11月に出る予定の本のゲラと格闘中。
11年連載してきた記事の総集編で、130回、約150人の写真家にインタビューし、写真を撮った。
塵も積もれば凄い分量の記事で、全部で550ページ(二段組み)ほどの分厚い本になる。
ただ、雑誌自体の文字が大きくなり文字量が減ったり、レイアウトを変えたりしているので、最初の頃と比べると、今は記事の分量が3分の2ぐらいになっている。だから、初期数年間の記事をバッサリ削って分量を合わせる作業が、初校の主眼になる。
文章というのは削ろうと思えばいくらでも削れるから、それはいいのだけれど、何しろ分量が多い。一回あたり平均10枚(400字詰原稿用紙換算)としても1300枚。標準的な単行本の2冊以上である。それに、10年前の雑誌記事に自分が何を書いたなど全部は覚えちゃいないので、ついつい、「おー、ええこと書いてるやん、俺」とか、「最初の頃は文章に勢いがあるな」などと、感慨にふけってしまうのでなかなか進まない。
なかでも、最初の2年ぐらいは、文藝春秋「本の話」(『戦士の肖像』文春文庫発売中)と「月刊写真工業」(『撮るライカ』光人社より単行本発売中)と連載を掛け持ちしていたせいか、ノリに乗って書いている感じがする。
そういえば、連載開始当時は胃潰瘍が癒えたばかりで体調は悪かったが、体重はいまよりかなり軽く、そのぶんフットワークもよかったように思う。担当編集者が折に触れ撮ってきた私の取材風景の写真を見ても、自分の成長ぶりはめざましく、やっぱりこれではいかんとダイエットの誓いを新たにしているところだ。
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