日

恐ろしいタイガーモスキート、フランス国内を北上中

 週末を利用してパリから車で2時間ほどの北ブルゴーニュへ出かけた。気温は30℃以上の真夏日で緑がまぶしい。しかし、楽しい気分もつかの間、うっかり、数か所も蚊に刺されてしまった。
 タイガーモスキート(ヒトスジシマカ)は、デング熱やチクングニア熱、西ナイル熱などの感染症を媒介する蚊として注意が必要とされている。白黒模様が特徴で、日本ではヤブ蚊としておなじみだが、ヨーロッパでも2004年以降、イタリアを経由して生息域を広げており、フランス国内を北上しつつある。現在、地中海沿岸の20県ほどが注意が必要なレッドゾーンとなっている。

2015年7月29日

猛暑で?パリがネズミだらけ 白昼堂々と人の近くを

 パリはネズミが多い。私はパリに来るまで、野生というか路上を走るネズミもメトロの中を走るネズミも、ましてやカフェやパン屋の中を走るネズミも見たことがなかった。
 パリにきて初めて路上をネズミが走っているのを見て、とても驚いてしまった。そして次にカフェ。友人とカフェでおしゃべりをしていると、ふと黒い塊が動いた。何だろうと思って見ると、真っ黒に汚れた小さなネズミがテーブルの下のパンくずを食べているところだった。思わず両足を浮かせてしまった。

2015年7月22日

「幸せホルモン」が出る…仏流あいさつの癒し効果

 国によって、あいさつの仕方や習慣は異なる。相手の体に触れることなく、お辞儀をするのが日本のあいさつであり、フランスに来るまで、こんなにも日常的に人の体に触れることはなかった。
 フランスのあいさつは、握手または頬にキスをするあのスタイルだ。普通、頬にキスをするあいさつは左右1回ずつの計2回が一般的なようだが、地方によって回数が異なる。ちなみにパリでは4回、南仏では3回だそうだ。

2015年7月15日

更年期障害、ハーブ使った植物療法が注目

 現在フランスでは約1100万人の女性が更年期障害の症状に悩まされているという。フランスでは更年期障害が始まるのは50歳前後で、40〜44歳が約7%、50歳〜54歳が約80%といわれている。日本人の方がフランス人より更年期に入る年齢が若いと聞いたことがあるが、ほとんど同じのようだ。
 更年期障害は、女性ホルモンであるエストロゲンの減少によりホルモンバランスが崩れ、ホットフラッシュ(突然ののぼせ、発汗)、睡眠障害、肥満、抜け毛、食欲不振、精神不安、うつ、イライラなど様々な症状を引き起こす。症状が約10年にわたって続く場合もある。「もしかしたら、これが更年期障害の症状かしら?」。そう思っただけで気分がめいる人もいるらしい。

2015年7月8日

40度超す猛暑!フランス全土が悲鳴

 先週からの猛暑にフランス全土が悲鳴をあげている。40度を超す日もあり、冷房が完備されていない家屋が多いため、熱中症になる人が増えている。全国で約1万5千人が亡くなった2003年の猛暑を思い出す。猛暑に慣れていないフランス人は脱水症状を起こしやすく、特にひとり暮らしの高齢者に被害が相次いだ。
 フランス厚生省は2003年の被害を教訓に、早くから予防と対策を呼びかけている。新聞やインターネットなどでも猛暑対策の記事が目立つ。熱波から身を守るために、1日の数時間を冷房が利いているデパートや映画館などで体を休めることを勧めている。またスプレーなどで皮膚に水を吹きかけることなども効果があるという。

2015年7月1日

夏目前「間に合わない!」…ダイエットに励むパリジェンヌ

 今年も恒例のダイエットの季節がやって来た。キオスクに並ぶ雑誌の見出しは「3週間でワンサイズダウン」とか「ビキニまであと○○キロ」といったものが目立つようになる。たしかに、街を見ればすでに夏の出(い)で立ちの女性たちはまだまだ「準備不足」感があるのは否めない。かくいう私も、である。
 人口統計学研究所の調査によると、ヨーロッパの約45%の人々が自分の体重を不満に思っているそうだ。フランス人の場合、アンケートの結果、女性では10人に7人、男性では10人に2人が減量を望んでいるという。

2015年6月24日

太陽がいっぱい…パリ市内で楽しむバカンス、リスクもいっぱい

 フランスでも天気予報に関連して、大気汚染予報、花粉予報、そして紫外線予報など様々な予報が行われている。春先はもっぱら花粉予報への関心が高い。私は毎朝、出勤前に大気汚染予報を見るのが日課となっている。
 最近は季節柄、日焼け予防のための紫外線注意報がよく出される。日がな一日、テラスや公園で日焼けを楽しんでいる太陽大好きのフランス人にとって、この注意報の効果がどれだけあるのか分からないが、厚生省は日焼けのリスクについて注意を呼びかけている。

2015年6月17日

離婚も再婚も多いフランス…複雑化する親子関係

 フランスの離婚率は約4人に1人。そしてパリでは2人に1人が離婚する。離婚率も高いが、一方で再婚する人が多いのも事実だ。
 結婚せずに、事実婚としてカップルとその子供たちが同じ屋根の下で暮らすことはあるのだが、実際には、税金の問題やカップルのどちらかが亡くなった場合の相続の問題などもあり、近年では「パックス」という結婚とほとんど同等の法的権利を持てる契約を交わす人が増えている。パックスは離婚と違い、どちらかが「解消する」と宣言すれば、簡単に契約を解消できる。1999年に成立したパックスは当初、ゲイのカップルが半数を占めていたが、現在では90%以上が男女のカップルとなっている。

2015年6月10日

甘い物好きなフランス人、食事と運動で糖尿病予防

 フランスには糖尿病患者が約400万人以上いるといわれている。そのうちの約7万人は自分が糖尿病とは気づいていない。フランスの糖尿病連盟は、自治体に糖尿病のリスクアセスメントテストの実施を推奨しており、糖尿病予防週間の間、パリのバスチーユ広場などで無料検査を行った。
 糖尿病は1型と2型があり、1型は主に成人前に発症する。2型は成人後に発症することが多いが、知らずに発症しており、発見が遅れやすい。糖尿病は合併症を発症するリスクが高く、早期発見と治療、予防を呼びかけている。

最新のエントリ
その他ブログ
  • 虹色百話~性的マイノリティーへの招待

    性的マイノリティーの老後問題に取り組むNPO法人の事務局長で、行政書士、ライターでもある著者が、性的マイノリティー(いわゆるLGBT等)にかかわるさまざまなテーマを、一生活者のゲイの視点からとらえ、語ります。

  • 性とパートナーシップ

    セックスレスや誰かとかけがえのない関係を築く「パートナーシップ」について、読者の皆さんと考えます。

  • 編集長インタビュー

    ヨミドクター編集長の岩永直子が、今、どうしても会いたい人にインタビューし、命や医療について考えます。

  • 予防医学研究者・石川善樹の『続けたくなる健康法』

    各国の健康づくりに関する研究や行動科学が専門の石川善樹さんが、健康づくり の具体的な取り組み方や、楽しく続けるコツなどを分かりやすく紹介します。

  • ボンジュール!パリからの健康便り

    フランス・パリ在住で医療通訳として活躍する古田深雪さんが、現地の健康事情、病院事情をわかりやすく紹介します。

  • いのちに優しく いまづ医師の漢方ブログ

    漢方医学はいま、がん治療など最先端の医療現場でも活用されています。外科医でありながら、現在は漢方クリニックの院長も務める今津嘉宏さんが、漢方の科学的背景や、どんな薬がどのように使われているのか、わかりやすく解説します。

  • オトコのコト 医師・小堀善友ブログ

    男だってカラダのコト、ココロのコト、たくさん悩んでいます。性の悩みから様々な健康問題まで、オトコのコトに正面から向き合う青年医師のブログです。

  • 宋美玄のママライフ実況中継

    産婦人科医として第一線で活躍する宋美玄さんが、初めての妊娠・出産体験で見えてきたことを報告します。

  • 日野原重明の100歳からの人生

    2011年に100歳を迎えた、聖路加国際病院名誉院長の日野原さんが長寿の秘訣について語ります。

  • 医療部発

    連載記事の反響や紙面に書ききれなかった思いを医療部の記者がつづります。

プロフィル
写真
古田深雪(ふるた みゆき)
 
1992年に渡仏し、97年から医療通訳としてフランスの病院に勤務。
 
詳しいプロフィルはこちら
最新エントリ
最新コメント
カレンダー
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
バックナンバー
本文ここまで
このサイトの使い方

ニュースなどはどなたでもご覧になれますが、医療大全や病院の実力、会員限定 マークのついたコーナーは有料会員対象です。

読売デジタルサービス

読売新聞では、ヨミドクターに加え、様々なデジタルサービスを用意しています。ご利用には読売IDが必要です。

頼れる病院検索

大学病院や、地域の診療所、人間ドックや婦人科検診など。あなたの街の頼れる病院や関連情報の特集を調べられます。

プレゼント&アンケート

本「焼きヨーグルトレシピ」5名様

 

【有料会員限定】健康グッズ「枕」のモニター募集


yomiDr.記事アーカイブ

過去のコラムやブログなどの記事が一覧できます。

読売新聞からのお知らせ

イベントや読売新聞の本の情報などをご紹介します。

子育て応援団
ヨミドクター Facebook
お役立ちリンク集

すぐに使えるリンクを集めました。医療、健康、シニアの各ジャンルに分けて紹介しています。

発言小町「心や体の悩み」

人気の女性向け掲示板「発言小町」の中で、心や体の悩みなど健康について語り合うコーナー。話題のトピは?


 ・生理前のイライラについて

 ・食欲が落ちない中年女性(悲)

薬の検索Powered by QLifeお薬検索

お薬の製品名やメーカー名、疾患名、薬剤自体に記載されている記号等から探す事が出来ます。
⇒検索のヒント

yomiDr.法人サービスのご案内

企業や病院内でも「yomiDr.(ヨミドクター)」をご利用いただけます。

yomiDr.広告ガイド

患者さんから医療従事者、介護施設関係者まで情報を発信する「yomiDr.」に広告を出稿しませんか。

共通コンテンツここまで